Salsa night | ケンブリッジ生活・サンディエゴ生活

ケンブリッジ生活・サンディエゴ生活

2019年からのイギリス・ケンブリッジ生活を機にブログを始めました。2023年春からは、アメリカのサンディエゴに暮らしています。

サルサクラブを見かけたのはもう20年以上も前のこと。

ヒスパニック系の中年男女が着飾ってダンスホールに入ってゆくのを北バージニアのある街で見かけました。

楽しそうというか、なんか色っぽくてギラギラした感じがしました。

若くなくても、こうしてオシャレしてダンスして夜を楽しむなんて素敵だなと思いました。

 

ラテン音楽が好きだったこともあって、ラテンダンスを踊りたいというのは長年の夢でした。

 

この間、あるパーティーで、知り合いがみんなにダンスのレクチャーをしてくれたのがきっかけです。

サルサにバチャタ。

とても楽しかったので、今度、みんなでサルサのクラブに踊りに行こうということになりました。

 

それが実現したのが先週の土曜の夜。

サンディエゴにいくつかあるサルサクラブの老舗、タンゴ・デル・レイで女友達6人で待ち合わせ。

 

 

扉が開く8時に入場。

入場料は15ドル。腕に印の紙の腕輪をつけます。

ダンスフロアに近いテーブルを確保しました。

私たち5人は、サルサクラブなんて初めてなので、ワクワク。私と友人の1人はこの夜のために新しいダンスシューズを履いてきました。

私の靴はシルキーな素材で金色です。友人の靴にはスパンコールがついていてキラキラしています。

 

少しすると、みんなにダンスを教えてくれた知り合いが颯爽と現れました。

レオタードにジーンズ、カスタムメイドのダンスシューズ。

細い紐が美しい背中に交差し、痩せているのに綺麗についている筋肉が動くたびに物語が生まれるようです。しっかりとして丸いヒップに力強い脚。なんて綺麗なのでしょう。

ホレボレする美貌と肉体美。

彼女が踊り始めると、たおやかなのに鋼のように力強くて、音楽と体が見事に一つになっていて見惚れてしまいます。彼女は007のハル・ベリーのようです。

 

そのうち、人で店は埋まってゆき、8:30にダンスレッスンが始まりました。

インストラクターは男性と女性で、冗談を交えながら基本的なステップを教えてくれます。

その女性は太っていて、お腹もふんわりと大きくスリットの入った黒いドレスを着ていました。

踊り出すと、とても優雅で、妖艶に微笑まれると私ですら恋してしまいそうな魅力がありました。

 

ダンスフロアで男女のペアを組みました。みんなほとんど初対面。

そして、円形になって相手を順番にかえながら、ダンスレッスン。

 

私が組んだ最初の人はスペイン人でマドリッド出身の人でした。

あとは、寿司職人のフィリピン人だとか、ヘビメタバンドっぽい格好の人だとか、いろんな人と次々に踊りました。

 

レッスンのあとは、DJがどんどん曲をかけてみんな自由に踊ります。

基本的に男性が女性のところにやってきて、踊りを申し込み、一曲一緒に踊ります。

友人たちも私もたっぷり汗をかくくらい踊りましたが、私は初心者すぎて動きがぎこちなく、相手に少し申し訳ないなと思うことが何度かありました。

それでも機嫌よく、教えてくれたり、楽しく踊ってくれた人たちに感謝です。

 

我らがハル・ベリーは、クルリクルリとターンを決め、爽やかな足捌きで華麗に踊っています。

エヴァ・ガードナーのようなクール・ビューティーの友人には、すでに何人かの男性が次の順番を待ちかねているようです。

小柄ながら均整のとれた体で、優れた身体能力を持つ友人はもうすでに基本をマスターして、アドリブまで入れながら踊っています!

 

年配の人はリードが上手な方が多く、こちらも滑らかに踊れているような気分になります。

ステップを数えながら、踊りながら教えてくれる人もいたし、コミカルなダンスの人もいました。

どれも、とても楽しかった。

ただ、1人だけ、途方に暮れて、ごめんなさい。と踊れなかった相手がいました。

向き合って状態で、手をバンっと突き出すのですが、私は何をしたらいいのか、さっぱり。とりあえずくるっと回ったら、今度は逆の手をバンっ。

どんな返しをして良いのかさっぱりわからず、、、、、、。

それで、私は初心者なので、あなたのお相手は無理そうです。と断りました。

 

クラブの中にバーはありますが、ほとんどの人がシラフで踊っているようでした。

私は、気持ちよさそうに音楽にステップを合わせて自由に踊る人たちに、すっかり見惚れていました。

私の大きな勘違いである可能性は大いにあるのですが、これはかなり健全な趣味かもしれません。

 

時には、かなり密接にくっついてくる人もいて、家に帰ると他人の汗と香水の入り混じった匂いが体についているのに気づきました。確実に自分以外の人の体臭や汗のにおいがしました。

 

気持ちよく上手に踊れるというのは、魚のように泳ぐ、とか鳥のように宙を舞うという気持ちよさや美しさと同じものがあると思います。

サルサクラブという新しい世界をのぞいてみて、私も気持ちよく美しく踊りたい!という気持ちになりました。さあ、次はいつ踊りに行こうかな〜。とワクワクするこの頃です。