日曜日なので、ゆっくりと起きて、紅茶を飲みながらオリンピックをテレビで観る朝。
なんだか、お腹も空かないし、お腹が空いていないと料理をする気も起きない。
なので、サンデーブランチを食べに出かけようということになった。
今、住んでいる場所で気に入っているのは、街の中心地に気軽に歩いていける距離だというところだ。いろんな行き方があるのだけれど、今日は、ジーザスグリーンを通って行った。
霧雨が降っていて、しっとりとした並木道。
ジーザスグリーンの隣にあるジーザスカレッジ。
この大学に隣接する古い建物には、多分、学生が住んでいるんだろうと思う。
ここの深い緑色の扉の並んでいる佇まいは、いつ見てもいい。
今日は、行ってみたいカフェがあった。
Agora at the copper kettle というキングスカレッジの目の前にあるカフェ。
ここは、いつも賑わっているのだけれど、人が食べているものを遠目で見ても、メニューーを見ても、全く興味がわかなかった。でも、最近買ったガイドブックが推薦していたので、行ってみることにしたのだ。
お店の中に入ってみると、有名人で訪れた人の写真などが結構沢山貼ってある。
ちなみに、私の席の横に飾ってあったのは、ホーキング博士だった。
なんだか今朝は、アメリカのブレックファストが恋しかった私たち。
パンケーキに、ホットチョコレート、オレンジジュース、ハッシュブラウンにベーコン、卵料理。サンディエゴには、ブレックファスト専門店とも言えるレストランがいろいろあったのが懐かしい。
でも、イギリスの朝ごはんも大好きだ。
特に私は、イギリスの茶色いパンが好きで、あのトーストして、サクッ。どころか、カスッ。という、水分のとんだ香ばしいトーストにバターとマーマレードを塗って食べるのが好き。
イギリスのベーコンや、ソーセージは、日本やアメリカのものとは全く違う食べ物だ。
甘いベイクドビーンズ。ソテーしたマッシュルーム。焼いたトマトが朝食には付いていて
それをミルクたっぷりの紅茶を飲みながら食べる。
ここの食事は、特に素晴らしい訳ではなかったけれど、満足できるクオリティだった。
というのは、食材は、特別ではない庶民的なものを使っているのだけれど、ソーセージの焼き具合がちょうど良く、完璧なサニーサイドエッグの黄身の火の通り方で、マッシュルームのソテーはプリッとして(これは、結構難しい。火加減に気をつけないと水分が出て、ベタっとしてしまう)きちんと気をつけて料理されていた。
ここは、トルコ料理も出すらしい。
でも、私が通り過ぎるときに人々が食べているのは、大抵イングリッシュブレックファストだ。
お店のウエイトレスさん達は、みんなとても感じが良くて、ニコニコしていた。
その後、買い物などをしながら、ゆっくり時間をかけて家に帰った。
今まで、不思議に思っていた、建物の謎が例のガイドブックによって解き明かされて、道を歩きながら、キョロキョロ周りを見るのが楽しい。
例えば、ここ。住宅街の中にある。
昔、教会があったところらしいのだけれど、ここは「Spitting Image」というイギリスのブラックコメディのパペットショーが生まれた場所なのだ。
サッチャー首相や、ロイヤルファミリー。なんかの、強烈な風刺に満ちたマスクはここで生まれたらしい。
Spitting Image とタイプしてみてほしい。
最近だと、イギリスのサッカーチームのメンバーなんかもイメージで出てくる。
個人的に私は、グレタさんのマスクがツボだった。
他にも、私は最近、家の扉というものに魅せられていて、今日は面白いドアノッカーをいくつも見つけられたので、とても満足だった。
キツツキ?
手。
これ!ブーツ!なんて可愛いドアノッカーなんだろう。
うちの近所だったのに、今まで気づかなかった。
隣の植物のポットも、可愛い!
どんな人が住んでいるんだろう。素敵なおばあさんが住んでいるような気がする。
イギリスの家の扉を見ていると、今までの自分の常識って何だったの?と思うことがある。
例えば、ドアノブがない。
もしあったとしても、なぜか扉の真ん中にある。とか。
ドアノブ。というものが、扉の右か、左側にあるというのが常識だと思っていた私には衝撃だった。
イギリスに暮らしていると、そんな小さな観察が面白い。
日曜日のブランチと探索に満足して、家に戻ってのんびりと昼寝をした。