料理提供のない立ち飲み屋 | 断酒てへ日常

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断酒を続けること、そのために断酒例会に毎日出席を続ける日々

 先日の例会で家族の方が話していたことです。ある所にあった立ち飲み屋が営業休止していたのが最近営業を始めたのだそうです。ただ、酒は提供するが、料理は一切提供しない、酒の肴は自分で柿の種とかを持ち込んでほしい、と言う営業方針になったのだそうです。

 その話をしていた家族の人は、お酒を飲むと言ったら、美味しい魚を食べながら飲むからこそ、お酒を楽しむことができるのでしょう、

 そこで料理を提供しないということはその店はただ、アルコールを摂取することだけを目的とした人のための、と言うことでいかがなものだろうか。そんなお話でした。

 

 これは尤もな話だと思います。酒を飲むときには肴は欠かせないもの。うまい料理を食べたときにそのおいしさをより際立たせるために酒を飲んだり、美味い酒を飲んでもただ酒を飲むだけでは、その酒の美味さが引き立たないと、左官を食べるもので、両方があってこそ、酒を楽しむと言えるのです。

 ところがいつしか、肴を食べずに酒を飲むようになるのです。私がまだ酒を飲み始めたころに酒を飲むには死をひとつまみがあればそれを嘗めながらで充分酒は飲める、なんて人に出会って驚いた覚えがあります。

 

 とは言うものの何時しか自分も、肴無しで酒を飲むようになっていました。仕事を失って、家で酒を飲むだけになってしまって間がないころでしたが、つい朝から酒を飲んでしまっていて、「おかしいなあ、酒と言うものは美味しい料理などと一緒に楽しむものだったはずなのに、今は酒だけを飲んでいる、これはまともではないぞ???」そう感じたのでした。

 

 もちろんその時は連続飲酒状態になっていて、心身ともにアルコール依存症になってしまっていたので、まともな酒の飲み方ではないのは当然だったのですが、当人が気が付かないままにいつしかそんな飲み方になっていたのでした。

 

 アルコール依存症になってしまうと、もはや酒を楽しむために飲むのではなくて、脳の生理が欲求するままに血中にアルコールがある状態を求められ、そのための飲酒行動に走るようになってしまっているのです。

 

 肴を食べずに酒だけを飲むような飲み方をするようになってきたら、アルコール依存症を疑うべきと言うかもうそれは依存症であると言い切ってもよさそうです。そして料理提供無しの立ち飲み屋と言うのはアルコール依存症者をターゲットにしているとんでもない店と言えるのです。


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