そして、夏の終わりに、トム、エヴァを語る。【ネタバレあり】 | TOMTOM日誌

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シンガーソングライター♪本庄冬武のオープン日誌( ゚∀゚)






BEGINというバンドの歌の歌詞の一節に、

♪どんなに楽しく遊んだ友達も いつかはさよならをいうもの♪

というのがあります。

僕は、このフレーズが好きで、だから結論からいってシンマリだろうが、アスケンだろうが、それはそれでよかったんじゃないか、とも思えるのです。

あれっすよ。ガンダムで、てっきりアムロはフラウとくっつくんだろーと思ってたらセーラで、フラウは確か、ガンタンクのパイロットと結婚しますよね?ああいうのは嫌いじゃないです。それが人の浮世ってもんだと思いますから。

これはこのブログにて何度も綴っている話ですが、そもそも。僕は碇シンジくんという人が好きじゃありません。そして、エヴァンゲリオンを見た時に、まるで少年期の自分のような存在を無視されているかのような世界観に憤慨し、小説処女作にして、結構な長編となった(56万文字)、二次創作小説「Evangelion Another Impact Vol.2(以降トムエヴァ)」を書き上げたというのは、このブログを見てくださってる人達は周知ですよね。

これも重複しますが、茅ヶ崎ログインスタッフ、Godの、ある日の指摘通り、僕のメンタルは「ゼロから始まる異世界生活」の主人公であるところのナツキスバル君に近いか、と思われます。

ですから、もし、碇トマス君がシンエヴァの世界にいたとしたら。

朝6時から仕事だというケンスケのために、それ以前に動いて、朝食の準備でもしてやりながら、顔面蒼白しつつも「僕にできる事なんてこんくらいしかないしさ」なんて、笑って答え、彼を見送り、時に、仕事の手伝いだって率先してやるだろうし、ギターがあれば、なんか一曲披露なんてして、場を和ませてみせようともするかもしれません。

内心では、(きもちわるい……きもちわるい……きもちわるい……きもちわるい……!)なんて悲鳴をあげながら。

そして、無理矢理つめこんだポーションを、誰も見ていない、第三村の外れで一気に吐き出してしまったりする事でしょう。

アスカはその時、そんなトマス君を見て、どう思うでしょうね。

そのくらい、シンジ君とトマス君は違いがあります。

何かの番組で、庵野さんは人を描いてみたくなったからエヴァをはじめた、といっていたと思います。そして、彼の宮崎駿氏は、エヴァを一目見て「人が出てこない」という感想をもったと聞きます。

僕が、視聴し、尚、シンエヴァに引っかかる、このモヤモヤはなんだろう、と思った時に、当方が2019年には完結させたはずのトムエヴァとの偶然の酷似点等もあるのですが、やはり、パヤオさんと同じ印象を持ったから、という、その一点が、より強いのかもしれません。

旧作から新劇となり、後追いであるものの、それでも楽しんで追っかけてきた一視聴者であるから尚更です。
それは、「結局、新劇も、人が出ているようで出てこなかった」という印象といえるでしょうか。

これは、多分、僕と庵野氏との明らかな考えの違いだと思うのですが、僕は、人は14歳であるならば、次は15歳となり、♪16、17と〜、私の青春暗かった〜♪by「夢は夜ひらく」 じゃないですけども、ひとつひとつ歳をとり、その度に、何かを得ては、何かを失ったりするもの。それが人、もっといってしまえば、人生だと思うんですよね?

トムエヴァでは、そこに一番の重点をおいたかもしれません。14歳から、15歳、16歳……となっていく過程のレイやアスカを丹念に描いたつもりです。

だから14年すぎても14歳の外見のままも有り得ないし、急に28歳になることも、少なくとも僕の中では有り得ないんですよね。

そして、やっぱり、残念だな、と思えてしまうのは、薄い本も購入し、拝見しましたが、だからQの冒頭でアスカがあの出で立ちだったのか、と合点もいったものの、彼女の思った以上の、シンジくんへの彼女の気持ちの心残り具合です。もっといってしまえば、ラストでシンジくんから「僕もアスカの事が好きだった」と告げられた時に、あそこではデレる演出以外に他になかったのか。もっといってしまえば、女性って、気がなくなった相手には冷酷ですらありません?最早、ケンスケにすっかり心移りしてるんだ、ってはっきりとした意思表示くらい欲しかったです。

