次女との約束
2026年1月9日。俺は入院していた和歌山メディカルセンターを退院した。
長女の彩(あや)が車で迎えに来てくれた。
今日の退院は、次女の史(ふみ)との約束だった。
「成人式までには退院してね」
その一言を励みに、2か月間リハビリを頑張ってきた。
病院の1階で、入院費や治療費など諸々を清算し、病院を後にした。
家に帰ると、エアコンの室外機の上に、事故の時に被っていたヘルメットが意味深に置かれていた。

「随分な、お出迎えだな」
その日の夜は、家族4人で乾杯した。
次女と酒を酌み交わすのは、これが初めてである。
「生きていれば何でもできる」
俺はもう一度、その言葉を胸に刻んだ。
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