社会の絵画化 | 2025 中学受験に向けて

2025 中学受験に向けて

2024年1月現在・小学5年生の娘の中学受験までの学習、活動などを綴っていきたいと思います。SAPIX には新2年生から通塾中。

白地図への書き込みも進めていこうと取り組んでいますが、

それだけでは暗記中心で社会がつまらない勉強になります。

そもそも社会なんて暗記しなくていいものだと思ってるし...。

 

1月にも書きましたが、テーマに沿ったイラストを描かせて自分の頭で映像化すること、自分で描いた体験を記憶させていこうという取り組みを始めました。

あわせて、「なぜそうなるのか?」を論理的に考える癖をつけていくことで、記憶も定着していきますし、大事なポイントは外しにくくなります。

 

 

 

 

話の映像化の元々のヒントはこちらです。

 

話の絵画化」こぐま会

 

 

 

 

小学校受験をきっかけに、短めの話を聞いてその映像を描写するということを未就学児の頃からやっていました。
はじめは簡単なものから、徐々に複雑なもの、話が長いものへ。見本で取り上げられているものは映像にしやすいお話ばかり。絵を描くのが好き、物語を聞くのが好きな子供には楽しい取り組みです。
教材を終えると、「メアリーポピンズ」、「くるみ割り人形」、「三国志」など、物語の一部をピックアップして読み聞かせ、絵に描かせていました。映像化が難しいものは心理描写や形、色のない映像ですが、そういったものは避けます。
ただ、表情や動きを描くことができればそれもできるようになります。
 
今回、社会で取り組むのも同様です。
 
ただ、必要なものとそれ以外の見極めが少し難しいところかなと思います。
・出来るだけ映像化しやすい具体物にフォーカスする
・重要な部分に集中させて抽象化させる
・お手本となるイラストや写真の丸写しではなく、レイアウトやイメージを自分で考えさせる

 

 

まず、SAPIXで取り扱ったテキストを見ながら、

簡単なクイズを出して会話することで娘が抱くイメージを確認、引き出していきます。

 

ニヤリ青森と聞いてイメージできるのは何?

看板持ちりんご!それから、寒い、涼しい。あとは..トンネル、青函トンネルとか。沈没した船。森。

えーりんごってなぜ育つの?どういうところで育つの?

指差し涼しいから。あと、平らなところよりもちょっと斜面になってる方がいい。

キョロキョロそれは何で?

指差し斜面の方が太陽があたるし、日当たりがいい方がいいから。水がたまらない方がりんごにとってもいい。

えーどうして?

看板持ち薄くなるから?カルピスと同じで、甘くなくなる。

口笛多分そういうことだろうね。

ブドウも同じで、斜面で作ったブドウの方が味も濃くなるし酸味も高くなって酸っぱくなる。日当たりが良くて、水捌けがいいから、水分が少なくなる。水は植物が育つためには必要だけど、果実が熟すときに多すぎると水っぽくなる。りんごは水分が多いから必要だと思うけど、多すぎたら水っぽくなると思う。

ちなみに、ワインも値段が高いものは斜面で作られているブドウからできていて、斜面の下の平地で作られてるものの方が安いよ。

(* ブルゴーニュの Grand Cru, Premier Cru などは斜面の日当たりの良い場所に畑がありますし、イタリアで xxx Classico と言われる DOCG もたいていそうなっています。セオリーとして、世界中で定着している考え方です。日当たり、水捌けの良さから果実が成熟しやすくなります。糖分や酸は果実中の水分が多いことで希釈されますから、収穫前に晴れた日が続いて乾燥していれば凝縮度が上がり、逆に大雨を吸った果実は水っぽくなります。)

看板持ちへーー!

 

お父さん青函トンネルってなんでここにできたんだったっけ?

あんぐり船が沈没したから。

お父さんなんで沈んだんだったっけ?

看板持ち・・風が強くて。。忘れちゃった。

お父さん OK. トンネルが作られた直接の原因は台風だったと思うけど、昔から風がきつくて厳しい場所だったね。このトンネルはどことどこを結ぶの?どういう字を書く?

看板持ちわかんない。生還?

お父さん青函トンネルは、青森と函館をつなぐものだから、その漢字を取ってきてる。

看板持ち函館の"だて"って変わった読み方? "かん" とか "やかた"じゃないの?

お父さんハコダテ以外ではあまり使ってるの聞いたことないな。語源はアイヌに関連するかもしれないね。そういう本読んでみる?

看板持ちシャクシャインとか?読みたーい。

お父さん(よく知ってるな・・。JG入試でもアイヌが題材になってたから読ませてみよう)

ところで、風が強い場所となにができる?

看板持ち・・・風力発電!

お父さん正解。そもそも風が強くなるのはなぜ?

看板持ち・・・なんでだろう。。海が動くから?

お父さんそうだね。じゃあ、北から流れてくる海流は暖かい?冷たい?

あんぐり冷たい

お父さん南からくる海流は?

あんぐり暖かい

お父さんそれがぶつかったらどうなる?

あんぐりわかんない

お父さんリビングのドア開けてみな。廊下の冷たい空気が入ってくるけど、頭と足どっちが先に冷たさを感じる?

看板持ち手と足が冷たい。頭はあんまり。

お父さんそう、空気は冷たいと重くなるから、冷たい空気は下に流れてくる。お湯を沸かしたら湯気が上るでしょ。火を燃やしている時は上に熱い空気がくる。そうやって空気が広い範囲で動くと風になる。

 

 

 

 

*実際はこれが函館の語源だそうです↓

室町時代の享徳3年(1454年),津軽の豪族 河野政通が宇須岸(ウスケシ:アイヌ語で湾の端の意)と呼ばれていた漁村に館を築き,この館が箱に似ているところから「箱館」と呼ばれることになりました。この館跡は今の基坂を登ったところです。明治2年(1869年),蝦夷が北海道となり,箱館も函館と改められました。

 

 

お父さんまずこれを見ろ。

 

 

 

 

長くなりました。

 

そんな会話の後に、テキストを参考にしながら、

自分のイメージをまとめたものがこちら。右のページのノートは特に何も指示していませんが、自分でテキストを抜粋して書き込んだようです。

 

 

 

青森に先立って描いたのが「海流の影響」をテーマにしたもの。

重視すべき10程度のテーマをあらかじめ設定しました。

順当に進めていけるかどうかわかりませんが、

全都道府県を手掛ける時間もないと思うので、地理を理解するための基本概念を取り上げたいと思います。

 

・日本列島の近くには、暖流と寒流が流れています。

 赤道付近で温められた海流は暖流、北極に近い北で冷やされたのが寒流

・どんな魚が運ばれてくるか (カツオ、マグロ、ニシン、ぶり)

・海流がぶつかるところをなんというか (三陸沖、潮目)

・海流の影響で寒いところ、暖かいところはどのあたりか、色を塗り分けてみましょう。 (北海道/根釧大地、岩手、和歌山、静岡、高知)

 

 

 

 

娘は絵が得意なので、こういう感じで取り組ませていくのは楽しいようです。

自分で参考資料(テキスト)も読み込むし、

イラストにした部分は重要な要素なので、勉強にもなってとても良いと思います。