※画像は公式ホームページから
 
PEATS BEAST
BATCH STRENGTH
 
SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
UN-CHILL FILTERED
 
産地:スコットランド 
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:52.1%
樽構成:不明
希望小売価格:700ml / 5,800円
 
 
色:ゴールド
トップノート:3.5
アタック:2.5
香り:モルティ、バナナ、茹で卵、浜辺
味わい:バームロール、オイリー、ピーティー
アルコール感:3
ピート感:4
 
 
 
総評:3.7
 
 
 
■ ピーツビーストについて
 
2011年に誕生したピーツビーストは、1 人の発案ではなく、多くの優れたウイスキー人のコラボレーションによって誕生したみたいです。イギリス人のイーモン・ジョーンズは、ホワイト&マッカイの地域ディレクターで、ダルモア、ジュラ、その他のブランドの販売を担当したみたいです。ドイツ人のジェラルド・エルドリッヒはその彼の輸入業者でビジネスパートナーでした。
この2人が力を合わせ、それぞれの専門知識と材料を使ってピーツビーストというウイスキーを作り上げることを決意。
 
ピーツビーストは、芳醇でピーティーな蒸留所不明のシングルモルトとして誕生。
フェノール値が35ppmの麦芽を原料に、フルボディのフレーバーを活かすためアンチルフィルターでボトリング。
ラベルのビーストはブラジル人イラストレーターのダグ・アルベスによりデザイン。
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちは大麦麦芽を蒸した甘い香り。
バナナのような含みある香り。
茹で卵のムッとした香り。
ほんのり奥から磯の香りが漂います。
アタックはほとんどありません。
 
味わいは口当たり滑らかなテクスチャでオイリーな酒質。
ブルボンバームロールのホワイトクリームの甘い味わい。
ピートのスパイスでホワイトペッパーの辛味と苦味が現れます。鼻に抜けるスモーキーさがなんとも心地よいですね。
余韻は辛味がほどよく伸びます。
 
 
 
■  ピーツビーストカスクストレングスの考察
 
かなりバランスのいいスモーキーウイスキーに仕上がっています。
蒸留所不明のウイスキーですが、イギリスの公式販売酒販によるとピート原酒はスペイサイド産の原酒を使用しているらしいです。
 
日本だとアイラ原酒だろうと言われてますね。
フェノール値35ppmなのでこれから推測するとアイラだとカリラが35ppmになります。
シークレットアイラといえばまずカリラで間違いないようです。
ラガヴーリンも35ppmのフェノール値になりますが後味にタバコの苦みが漂うのでこれじゃないかもしれません。
スペイサイドだとベンリアック、トミントール、ダルモア、グレンアラヒーとかでしょうかね。
まあアイラっぽいんですがどうなんでしょうね。
 
 
 
 
NAKED GROUSE
 
BLENDED MALT
SCOTCH WHISKY
 
 
産地:スコットランド 
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:40%
樽構成:ファーストフィルシェリー樽追熟
希望小売価格:700ml / 3,800円
 
 
色:赤茶色
トップノート:3
アタック:3
香り:バニラ、リコリス、レザー、りんご
味わい:ハチミツ、オイリー、レザー、ショウガ
アルコール感:3
ピート感:0
 
 
 
総評:3
 
 
 
■ ネイキッドグラウスについて
 
マッカラン、ハイランドパーク、グレンタレット、グレンロセスの6年以上熟成された各原酒をバッティングし、ファーストフィルシェリー樽にて4年以上後熟しています。
ネイキッドグラウスは2013年に発売され当初はグレーンウイスキーも混ぜたブレンデッドウイスキーでしたが、2017年からはモルトウイスキーのみのブレンデッドモルトウイスキーに刷新したみたいですね。
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちはバニラの甘い香り。
ゴム系のリコリスの香りに、ドライにレザーの酒質。
りんごのような含みある香りでバランスは良いですね。
アタックもほとんどありません。
 
味わいは口当た滑らかなテクスチャで、オイリーな酒質。
ハチミツの甘み。
革を噛んだような苦味。
ショウガの喉を温めるスパイス。
後味はドライな切れ味。
 
 
 
■ ネイキッドグラウスの考察
 
フェイスブックのウイスキー好きが集まる会では評判の高いフェイマスグラウスのネイキッドグラウスですが、テイスティングをしてみるとなんとも普通のウイスキーだなと思いました。
どっしりシェリーらしいのですが、全然軽めの酒質です。
どちらかと言えば、オイリーでレザー感強めのブレンデッドウイスキーみたいな飲み応えでした。
 
 
 
画像参照:本国公式ホームページから
 

 

 
GLENCADAM
AGED 13 YEARS
BATCH3 LIMITED EDITION
 
HIGHLAND SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
NON CHILL FILTER
NATURAL COLOUR
 
産地:スコットランド 東ハイランド地区
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:46%
樽構成:エクストラバーボンカスク
希望小売価格:700ml / 7800円
 
