昨日、ルーベンス展に行ってきました。
 
 私がルーベンスという名前を知ったのは、「フランダースの犬」という児童文学がきっかけ。当時はまだアニメーションも放映されていなかったので、アントワープという町とそのルーベンスの絵が掛かっている教会に思いを馳せたものでした。2回目にルーベンスの名前がでてきたのは、青池保子の「エロイカより愛をこめて」。美術オンチのエーベルバッハ少佐曰くルーベンスの絵について「太ったおばさんのどこがいいんだ」。確かに私が好きな画家さんのうちでは女性はふくよかだし、男性は筋骨隆々。
 ところが、ドイツの画家のルーカス・クラナッハ(1470年~1553年10月16日没)の描く女性はギリシャ神話からの引用であっても、こんなにほっそりとしております。
 
 
 ベルギー王立美術館に展示されていた肖像画(名前の読み方がわからないので伏せます)も松本零士の描くようなスレンダーな感じです。
 
 
 
#なぜ、あんなにモリモリなのか!!!!
 
 
長年の私の問いの答えが以下のサイトにありました。
 
「【バロック】とはルネサンスに続いて起きた絵画や彫刻のスタイルの一つですが、ポルトガル語で「歪んだ真珠」を現す「バロッコ」という言葉からきたもの。当初はあまりよい意味ではなく、「盛りすぎ」ぐらいのニュアンスでした。人体の筋肉や動き、明暗を強調したドラマチックな画面が特徴で、どちらかというと装飾過剰なところもバロックの典型的な傾向です。」
 

また、オフィシャルサイトにこんな記載がありました。
 
「フランドルのアントウェルペンで育ったルーベンスは、幼いころから古代文化に親しみ、イタリアに憧れを抱きます。そして1600年、ついに彼はイタリアの土を踏み、08年まで滞在してこの地の美術を吸収することで、自らの芸術を大きく発展させたのです。
 
 今回の展示では、彼の古代ローマ彫刻の素描とその元になった彫刻や、なんとボルゲーゼ美術館の目玉「アポロとダフニス」の彫刻の作者であるジャン・ロレンツォ・ベルニーニによる「ラオコーンの胸像」の彫像も展示されており、新しい発見をさせていただきました。また、説明によると、このラオコーンの素描については、「セネカの死」の頭部に影響を色濃く見ることができるそうです。
 
 
■ラオコーン群像
■ティベリウスのカメオ
 
「そして、彫刻は石でできているので本物の人間のように描くにはもっと石と肉の違いに気をつけて、柔らかく書くべきだ」としていたそうですが、石像から影響を受けたとは思えないくらい、肌の色が生き生きとしています。

 
ほか、こんな感じで展示されています。
1章 ルーベンスによる古代美術とイタリア美術の学習
2章 英雄としての聖人たち:宗教画とバロック
3章 肖像画
4章 ルーベンスの筆さばき:速筆が画面にもたらす活力
5章 ヘラクレスと男性ヌード
6章 ヴィーナスと女性ヌード
7章 神話の叙述
※章立ては実際と異なっており、第三章の肖像画が最初にきておりました。
 
とにかく、これだけルーベンスの手になる作品が集まるのは、圧巻でした。今回、プログラムつきチケットを買ったので、プレス用のパンフレットをみながら、ニマニマしております。
 
 
■チラシ1
#上の作品は「聖アンデレの殉教」
こちらのサイトでは、こんなふうに記載されていました。
 

この《聖アンデレの殉教》は、滅多に貸し出しされない作品です。

今回は、所蔵先・アンベレス財団(スペイン)が9月中旬まで

ベルギーのルーベンス・ハウスに特別に里帰り企画として貸し出していたので、

そのあと日本に移送することを承諾してもらったようです。

それでも、かなり厳しい交渉だったように聞いています。

通常は現地に行くしか見ることができない貴重な作品なのです。

 

■チラシ2
 
で、今回、痛恨のミスを今発見。

国立西洋美術館でクラーナハの絵画を購入したそうです。今回点数が少なかったので、余力があったのに…。

 

■過去ブログ

ルーベンス展-バロックの誕生|TBSテレビ]

 

(10月26日追記)

本件のツィート、オフィシャルサイトさんにいいねしていただきました。勝手にいろいろ書いているのに、ありがとうございます~。