通常だと今回のタイトルは「国道372号ツーリング」とか「おつかいツーリング4」辺りが妥当であるにもかかわらず、あからさまに不穏であることを最初にお詫びしておきたい。

 

 

 

さて、今年のGWは何かとバタバタしていて、折角いいお天気続きなのに今日を除いて走れる日がなさそうなので珍しく早起きをして7時前には自宅を出発した。

 

 

 

そしてその目的地はと言うと、先々月カキオコを食べに行った際に立ち寄った道の駅みつでたまたまお土産に購入したにんにく醤油だれをウチの奥さんが気に入ってしまい、更にこの連休前半で使い切ってしまったらしく、他には選択肢がないという状況に追い込まれていた。

 

 

 

ただし連休中ということもあり高速道路は早朝から大渋滞、それに京都からたつの市に向かうのであれば山の中を抜けていく方が意外に近かったりもするので神戸経由ではなく、亀岡市が起点で姫路市が終点のデカンショ街道こと国道372号の全線走破も兼ねることにした。

 

 

 

そして起点の国道9号加塚の交差点からスタート、まさに雲ひとつない青空だ。

 

 

 

 

 

 

一応はスマホナビにセットしておいたが国道だし何度も通っている道なので標識を見ていれば迷うようなことはない。

 

 

 

この国道372号というのはかつては狭小区間だらけだったが、阪神淡路大震災の際に代替路として注目されて以降拡幅化が進み、今ではとても走り易い道になっている。

 

 

 

山間部を抜けて都市部に近づくに連れて段々と交通量が増えてきて、クラッチを握る左腕に痛みを感じ始めた頃に姫路市の下寺町交差点で国道2号に接続して国道372号は終点となったが、ナビと標識を見比べながら走っていたので残念ながら写真を撮りそびれてしまった。

 

 

 

その後は国道250号を経由して11時半頃に無事に今日の目的地に到着、お昼時も重なってか四輪は列をなしていたが、二輪は脇を抜けて駐車場に入ることが出来た。

 

 

 

 

 

 

もちろん中も大混雑だったのでお目当ての品を購入したらすぐに再スタートし、姫路市内で昼食を済ませて来た道を引き返す。

 

 

 

お天気が良い分、今日は場所によっては真夏日もあるとの予報だったので、朝のうちの寒さを我慢してメッシュジャケットの下にTシャツ1枚という服装で来ていたのだが、この時間になってくると信号待ちなんかでは暑くて堪らなくなっていた。

 

 

 

そして姫路市を過ぎて隣接する加西市に入った辺りで突然強烈な睡魔が襲って来た。

 

 

 

しばらくは我慢して走っていたものの、このままでは危険極まりないので咄嗟に目についたファミリーマート加西繁昌店へと飛び込み、お〜いお茶濃い茶とブラックブラックガムを購入して店内のイートインスペースでガムを立て続けに4枚食べながらお茶を飲み干すと眠気はやや収まってきたが、今度は激しい頭痛に悩まされることになる。

 

 

 

朝早かったのと暑さによる疲労だろうと考え、少しでも木陰の多そうなルートを走ろうと復路は国道372号ではなく県道を細かく走り継ぐことにして古い記憶とグーグルマップを頼りにコースを選定して店を出た所、出入り口の前で待ち構えていた30歳前後ぐらいと思しき男性から

 

 

 

「これってヨンフォアですよね?」

 

 

 

と声を掛けられた。

 

 

 

それ自体はさほど珍しい出来事でもないのだが、聞けば本人も300万円(!)で手に入れたFXに乗っているとのことで、目をキラキラさせながら熱心に話し掛けてくれるものの、こちらは体調最悪の上に炎天下での長話などとても無理な状況だったので、話しながらも身支度を済ませて

 

 

 

「もう行かれるんですか?」

 

 

 

という哀しそうな問いかけに

 

 

 

「ごめんな、眠くて堪らないから先に進みたいし、また縁があったら何処かで」

 

 

 

と答えて、後ろ髪を引かれる思いでその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

その後はナビの案内に従い地元民の抜け道風のコースを走り継ぎ何とか無事に16時半頃に帰宅して、バイクを片付けて着ていたものや荷物を撒き散らして床に倒れていたら、しばらくして帰宅した嫁に

 

 

 

「熱中症ちゃうか?」

 

 

 

と言われ、エアコンをつけて水をがぶ飲みしていると徐々に回復してきたのでやはり熱中症あるいは脱水症だったという事なのであろう。

 

 

 

思い返せばクラッチを握る左腕が普段よりずっと痛く感じたのもその兆候だったのかも知れない。

 

 

 

だとすれば眠気覚ましを理由に利尿作用の高いカフェインを多く含有したガムやお茶を摂取したのは全くの逆効果で、症状をより悪化させてしまう行為だったのではないかと考えられる。

 

 

 

青年には悪いことをしてしまったが、何とか生きて帰ることも出来たし、今回の出来事は今後に向けての反省材料にしたいと思う。

 

 

 

因みに命懸けで買って帰ったお土産はそれなりに嬉しそうだったのでよかった(笑)

 

 

 

 

 

 

本日の走行距離 306km