実は前回のツーリング以来ずっとキャブの不調に悩まされ続けていた。
 
 
 
ただ不調とは言ってもエンジンが温まった後アイドリングが高くなるだけでそれ以外には特に問題はないので
 
 
 
・スロー系のセッティングが薄い
・2次エアの吸引
・スロットルバルブの張付
・スロー系の通路の不良
 
 
 
辺りに見当を付けて順番に試してみることにした。
 
 
 
まずはスロー系(エアスクリュー、スロージェット、パイロットジェット)のセッティングを色々といじくってみたが、黒煙が出るほど濃くしても改善されず。
 
 
 
次に2次エアの代名詞とも言えるインシュレータとバンドを新品に交換するもやっぱり変化なし。
 
 
 
さらにスロットルバルブの浮動バルブとリップシールを交換して見たがこれもダメ。
 

 

 

 

 

 

4つ目は詰まっている場合と漏れている場合が考えられるので、まずは詰まりを想定してパーツクリーナー&エアで通路を念入りに掃除してみたらむしろ症状が悪化したので漏れ(というか吸ってる)である可能性が濃厚。

 

 

 

さて、原因と思しき箇所に近づいたものの、実はFCRのスロー系の通路は分解不可になっていて、接着材で封印されている上に中の複雑な形状のOリングも純正供給されてはおらず、本来ならこの時点で我がキャブはスクラップと化すことが決定なのだが、世の中には奇特な方がいらっしゃるものでこのようなものが販売されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

4気筒なのでもちろん4セット必要になるが、キャブ自体を買い換えるよりは遥かに安いので速やかに購入。

 

 

 

と、ここまでまるで一気に行なったかのように語っているが、実際にはGWはもちろんのことこれまでのほぼ全ての休日を費やしており、キャブの脱着の回数は恐らく50回を軽く超えているであろうことをお断りしておく(泣)

 

 

 

さて、注文したOリングが届いたからにはもう後には引けないので元通りに組み直せなくなる不安を抱きつつも4連キャブの連結を解き、

 

 

 

 

 

 

いよいよ禁断のエリアに足を踏み入れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

想像していた程には劣化していなかったが、その厚みは完全に失われており、所々に溶けてはみ出している様子が確認出来る。

 

 

 

 
 
 
解体が終わったら爪楊枝と綿棒を駆使して古いOリングを取り除いて新品を慎重に取付けて元通りに組み直して行く。
 
 
 
せっかく全バラにしたので連結部に使用されているゴム類も全て新品に交換しておいた。
 
 
 
解体前は元通りになるか不安で一杯だったが、その構造は意外にシンプルだったし、バラす際の途中経過を何枚も撮影しておいたのでそんなに苦労することもなく組み直すことが出来たのは幸いであった。
 
 
 
組立が完成したら車体に取り付けて同調を取って、ここまで何度繰り返しても効果がなかったスロー系のセッティングを触ってみたら、今年初めてアイドリングがピタっと静止!
 
 
 
 今日は余り時間がなかったので近場で簡単なテストランをして見ただけだが、やや引っ掛かりを感じる部分もあるので少し上の領域のセッティングも含めて見直す余地はまだまだあると思われる。
 
 
 
でも欲を言えばキリがないし、ちゃんと走って普通にアイドリングしてくれるだけでも今は充分に満足なのでしばらくはこのまま乗ってみようと思う。