非分解箇所のOリング交換によってなんとかまともに走れる状態になった我が愛車なのだが、前回にも書いた通りアクセル低開度域での引っ掛かりが気になる状況は相変わらず続いていた。

 

 

 

それでも普通に走る分には特に不自由もなかったし、そこから先の領域は緻密なセッティングのノウハウが必要なものと思い諦めて放置していたのだが、余りにも安定的に発症するためセッティングが原因ではない可能性を疑い始めた時に、カレーうどん屋でアイドリングが高いことを相談していた際にサーボさんに言われた「スロットルバルブの張り付きとちゃいます?」という言葉を思い出した。

 

 

 

そう考え出すと、もはやそれが原因としか思えなくなってくるのが世の常だが、その「スロットルバルブの張り付き」という現象自体も実は様々な要因で起こる得る。

 

 

 

ただ、私の場合は全分解して洗浄し、浮動バルブとリップシールも交換しているので最も疑わしいのはスロットルボディの摩耗による段付きということになってくる。

 

 

 

この部分については全分解の際にもちろん確認はしたのだが、その時は「これぐらいなら大丈夫だろう」と目をつむっていた。

 

 

 

 

 

 

と言うのも、コイツは非分解箇所のOリングと並んでFCRのウィークポイントの筆頭格で、通常はキャブ自体を交換する以外に解決方法がないからである。

 

 

 

だが前回に引き続き世の中には奇特な方がいらっしゃるものでSEPベアリングガイドなる製品が販売されていて、これがまたかなりの優れ物であるらしく、各方面で高評価を得ている様なので結構な価格にビビりながらも注文してしまう。

 

 

 

そして半年から1年待ちもザラというウワサだったのだが、なんと注文から到着まで2日というとんでもない速さで入手に成功した。

 

 

 

 

 

 

取付にはいくつかの工具が必要となるものの、特に難しいことはない。

 

 

 

 

 

 

先ずは本体からスロットルバルブを外し、

 

 

 

 

 

 

ローラーの樹脂部分を取り外しベアリングだけの状態にする(ただし写真左下の箇所はFCRの仕様でベアリングが元から付いてない)。

 

 

 

 

 

 

邪魔なニードルと浮動バルブを外し、

 

 

 

 

 

 

ベアリングが付いていない箇所に残ったピンを引っこ抜く。

 

 

 

 

 

 

そして空いた穴にSEPベアリングガイドのセットに付属しているピン付きのローラーベアリングを差し込んで、

 

 

 

 

 

 

ボディに取り付けて同調を取れば完了。

 

 

 

スロー系のセッティングはアイドリングが不調になる前の状態に戻して、そこからエアスクリューの微調整を行うと今までが嘘のようにスムーズに吹け上がるようになった。

 

 

 

もちろん止まった状態で吹かしてばかりいても油温が上がるだけであまり意味がないのでテストランでいつもの周山街道を日本海までひとっ走り。

 

 

 

 

 

 

浜茶屋は何軒か営業していたものの、まだほとんど人のない鳥居浜海水浴場で記念撮影をして、

 

 

 

 

 

 

プラグの焼け色チェックをしてみたら、写真ではちょっと白過ぎにも見えるが実際にはいい感じの状態であった。

 

 

 

さてさて、肝心のキャブの方だが、見事に完全復活!

 

 

 

何のストレスも感じることのない往復206㎞であった。