お酒なんて止めようと思えばいつでも止めれる | 断酒てへ日常

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 「あなた飲み過ぎではないですか」「ちょっと控えたらどうですか」なんて言われたときに「お酒なんて止めようと思えばいつでも止めれる」と答える人がいます。だからと言って、それなら止めろと言っても止めないのですね。

 

 あるいは、あなたはアルコール依存症です。と言われたときに「お酒なんて止めようと思えばいつでも止めれる」(「だから私はアルコール依存症ではない」)と言う人がいます。

 

 確かに、かつてその人はちょっと止めておこうと思ったときに実際止めれたことがあったのでしょう。でも、かつて止めれたからと言って、今止めれるかは別のことです。過去の成功体験から自信を持っていても、アルコール依存症は進行性の病気です。

 

 お酒なんていつでも止めれると思うことで、それが逆にアルコールに対するブレーキを弱めてしまうことになり、飲むことを助長してしまうこともあるのです。かつて止めれたと言ってもその後さんざんアルコールを摂取し続けると、依存症が進行して止めれるはずの酒が現実には止めれない状態になっている可能性が高いのです。

 

 シルバーで知り合ったある人は非常に酒が好きで、なにやら時々不具合を起こすことがあるようでした。それで、「酒を減らしたらどうですか?」と言ったところ「止めようと思えばいつでも止めれる」と言ってきました。これはきたー!!と思って、とりあえず1週間止めてみてください、なんて言ってみたところ、その後あったときにここ2週間は飲んでいない、なんて言っていました。まあその次に話をしたらまた飲んでいると言っていましたが、その人は幸いにも依存症ではなかったようです。

 

 まあ80歳を超えている人だったので、単純にちょっと飲み過ぎると、結構堪えるようになっていたのかもしれません。それで、身体も辛いのでやめる気にもなれたのだと思います。

 とにかく「止めようと思えば・・・・」という言葉を聞くと、これはやばいとつい思ってしまうのですが、親しい人がある依存症ではないと思うと本当に安心します。実際「止めようと思えば・・・・」というような言葉を吐く依存症の人に自分が依存症であることを認めさせるのは困難であることがわかっているだけに余計そう思うのです。

 

 実際依存症になてしまうと、自分の意思で止めようと思っても意思の力だけではとても止めれないものです。そこで辞めるためには入院して医者や看護師の監視のもとに置いて、尚且つ離脱症状対策の薬を処方した状態でないと、酒を抜くのは困難、ほとんど不可能と言っていいでしょう。

 そして酒が抜けて初めて、自分がアルコール依存症であることを認めることもできるのですから、この病気は難儀なのです。


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