ハンドルコンバージョン⑬
前回の続きです。
日本仕様とEU仕様の配線図を調べたところ、少し気になるところがありましたので
念のため↓のパーツも入手しておきました。
ベルギー、イスラエル、オランダ向け左H車両用の摂氏表示のエアコン
コントロールユニットです。
↓は、左H車と右H車のエアコン概要図です。
コンデンサー&コンプレッサー&レシーバの配置は、左H車と右H車において共通で
レシーバとエバポレーター間、コンプレッサーとエバポレーター間の配管のみ
違うことがわかります。
余談ではありますが、国内右H専売のKA5ウイングターボの場合は、レシーバが
車両左側に配置されています。
↓ KA5ウイングターボのエアコンホース関係のパーツリスト
↓ KA6のエアコンホース関係のパーツリスト
レシーバの位置を変えるだけで、配管数はかなり変わりますが
何故そうされなかったのか?
回転方向が時計回りのエンジンでコンプレッサーが車両右側に
位置する為、左H車の場合レシーバも車両右側に置けば配管経路が
効率的になります。
右H車においてレシーバの位置を変えずに、レシーバとエバポレーター間
コンプレッサーとエバポレーター間の配管のみで対応されているのは
共通部品を増やしたかったのでしょう。
左Hと右H併売車両においては、左H車の生産台数が多くなることを予想して
ようにも感じます。
当時のホンダとしては珍しい時計回りのエンジンをわざわざ搭載した理由は
開発段階から左H車優先の設計をする為だったのかもしれません。
後日触れますが、パワステの概要図を見ても同じような意図が感じられます。
↓ 左H車の助手席(車両右側)足元のエバポレーターに向かって
配管が配置されているのがわかります。
↓ 部品取り車から取り外した高圧配管と低圧配管です。(左H車専用部品のみ)
↓右H車のエンジンルームに置いてみました。
部品取り外しから3年近く経っているので、記憶もあいまいで心配でしたが
必要な部品で間違いなさそうです。