
でも、この1枚の標語を見て、これは後世に伝えていくべき人間の気概の伝統だと思いました。

機械の精度を高めよう
良い糸作りに徹しよう
生産性を向上しよう
副蚕の量質とも第一
和の精神に徹しよう
この工場を訪問した当時、こんなことを書いていました。
「 この時代にあってさえ、機械にふりまわされず、「機械の精度を高めよう」ということが目標に入っているのが、この時代の人のの考え方かなと思います。
また、工場で「和の精神に徹しよう」という言葉が書かれているところってあまり見たことがありません。昔の人の気概を見た思いでした。」
特に「副蚕の量質とも第一」「和の精神に徹しよう」という言葉、この言葉の重みには、今、改めて涙が出る思いです。
そして、この工場は40年後の女性運動の成功のきっかけになったとも思うのです。
この工場が開設された1872年、「女には学問はいらん」とされた時代でした。結婚するか、学問があればそれを生かすか、裁縫や手習いで身を立てるか、最悪は身を売るかしかなかった状況だったんです。でも、この工場が女性に職を提供し、「職業人(プロ)として優れた存在」として世間の目を向けさせた…というのは、目には見えない大きな功績だったんじゃないかと想像しているんです…。
ちなみに富岡製糸場ができたのは1872年。平塚らいてうが婦人参政権運動を開始したのは、1912年です。今の日本の女性が全員とはいわなくても、いろいろな職業に就けるようになったのは、この富岡製糸場の存在が大きかったんじゃないかって、この工場を訪問したときに思ったんです…。
#方や、そういうものを近年持たなかった韓国は、GDPの5%に相当する8兆7000億ウォン(日本円で約7600億円)。「どれだけ女性や弱者を虐げているんだ

何はともあれ、生糸の製造工程やこの工場の存在意義が知られるというのもうれしいのですが、この工場を支えた人々の気概が認められたようで、それが本当によかったなぁと思うと同時に、それをどう後世に伝えていくのか、というのが課題だな…と思います。
だらだら長文失礼しました。
ではでは。
■関連リンク
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日本経済新聞-富岡製糸場、工業化の鍵 西洋技術と伝統結ぶ
■過去ブログ
【イベント関係】零士ワールドサミット@富岡製糸場
【イベント関係】松本零士ワールドサミット(開会式と展示会) 【イベント関係】カフェドローム(零士ワールドサミット 特別記念セット)