皆既日食〜エクリプス〜 | ケンブリッジ生活・サンディエゴ生活

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2019年からのイギリス・ケンブリッジ生活を機にブログを始めました。2023年春からは、アメリカのサンディエゴに暮らしています。

昨日、仕事場でイギリスから来た人が「明日は皆既日食が見られるよね!楽しみだね!」と言ったので

今日、皆既日食があることを知った。

でもあまり興味もないので忘れていた。

今朝ヨガのスタジオに行ったらオーナーがとてもワクワクした様子でコンピューターで、これから起こる日食の予想映像を見せてくれた。

誰かが、色セロハンのついたようなメガネを持ってきて、みんなでかわるがわる太陽を見上げた。

青空に高く輝く太陽は、意外に小さく見えた。

ヨガのクラスは90分。9時から始まって10時半に終わる。

 

月曜日のこのクラスは、サイレントヨガといって、音楽の流れる中みんなで呼吸を合わせて28のポーズをゆっくりと行なってゆく。大勢で瞑想をしながらヨガをするような感じ。ホットヨガなので、まるで大粒の雨に降られたかのように汗でびしょびしょになる。

心も体も浄化されてゆくような特別な時間。

 

ヨガを終えてシャワーを浴びて、またメガネをかけて太陽を見上げると太陽が3分の1ほど欠けていた。

一緒にいた友達は最後に皆既日食を見たのはハワイで1991年のことだったという。

大勢がビーチに出て空を見上げていたのだという。オーナーは子供の時に見たことがあるという。

次の皆既日食は20年後なのだそうだ。

 

その時、私たちはどうしているのだろうか?

こうして、静かに一緒にヨガをした仲間たち。このスタジオはまだあるだろうか?

 

もし、ここで皆んなと一緒に空を見上げることがなければ、ああ、日食の日だったのね。と特に何も思わず

過ごした1日だったのだけれど、なんだか切なくなってしまった。

帰って日食の話をした息子は今19歳で、午後、運転免許のための運転の練習を2人でしたのだけれど、次の皆既日食の時はもう40近くて、今日のことを覚えているだろうか?

 

ヨガの仲間や仕事の仲間や、家族や、今、日々顔を合わせて話したり笑ったりしている人々。

そんな人たちとの今という時間がとても愛おしく思えた。

 

興味のなかった日食だけれど、そのおかげでなんだか揺すぶられたような、感謝を呼び覚まされたような1日になった。