そして、シンジくんとマリの急な接近具合。これも然りでしょう。
つい最近のライブの帰り道、見に来てくれたその手に詳しい仲間に聞くと、なにやら更に副読本らしきものが存在していて、それを見ればわかってくる云々、教えてもらいましたが、いや、だとしたら、映画本編の周囲に、予習ありきのオプション多すぎじゃないです? 確かに尺というものもあるでしょうが、その一本の映画を見て、登場人物たちに感情移入できて、ストーリーを味わう、っていうのが本来の映画の楽しみ方じゃないです?あって原作小説なんかがあって、読み込んで、更に世界観が深まる程度ってとこじゃないですかねー🤔

シンジくんとマリの並びは、まるでアムロとセーラの二人を思い起こします。新劇からパッと出のマリですが、最初こそ「だれ?」程度に思ってたものの、ビジュアル的にもキャラクター的にも他に負けない個性もあるし、せめて終始一貫として「だれ?」で終わってしまった謎のひとつでも画面から理解できたら違ったかもしれませんが、結局、「だれ?」で終わってしまったし、なにはともあれ、馴れ初め、っすよねー。男と女が惹かれ合うって、簡単な事じゃないと思うんです。そこが描かれてこその「ヒューマン」なんじゃないんですかね🤔

更にいってしまえば、特に新劇の冬月さんは、結局、何をしたかったんですかね🤔

別に、庵野氏が、「初号機ってかっこいいだろー」「ほーれ、新8号機だぜー」って、ロボットの機能美だけをウリに(☝ ՞ਊ ՞)☝ウェーイってやりたかっただけのロボットシリーズものってだけなら、別にいいんです。ところが、どうも、そうじゃない。人を描くのは苦手だけど人を描いてみたくなった意欲作。端はここに発してると思うんです。それはご自分の神経が擦り切れるほどに打ち込んでらしたんでしょう?

その割には、旧作から、今回の新劇、シンエヴァまで、時に楽しむ事もできましたが、「ご本人の脳内からせいぜい多分、あって半径1メートルくらいにいる人くらいの世界観しか描かれていない」という印象が、結局、僕としては一貫として持てなかった印象で、非常に残念です。残念でした。

ラストシーンで、アスカは、アスカと思しき人物は、一人、でした。これは結局、エヴァは尚、未完である。更にいってしまえば、作者ご本人が、旧作シリーズ時の、何がしかの媒体で語っていらした、「この作品は『繰り返しの物語』である」というフレーズに付随する、なにがしらの監督からのメッセージなのかもしれません。もっというと、後は、僕らが各自、「補完」して終わらせる作品なのかもしれませんね。

いやね。僕は、この手のウェブ上には、あまり批判めいたものを書きたくないタイプなんです。語るならリアルがいいです。実際、上記の事は、実生活のなかでも周囲に語ってた事の重複だったりもします。明文化するなら、別に、自分の手帳かなんかに書き記しといて、胸の内に秘めといてもよい気もしたんです。

ただ、スピッツじゃないですけど、♪またひとつ、夏が終わる♪季節です。それも、♪音も立てずに♪。
エヴァもずっと夏の世界でしたよね。そして、セカンドインパクトも終わったんでしょうか?
まだ終わってないこと、結構ある気がするんです。

けど、終わりなんでしょう。なればこそ。改めて自分みたいなエヴァ愛好家もいたという事も、まるで碇トマス君を生み出した、あの日のように、ここに公開し、刻み込んでおきたくなったって感じです。

いやー。この引っかかりは、「スターウォーズ」の最終章「The Rise of Skywalker」を鑑賞したぶりの、喉にひっかかった魚の骨みたいですw結構、太めのやつwまぁ、おれ、もうちょっと生きそうですから、人生、こんな風に、なんやかんやひっかかったまんま終わりいく映画の一本や二本、この先もあるんでしょう!

PS
てか、シンジくんたちが一気に28歳になったって事は、トウジ、洞木ヒカリetcたちなんかは42歳になったってことなんですかね🤔……ってあまり、左脳で考えてもよくないっすねw