この前から、引っかかっていたことがあります。
雑種は本当に、純血種よりも平均寿命が長いのか?
前回の記事は、こちらです。
米国の動物病院での、大規模な調査があって。
雑種が純血より平均寿命が長いわけではないとの結果が、出ました。
これは割と一般的に思われていることとは、逆です。
そこで、他の調査結果もいくつか当たってみることにしました。
まず、私たちが最も馴染みのある日本での調査結果。
ペット保険会社のアニコムが出版している、家庭どうぶつ白書があります。
2023年版の62ページによると。
猫はたしかに、雑種の方が長い。
犬の方は大きさによって、違います。
小さい犬の方が長く、大きくなるほど短い。
犬はひとくちに雑種といっても、大小ありますから。
体格別に分ける必要がありますね。
他方、今年英国で出てきた調査によると。
雑種と純血種全体で比べると、雑種の方が平均寿命が長い結果が出ました。
ただしこれは、もう少し細かく見ていく必要があって。
個別の純血種で見ると。
バーミーズ、バーマンが混血種より長い。
もっとも、一番短いスフィンクスは7歳です。
雑種か純血か、で考えるよりも。
雑種か特定の純血種かで、考えた方が良さそうですね。
全体的に純血種のサンプル数が圧倒的に少ないから、平均値が極端な値に引っ張られることもあるんじゃないかな?
ということは、著者たちも考えていて。
一部同じ著者による10年前の別の論文では、中央値を取っています。
全体を小さい順に並べたときに、中央にくる値を取るというやり方です。
そこでもバーミーズ、バーマン、シャムニーズ、ペルシャが雑種よりも高い中央値を示していて。
ベンガルは低めです。
平均で取ったときとも、あまり変わっていません。
さて、気になるのが日本と英国でどうしてここまで雑種猫の平均寿命が異なるのか。
英国調査では、11.89歳。
日本調査では、15.2歳。
結構な開きが、ありますよね。
飼育のされ方の違いが影響してる可能性は、ありそうです。
そのあたりのことは、次の記事で。
最後に、これ猫についてもそうだなと思ったことがあって。
今日の最新の英国調査を知るきっかけとなった記事に、書いてあったことです。
どうして「純血種は雑種よりも体が弱い」という考えが浸透しているのでしょうか。
それは、「特定の犬種はある健康問題を抱えやすい」という事実から来ている可能性があります。
[……]
一方で雑種では、仮にある個体が特定の病気を抱えやすいとしても、純血種のように、「この犬種は、この病気なりやすい」などと型を作ったり分類したりできません。
このように、純血種に対する病気の傾向の把握のしやすさが、「純血種は病気になりやすい」という誤解を招いてしまっているのかもしれません。
となると、やっぱり。
雑種か純血種かで考えることに、無理がありそう。
雑種か特定の純血種かで、考えたほうが良さそうですね。
我が家の猫寿命はわりと、長いか短いかに偏っています。
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