昨日の記事で、10年前の・・・という記事を書きましたが、ほんとうに注目していたのはその翌日の記事で
これなのです。ちょうど10年前におもちゃ病院のドクターを始めたという記事です。
この記事には
「もともと電子技術者ですからその経験をちょっとでも生かせつつ、また新しい勉強もできると言うものです。そしてボランティア活動は断酒のための意識変革にもなると思っています。」とあります。
アルコール病棟に入院中に意識変革、酒を飲んでいるときの真逆の行動論理、と言ったものが必要と感じていたので、ボランタリーな活動をしなければ、と思ったのでした。
いろいろ理屈もつけていますが、技術者としてもともと、故障修理が好きだったのです。アマチュア無線をやっていた時も動かない通信機を開けて故障個所を見つけて修理などをよくしたものです。会社に入ってからも、サービス部門で故障した機械の修理などよくしました。まあ自分が設計担当だった機械の故障原因を特定すると、出てくるのは設計上の不備なのですけどね。
いろいろおもちゃを修理していると、これは設計上の不備だとか、耐用年限の設定が不適切だとか感じるところもあって、設計者の思惑などに思いをはせてしまうこともあります。
さて今日も先月預かった「入院患者」を携えて会場まで行きました。入院患者は
左は子供がまたがって乗れる建設機械、駆動部の余分なところまでグリスが回り込んでいて正常動作しなかったので、その部分をクリーナスプレーで洗浄して復旧しました。右はマウスのケーブルが途中で断線していました。断線個所を特定するのに苦労してケーブルをずたずたに切ることになってしまいましたが何とか修復して動作しました。
これが現場の風景です。
今日は割とお客さんが好き無くて割と閑散としています。
今日私が受け付けたのが、一つが超軽量ヘリコプター:赤外線リモコンで飛ぶのですが、上手く飛びません、ローター翼が軸で空回りしているのを見つけて接着剤で固定して、ちょっと症状が改善したのですが、まだちゃんとは飛びません。そこでこれ以上は解りませんと降参することになりました。同じ人がもう一つ持ってきていたのは、スマホもどきだったのですがこれは、電池が消耗していて、音が割れるという症状でした。新しい電池に変えるようにお願いしました。
もう一つはあんパンマンのおもちゃ。ばらすのに一苦労、ばらしてみると、奥の方のプラスチックギアの破損が見つかりました。さらにばらしての工作になるので、預かり:「入院」となりました。後もう一件、終わり直前に来た人がいて、初めから「入院」で受け付けたものを預かりました。
それで今日預かった「入院患者」は
ラジコンの電車と、アンパンマンです。アンパンマンは現場で分解しかけてから入院となったので、バラバラの状態で持って帰ってきました。
調べて見ると10年前の今日も「入院患者」を預かって帰っています。それがこの写真です。
当時の修理結果は
このブログの記事に出ています。かなりいい加減な修理をしていたようです。まあ、初めての患者さんですので、経験が無いだけにとりあえず動けばいいや、って感じの対応だったようです。
思えばあれから10年間経験を積んで、だいぶしっかりと修理もできるようになったかとも思います。できるだけ、修理後は同じ故障は起きないようにより長持ちするようにと、心がけていますが、それでも、しょせんはおもちゃで、設計時点で、長持ちしないような部品構造だったりするので、どこまで十分な修理ができたかと思うとなかなか、満足できないものです。
いずれにしてもこの「おもちゃ病院のドクター」というのは断酒後の生活の中で重要な因子となって10年間続いてきました。当初書いたようにどれほど断酒継続への効果があったかはわかりませんが自分の中での興味の廃位を広げることには役立っています。これは体が続く限りやっていきたい趣味ですね。