資本主義の根本課題
現在の不況が、景気循環的なものではなく、これまで蓄積してきた資本主義の問題からおこる構造的な変革によるものであることは誰もが感じていることだと思う。
田坂広志さんの著書『目に見えない資本主義』では、現代の資本主義は次の5つの大きなパラダイム変換が起こっているという。
1. 貨幣経済 → 自発経済
2. 操作主義経済 → 複雑系経済
3. 知識経済 → 共感経済
4. 享受型経済 → 参加型経済
5. 無限成長経済 → 地球環境経済
また、志が高いベンチャーキャピタリストの原丈人さんは著書『新しい資本主義』で、次のように語っている。
はたして、いまの資本主義は個人個人を幸せにすることができるのだろうか。私は、アメリカを中心に猛威を振るってきた金融資本主義・株主資本主義の考え方を転換し、新しい資本主義のあり方を作り上げていかなければならないと考えている。
私の考える新しい資本主義。それは「公益資本主義」である。
「会社の事業を通じて、公益に貢献すること」--つまり、「会社が関係する経営者、従業員、仕入れ先、顧客、株主、地域社会、環境、そして地球全体に貢献すること」こそが価値として認められる資本主義を実現したい、ということである。
はたして、いまの資本主義は個人個人を幸せにすることができるのだろうか。私は、アメリカを中心に猛威を振るってきた金融資本主義・株主資本主義の考え方を転換し、新しい資本主義のあり方を作り上げていかなければならないと考えている。
私の考える新しい資本主義。それは「公益資本主義」である。
「会社の事業を通じて、公益に貢献すること」--つまり、「会社が関係する経営者、従業員、仕入れ先、顧客、株主、地域社会、環境、そして地球全体に貢献すること」こそが価値として認められる資本主義を実現したい、ということである。
さらに、マイクロ・クレジットのグラミン銀行を成功させ、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスさんも著書『貧困のない世界を創る』で次のように語っている。
資本主義は人間の本質について狭い見方を取り入れている。つまり、人間が最大の利益を追求することだけに関心がある一次元的な存在であると想定しているのだ。自由市場の概念は、一般的な理解では、この一次元的な人間像に基づいている。
(中略)
私は、さまざまなことが「市場の失敗」のために支障をきたしているのではないと考えている。問題はそれよりはるかに深刻だ。主流の自由市場主義理論は、「概念化の失敗」に苦しんでいるのだ。つまり、人間の本質をとらえることの失敗である。
資本主義は人間の本質について狭い見方を取り入れている。つまり、人間が最大の利益を追求することだけに関心がある一次元的な存在であると想定しているのだ。自由市場の概念は、一般的な理解では、この一次元的な人間像に基づいている。
(中略)
私は、さまざまなことが「市場の失敗」のために支障をきたしているのではないと考えている。問題はそれよりはるかに深刻だ。主流の自由市場主義理論は、「概念化の失敗」に苦しんでいるのだ。つまり、人間の本質をとらえることの失敗である。
このように、マクロ面での資本主義システムの問題は、実はミクロ面の「人間性の本質の概念化の失敗」が根本的な問題としてあるからではないだろうか。
そして、それがソーシャル・ビジネスを生み出す契機となっているのだと思う。
したがって、現代資本主義の問題は悲観すべきことではなく、むしろポジティブに大きな事業機会と考えるべきである。
したがって、現代資本主義の問題は悲観すべきことではなく、むしろポジティブに大きな事業機会と考えるべきである。
社会のしあわせにポジティブに取り組むことが、個人のしあわせにもつながるということであるし、たくさんのお金を残すこと以上に、社会のためになるものを仕事を通じて残して、子供たちに誇れるようにしたいものである。
