この連載記事は、とくに多くの方に読んでいただきたい。
扁平上皮癌を患った猫の医療費には、一体どれくらいかかるのか?
第1回目は、扁平上皮癌の発覚から検査までに要した医療費を公開します。
準を苦しめた扁平上皮癌との闘病記は、11月20日の準の安楽死をもって、一旦は終了しました。
それから昨日で二ヶ月。
気持ちの整理もついてきて、そろそろ書き残したことを再開します。
昨年の今頃、一年後にこんなことになってるなんて思ってもみなかった。
扁平上皮癌には、残念ながら勝ち目はありません。
だからこそ、最期に向かってどう生きていったらいいのか。
その試行錯誤と紆余曲折をブログで綴ってきました。
そういった生き方の「哲学」の側面に比べると、金銭の問題というのは「下世話」に聞こえるかもしれません。
しかしお金の問題というのもまた、避けて通れない現実問題。
手術費だけでは、収まらないわけですよ。
ネットで探しても、具体的な金額はあまり出てこない。
一般的にはそういうことを書くのって、憚られるのかもしれない。
だったら尚更ここで書かなきゃいけないな、と。
食欲がなくなって、右下顎の歯茎から出血が見られたのが7月中旬。
行きつけの動物病院で顔のレントゲンを撮ったところ、右下顎の歯の根元がスカスカになっていました。
下顎に腫瘍ができている恐れがあります、と告げられました。
動物病院での検査に要した医療費は、28,512円。
ほとんどがレントゲン検査費用です。
そして、武蔵境にある日本獣医生命科学大学に転院しました。
一般的なレントゲン撮影に加えて、腫瘍で腫れた顎に針を刺して細胞を調べる病理組織学的検査を最初の検査で行いました。
診断結果は、悪性腫瘍、扁平上皮癌。
内訳はこんな感じでした
この一週間後、今度はCTを撮りに行きました。
会計で請求額を聞かされたとき、めまいがしました。
そのときの、内訳
猫に動くなといっても無理だから、CT検査には全身麻酔が必要となります。
諸々の費用を含めて、12万円弱。
この日、7割の確率で再発する手術をするか、余命三ヶ月後を選ぶかの決断に迫られました。
私は迷わず手術を選びました。
いくらかかろうが、可能性がある限り、それに賭けてみたいって。
このまま座して死を待つよりも、攻めていかねば絶対に後悔するって。
こうして二週間後に手術が決まりました。
手術の決断までの検査に要した費用は、15万円。
そして手術に要した医療費については、次回の連載記事で書きます。
ペットには人間のような社会保険もありませんから、医療費は必然的にかさんでいくんです。
誤解していただきたくないのは、お金=愛情ではないってことです。
なんとかしたいけど、とてもお金がない。
そういうことだってありうるでしょう。
人間が生きていくことが前提になかったら、猫だって生きていけません。
猫が大病を患ったとき、どうしたらいいか。
このブログは、そういうときの判断材料にしていただきたいのです。
そういう私の思いは、準の闘病記を綴っていた頃から変わっていません。
準は最後まで果敢に癌と戦い続けました。
このブログは、そんな彼への手向けなんです。
次回に続きます。
猫の癌の医療費 過去記事