先ずは、この度の大雨により甚大な被害のあった栃木県、茨城県、
福島県、宮城県、山形県をはじめ被災された方々に
心よりお見舞い申し上げます。
そして今だ安否の確認されていない方の無事の救出を願っています。
愛猫、愛犬さんと被災された方、自治体の避難所では、
法律によりペット同行避難は認められています。
どうか同行避難ができて、みなさま無事でありますように。
【私たちの目標と切なる思い】
8月にお休みをいただき、その間に今後のお店の行く末について
たくさん考えました。そして出した結果が「続ける」ということでした。
今日はあらためて私たちの目標と切なる思いについて
文章をしたためます。
●キャットラウンジ猫の館ＭＥ、3年目に入ります●
保護猫ラウンジ・猫の館MEは去る2015年7月5日で、
正式オープン2周年を迎え
3年目の活動に入っています。
保護猫の譲渡活動を事業の柱の１つに据え、
猫専門の複合施設としてやってきた2年間は、
決して順風満帆というわけには行きませんでした。
たくさんのかたから支えられ、多くのことを学びながらの毎日でした。
2年前開業時に厚かましくも「開業費のご支援のお願い」
というお手紙を、シッティングのお客様がたへしたためました。
その結果、必要な備品を揃えることができ、
小さなお店ですが無事開店に至りました。
あの時、皆さまからいただいたお気持ちは
一生忘れられないほど感謝しています。
その後もことあるごとにお気遣いをいただきありがとうございます。
●私たちの目標●
その2年前のお手紙で、
保護猫カフェを開く目的として、こんなことを書きました。
非営利の愛護団体ではなく、
敢えて営利の民間施設だからこそ出来ることもあると考え、
間もなくオープンというところまで来ています。
（途中略）今回のラウンジが市民権を得て、
「猫家族を探すためにシェルターへ行こう」が当たり前の世になる
ように目指す、と。
また、次のようなこともうたっています。
目指しているのは、
「猫さんがいてもこんなに素敵に暮らせます」ということを、
これから猫さんとの暮らしを始めようとしているかたへも
メッセージとして発信できるような場所です。
単なるカフェ(風)としてではなく、
猫さんに関するセミナーやイベントなども開催したり、
近隣の不動産業者さんとも協力して、
ペット可物件の閲覧ができたり、
猫さん好きのための公民館のようになりたいと思っています。
2年前に描いた絵は小さな形かもしれませんが、
ほとんど実現できていることにこの節目で気づきました。
もちろんその全てが荒削りな状態ですけれど。
ですが今の形を少しずつ
大きく育てていくことを続けてゆきたいと思います。
「キャットシッターが経営している保護猫カフェ」
という利点を生かし、
清潔でおしゃれな館内を訪れたかたが
「猫がいる家＝臭い、汚い」というイメージを払しょくしてくれたり、
「私も猫と暮らしてみたいな」と思えるようにすることで、
猫派のすそ野を広げたり、
おしっぽアカデミーを開催することで、
より猫を知り好きになってもらいというのも、
私たちの存在理由になっていると思います。
●猫をとりまく問題と猫の館MEの役割●
不幸な猫をとりまく問題は、
殺処分やお外で暮らす過酷な生活、
そこで蔓延している病気など様々です。
そんな中、私たちが
声高に「殺処分ゼロを目指す」というようなことを
敢えて叫ばないのは、
現状ではまだまだそうした現実を
知らない人が多過ぎるということと、
何も知らないかたにハードルが高いことや、
ちょっと深入りしたくないなと思わせることを
過激に発信したくないとうい考えがあるからです。
インターネットなどでそのような意見や現状を
シェアすることもよく見かけるようになりました。
もちろん、多くのかたに知っていいただくことはとても大切なことです。
でも私たちが敢えてソフト路線を選んでいるのは、
全く興味のないかたにもラウンジにご来館いただき
「保護猫カフェってなあに？」から
気軽に始めてもらうことを目的としているからです。
私たちの施設に来ていただくことで、
お買い物を楽しんでいただくことで、
そしてシッティングを利用してくださることでも、
譲渡活動につながっていると自然に知っていただくことで、
胡散臭いな、とか、面倒だな、といった
敬遠を避けることができると考えているからです。
殺処分される猫は、圧倒的にそのほとんどが仔猫です。
仔猫を愛護センターから引き出している
ボランティアさんはたくさんいます。
その一方で、周囲からお願いされると
断れないために抱えてしまった多くの猫の譲渡が追いつかずに、
大人猫が自宅に増えてしまっているボランティアさんも大勢います。
仔猫はそれはそれは可愛く、譲渡もされやすいため
家族がみつかる機会が多くあります。
でも同じように家族を探している成猫だってみんな可愛いし
幸せになって欲しいと私たちは願っています。
だからこそ、私たちは譲渡が難しい成猫に特化してお預かりし、
家族を探す活動を続けたいと思っています。
殺処分ゼロという目標はわかりやすく、
賛同も得やられやすいと思います。
私たちは実際にセンターから収容猫を
引き出している活動は現状できません。
自分達が実行していないのに
「殺処分ゼロ」と偉そうに口だけで言うこともできません。
それはそれで立派に活動をしている皆さんにお任せし、
猫の館MEのスタンスとしては、
今後も
実は困ってしまっている保護活動家のかたがたの
「大いなる預かり」として
その役割に徹してゆきたいと思います。
●これからのこと●
嬉しいことにこの2年間で、
保護猫カフェは全国あちこちで開業が進み、
その数が増えました。
ペットショップへ行く前に、私たちのような保護猫カフェに
先ずは足を運んでくださるかたも増えて来たと思います。
全体と比べたらほんの小さな力もしれませんが、
少しは前進していることは喜ばしいと感じています。
正直、まだまだ経営は苦しく、
相変わらず小倉の貯金を切り崩しての情けない経営状態で、
株式会社としては恥ずかしい決算を続けています。
でもコツコツまじめに活動しているおかげで、
2年前よりも取材数が明らかに増え、
保護猫カフェも市民権を得ることができました。
損益分岐点を超えられるようになるのも、あともう少し！
そのために今よりも様々な努力を続けて参りたいと思います。
「譲渡活動を続けるために、
私たちのお店でお買い物をしてください」
と発信することに躊躇していました。
でも私たちはNPOではなく民間の営利企業です。
売上なくしてはスタッフ達の生活は成り立ちません。
お金の不安なく生活をしてゆくためには、売上が必要なのです。
贅沢をするために儲けたいのではありません。
猫の館ＭＥが潤えば、この活動が継続でき
一頭でも多くの大人猫に今後もお家を見つけることができるのです。
そのためにであれば、私たちは有名になりたいですし、
お金の心配をしなくて済むように
自立して活動を続けて行きたいと思うのです。
空気を食べて生きてはいけませんし
この活動も続けていけません。
だからこそ私たちのお店でお買い物をし、
猫カフェとして利用してもらい、
シッターサービスも活用していただきたい
というメッセージを強く発信していくことを決めました。
この活動を続けて行く責任がある限り、
私たちは声高に猫の館ＭＥを宣伝してゆかねばならないと、
固く誓った夏でした。
あらためまして、皆様からのご厚情に感謝申し上げます。
そして毎度厚かましいお願いで恐縮ですが、
今後ともご支援を賜りたくどうぞよろしくお願い申し上げます。
どうもありがとうございました。
猫の館ME スタッフ一同
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