猫に対するマンソン裂頭条虫・過寄生の例 | ねこ遊び備忘録

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猫に対するマンソン裂頭条虫の過寄生の例

 



2023年8月23日にキジトラの小柄な日本猫であるノノ♀が遺棄されているのが見つかりました。
ガリガリに痩せていて体重も2kg無いぐらいでお腹だけがぽっこり出ている状態でした。以降は寄生虫症を疑い、見かける度に肛門を観察していました。
2023年9月13日にマンソン裂頭条虫の尾部らしきものが肛門から見えたので、すぐに国内にある駆虫薬を探したら犬猫用として認可が下りているドロンシット錠が見つかったのですぐさま発注しました。

この薬が届く間に事件が起こりました。
駆虫薬を飲ませる前に抗生剤が効いてしまい駆虫に成功しました。

2023年9月16日、私に馴れてくれない猫(モフ♂)に口内炎治療のために抗生剤ストモルジール2を飲ませようとチュールの先に薬を埋め込み飲ませようと奮闘していました。
モフ♂は50cm以内に近づくと威嚇してくるので、草むらに見え隠れする口元に腕をいっぱいに伸ばして飲ませようとしていると、ノノ♀が不意に現れて薬入りのチュールを食べてしまいました。
めげずに再びモフ♂に投薬を試みるも、再びノノ♀に奪われてしまいました。ノノ♀はストモルジール2を2錠飲んだことになります。

2023年9月17日、ドロンシット錠が届いたので飲ませようとノノ♀を探すと、お尻から大量のマンソン裂頭条虫を出して引きずっていました。ゴム手袋をして慎重に引き出すととても量が多くて手のひらからあふれるほどでした。
サンプルを持ち帰り、せっかくなのでドロンシット錠の水溶液で殺虫して綺麗に並べてみました。完全体の成虫は体長60cm程度でそろっていて31頭いました。頭節や尾節のない不完全な断片も11片ありました。完全体と断片の長さの合計は16.5mもあり恐ろしいほどの過寄生状態でした。

 

 

念のため 2023/10/19および11/29にマンソン裂頭条虫用の駆虫薬(プラジカンテル剤)を投与しました(猫に対するマンソン裂頭条虫駆除剤について)。