ブダ地区とペスト地区を結ぶ橋、チェーンブリッジからの夜景が美しいと読んだので日が暮れるのを待って出かけました。

日が暮れた後の大聖堂も立派で綺麗です。

 

日曜日の夜のせいか、それほど人出はないようでした。

橋の手前でポリスカーが通行人を止めていて、残念ながら橋を歩くことは出来なかったので、川沿いに国会議事堂の方向に向けて歩きました。

 

橋と川の向こうのブダ王宮。

ディナークルーズなど、夜景を楽しむ船がいくつも川に浮かんでいます。

次回来ることがあれば、クルーズを楽しんでみたいと思いました。

 

国会議事堂は近づくにつれ、その巨きさの迫力とライトアップされた美しさに息を呑みました。

これは、橋からでなく、歩いて行って近くで見た方が良かったと思います。

 

 

国会議事堂をぐるりと正面側に周り、昼間乗ったトラムの2番で街の中心地に戻りました。

私には、もう一つ、ブダペストの夜に行ってみたいところがありました。

それは、廃墟バー。

廃墟になった建物を利用して、幾つものバーが中にオープンしているという迷宮のようなバーだそうなのです。

ここです。怪しげな雰囲気。

 

中に入ると、人が多くて狭くてごちゃごちゃしていて、なぜだか下北沢を思い出しました。

 

 

人が多すぎて、結局中をサッと見ただけで、すぐに出てきてしまいました。

 

夜道を歩いていると、アールヌーボーのアイアンワークの美しさが夜ならではの魅力で目に移りました。

 

 

翌日は朝から空港に向かわなければいけなかったので、観光はここまで。

やり残したと思うことはいくつかあります。

 

ユダヤ人街でユダヤ料理を食べてみたかった。クラッシーなカフェでお茶をしたかった。

マジャル様式と言われる建築をもっと探してみたかった。レトロな乗り物にもっと乗りたかった。メメント・パークで共産時代の巨大な像を見たかった。などです。

 

今回、温泉目的で行ったハンガリーでしたが、激しく悲しい歴史のある土地だということを行ってみて初めて知りました。

1989年まで、隣人が隣人を監視するという厳しい共産主義の下で生きていた人たち。

1956年のハンガリー動乱では3000人もの市民が死亡し、20万人以上の難民が国外に逃れたこと。第二次世界大戦中にはナチス・ドイツによってユダヤ人が虐殺されたこと。

 

国会議事堂の前にはハンガリー動乱の、銃弾のある壁のモニュメントがあり、ドナウ川沿いには川岸に並ばされて銃殺されたユダヤ人のためのモニュメントとして、60足の靴のオブジェが川沿いに並んでいます。

また、華麗な建築物からは、マリア・テレジア女帝や皇妃エリザベータなどウィーンの影響力が見られ、エリザベータがハンガリーで愛されている存在だということが興味深く、歴史を紐解いてみたい気持ちにさせられました。

ほんの数日の旅でも、学ぶことって沢山あるものなのですね。

ハンガリー。またぜひ訪れてみたい国です。