水色にたっぷり灰色を混ぜたような、藤色。私の足の爪は今そんな色に塗られている。
藤というと、日本の藤棚に咲く着物の柄になるような花を思い浮かべていたけれど、イギリスではこの時期
石で出来たグレイの建物の外壁に蔦を伸ばした藤の紫色の花が咲いて、そこはまるで童話の世界のお家のように見えた。
私の周りには紫色が好きな人が多いみたいだ。
今日は友達数人と集まったのだけれど、そのうち3人が紫色のペディキュアをしていて、2人が紫色の服を着てきた。
ある友人が、私たちを家に招待してくれたので、私は紫色のブルーベリーと、紫色のカンパニュラの花を持って行った。
すると、その友人宅にも紫色の花が飾られていたのだった。
彼女はとても素敵なセンスの持ち主で、私はいつも驚かされる。
その生けてあった花は紫色のフリージアで、まるで空気に溶けてしまいそうな儚い雰囲気だった。
控えめながら、清らかなフリージアの香り。
花器の下に和のお皿を敷いていて、それが部屋にある他の和のインテリアと調和しているのだった。
私は、ガラスの花瓶の下にお皿なんて考え付きもしない。
同じ花を飾っても、人によって全然雰囲気が変わるのだな。
藤の花がイギリスと日本では、全然イメージが違うように、、、、、、。