 
色:ゴールド
トップノート:3
アタック:3
香り:バニラ、モルティ、生クリーム、レザー
味わい:ハチミツ、ショートケーキ、ホワイトペパー、レザー
アルコール感:3
ピート感:0
 
 
 
総評:3.6
 
 
 
■ グレンカダム蒸留所について
 
グレンカダム蒸留所は、ジョージ・クーパーによって 1825 年にイースタン・ハイランドのブレチン市に設立されました。クーパーがその年に建設した倉庫のうち 2 つは、現在でも熟成中のウイスキーの保管に使用されています。ただし、1950 年代以降に建設された倉庫は 4 つあります。

ウイスキーの製造に使用される水は、グレンカダムに来るまでに長い旅をします。8.7km離れたムーランズ泉から引かれ、アンサンクヒルズを通って蒸留所に流れ込みます。

グレンカダムは、19 世紀に最初の 70 年余りの間に 5 回所有者が変わりました。ギルモア・トンプソン & カンパニーが 1891 年に引き継ぎ、それまでの操業期間とほぼ同じ期間、経営を続けました。蒸留所は、大麦不足のため、第一次および第二次世界大戦中は休止状態でした。その当時立っていた 2 つの倉庫は兵士の宿舎として使用され、その痕跡は今でもその場所で見ることができます。ハイラム・ウォーカーが 1954 年に引き継ぎ、5 年後に蒸留所を大幅に改修しました。これには、既存の 2 基の蒸留器を新しいセットに交換することが含まれていましたが、蒸留器の数を増やすことはありませんでした。アライド・ライオンズが 1984 年にハイラム・ウォーカーを買収し、世紀の変わり目までグレンカダムを経営しました。

現在の所有者であるアンガス ダンディー ディスティラーズは、蒸留所が 3 年間休止状態にあった後、2003 年に事業を引き継ぎました。2005 年に 15 年物の発売を開始して、グレンカダムはシングル モルト蒸留所として評判を築き始めました。この新バージョンも、2019 年にラインに追加された最新の製品です。

グレンカダム蒸留所には、4.9 トンの鋳鉄製マッシュタン、6 つのステンレス製ウォッシュバック、および 1 組の蒸留器が備えられています。これらのポットスチルは、ラインアームが下向きではなく 15 度上向きに傾いているという珍しい特徴があります。これにより、凝縮時に軽いスピリッツが生成されます。この蒸留所の年間生産能力は 130 万リットルです。

グレンカダムの主力商品は、オロロソシェリー樽で熟成され、年数表記なしでリリースされたオリジン 1825 です。愛好家は、10 年、13 年、15 年、18 年、21 年、25 年の中から、お探しのウイスキーの年数を細かく選択することもできます。これらは軽くて甘いウイスキーで、鼻と口に多くのフルーツの風味が感じられます。21 年は他のウイスキーよりもスパイスの風味が強く、トロピカルフルーツの風味にシナモンとオークが加わっています。

このシリーズを締めくくり、他のウイスキーとの熟成年数差を埋めるのが、ポートウッドとオロロソ シェリー ウッド フィニッシュです。17 年物のトリプル カスク ポートウッド フィニッシュは、3 種類のポート樽で熟成されています。19 年物のオロロソ シェリー カスク フィニッシュは、グレンカダムのフローラルな特徴に甘いスパイスの香りが加わっています。
 
 
 
 
■  テイスティングノート
 
香り立ちはバニラの甘い香り。
蒸された大麦麦芽とビール酵母。
奥から生クリームのような円やかな甘み。
レザーや針葉樹のドライな酒質。
バーボン樽だろう熟成香がとても良い香りですね。アタックもほとんどありません。
 
味わいは口当た滑らかなテクスチャで、ハチミツの甘みとショートケーキの生クリームの円やかな甘みがなんとも甘美です。
ホワイトペパーのピリッとしたスパイスが余韻に長く添えてきます。
レザーのほろ苦い酒質もあり、後味はドライに切れ味がありますね。
 
 
 
■  グレンカダム13年の考察
 
グレンカダムは10年も美味しかったですが、13年もご多分に漏れず美味しいウイスキーですね。
香りや味わいに生クリームのような甘味がこのグレンカダム13年の特徴だと思います。
飲み進めていくと円やかな甘みなので慣れが生じてドライさが際立ってきますが、それでも次に飲むときにはまたあの円やかな甘みを嗜むことが出来ます。
円やかさや香りの立ち消えがあるウイスキーであっても、美味しいウイスキーとはその複雑さを再現しまた美味しく感じれるのも魅力あるお酒の一つですよね。
正直樽熟成が味わいのほとんどを占めるお酒なので、お酒のなかでは一番不安定的でもあるんですけどね。
 
 
BENROMACH
AGED 10 YEARS
 
SPEYSIDE SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
 
産地:スコットランド スペイサイド地区
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:43%
樽構成:シェリー樽、バーボン樽、オロロソシェリー樽
小売価格:700ml / 5500円
 
 
色:アンバー
トップノート:4
アタック:4
香り:ラムネ、モルト、アプリコット、レザー、バニラ
味わい:ハチミツ、オイリー、たばこ、デラウェア、アニス、バニラ、ペッパー
アルコール感:3
ピート感:4.5
 
 
 
総評:3.6
 
 
 
■ ベンロマック蒸留所について
 
ベンロマック蒸留所は1898年にスコットランド・フォレスにて設立。
現在の蒸留所オーナーであるゴードン&マクファイル社は1993年にベンロマック蒸留所を買収し、5年の歳月をかけてベンロマック蒸留所を修復し、1998年にチャールズ皇太子の立ち会いの下、ベンロマック蒸留所のオーナーとしてスタートを切りました。
彼らが目指したのは効率を優先した大量生産のウイスキーではなく、スペイサイドの蒸留所がピートを焚いて自ら製麦を行っていた古き良き時代のウイスキーを目指したようです。
 
 
 
 
■  テイスティングノート
 
香り立ちはフワッとグラスからラムネのような甘み。
大麦麦芽の甘み。
アプリコットの酸味感。
レザーの酒質。
奥にはバニラの甘み。
エグミはなくおそらくアメリカンオーク熟成の良い香りが漂います。
 
味わいは口当たり滑らかなテクスチャでハチミツの甘みとオイリーな酒質。
スモーキーさが鼻に抜け、ピーティーな焦げ感が口中に広がります。
アニスのスパイスとバニラの甘みとたばこの残り香のマリアージュ。
デラウェアのさっぱりした後味。
余韻はレザー感の苦味を伴いたばこの残り香を残しフィニッシュ。
 
 
 
■  ベンロマック10年の考察
 
香りからは想像つかないようなスモーキーウイスキーなのには少し驚かされます。
10年という熟成のためかたばこの煙の残り香感が強めに感じられるので苦手な人はいるだろうなと推察しました。
しかしこのグラスから漂うラムネのような香りと甘いは味わいもまたスモーキーウイスキーの想像を超える味わいだなと感じました。
余韻もまたペッパーの強いスパイスが口中に残るのもベンロマック10年の特徴だと思いました。
 
 
※画像は公式ホームページから
 
STARWARD
NOVA
 
SINGLE MALT

AUSTRALIAN WHISKY

 
産地:オーストラリア
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:41%
樽構成:赤ワイン樽
小売価格:700ml / 6,000円
 
 
色:アンバー
トップノート:3
アタック:3
香り:あんず、プラム、レザー、バニラ
味わい:オイリー、ハチミツ、モルト、レーズン、レザー、フィンネル
アルコール感:3
ピート感:0
 
 
 
総評:3
 
 
 
■ スターワードについて
 
スターワードは2007年メルボルンにて、創設者デイヴィッド・ヴィターレの「世界中の人に誇りをもって提供できるオーストラリアならではのウイスキーをつくる」というシンプルな1つの夢から始まりました。
彼は夢の実現のため、伝統にとらわれず、オーストラリア産赤ワイン樽で熟成を行いウイスキーをつくり上げ、それらのウイスキーは彼の人柄とオーストラリアの風土を取り込んだような、気取らずカジュアルに楽しめるウイスキーに仕上がっています。
ノヴァはウイスキーの可能性をスターワード流に表現したフラグシップアイテム。
100%オーストラリア産モルトを使用し、オーストラリア産赤ワイン樽で熟成したシングルモルトです。
 
 
 
 
■  テイスティングノート
 
香り立ちは熟したあんず。
プラムの酸味。
立ち消えは早くレザーのドライな香りが立ちます。
奥にはバニラの甘み。
エグミはなく、アタックもそれほどありません。
 
味わいは口当たり滑らかなテクスチャ。
オイリーな酒質。
ハチミツのようなコクと甘み。
レーズンの酸味。
中盤からレザー感伴う苦味が現れます。
余韻はフィンネルのさっぱりしたスパイスとオイリーな甘みでフィニッシュ。
 
 
 
■  スターワード ノヴァの考察
 
スターワードのフラッグシップモデルである「ノヴァ」。
代表銘柄を飲めばメーカーが目指すお酒作りの指針が分かるというものです。
しかしスターワード ノヴァは平均点のウイスキーといった味わいです。
ワインカスクの難しさが結構出ていたと思います。
オイリーになりやすく味わいがボケやすい。
41%まで薄めた加水もコクと旨みの部分を消しているのかもしれませんね。