これも1年前の話ですが・・・、
安く行けることがわかったので新潟に行きました。
社会の勉強につながれば・・と思いながら実際には関係のないところへ。
新潟駅からシャトルバスで向かう行き先は・・・・新潟ワインコースト。
カーブドッチをはじめとする5つのワイナリーが集まっている新興のワイン産地です。
収穫が始まった時期だったので、収穫前のぶどうも見ることができました。
垣根仕立で綺麗に整えて植えられています。
写真はフェルミエ から。
オーナーの本多さんは元金融業界にお勤めの方で、脱サラしてワイナリーを起こしています。カーブドッチさんがパイオニアとしてこの地にワイナリーを切り拓き、ブドウ栽培や醸造、ワイナリー経営を教えているのですが、その薫陶を受けて独立。
数年前から、フェルミエのワインのクオリティは専門家の間でもかなりの評価を呼び、どんどん人気が出てきています。アルバリーニョという白ぶどうの品種が代表的なのですが、その本場であるスペイン、リアスバイシャスにも勉強に行かれたり、その他のヨーロッパのワイン産地にも積極的に訪問、勉強されてどんどん技術を向上させています。
白ワインなので海産物には合うのですが、アルバリーニョは他の主要な品種よりも酸は控えめ。江戸前寿司とのマリアージュが最高でした。(寿司屋に持ち込み。)
寿司って酢飯に海産物をのせているので、白ワインとの相性は良いのですが、
あまり酸味が高いワインだと寿司の方が負けてしまいます。
スキンコンタクトやオリ熟成で旨味を抽出した酸味抑えめなアルバリーニョはベスト。
なぜ、新潟でそんなワインが作られるのか?
長年の研究の結果、良質なワインを作るのに必要な気候であるということが理由です。
北海道も同様の理由で選ばれることが増えています。
良質なワインを作るためには、酸が必要。
それを保持するには冷涼な気候であることが望ましいのです。
あるいは、昼夜の寒暖差によって酸が残ること。
日本では山梨が最大のブドウ生産地となっていて、ワインもたくさん作られています。
ただ、甲府盆地は、非常に夏は暑いです。
暑いのは良いのですが、盆地なので、暑さが抜けません。
つまり、昼夜の寒暖差がないので、ワインに必要な酸が少なくなってしまいます。
長年、山梨で作られている甲州も本来はきれいな酸を残すべき品種です。
高品質な甲州を作るには、山梨でも標高の高い場所など、酸の保全に適した場所が望まれるようになってきています。
伝統的にブドウ畑を作ってきた、それは一つの資産ではあるのですが、
そういった物に囚われる必要がない新興生産者は、畑の場所選びも慎重です。
社会の教科書で新潟のワイン、葡萄が触れられることは当面ないでしょうが、
娘が新潟のワインブドウ作りを思い出し、畑のことを思い出すことがあったら、
そんな話もできたらいいですね。
これはカベルネフランだったかな・・
内陸部のやや高い場所、山の麓にある畑ですが、昔は海の底だったということで、
畑には砂浜の名残があります。砂質土壌です。
遠くには佐渡島が見えます。
佐渡島があるおかげで、この辺りは豪雪地帯にはならず、降水量も少ないのだとか。
レストランの食事も美味しい。
ここからはカーブドッチ。
ブティックホテルの経営も始まりました。
未就学児を連れて泊まるのはできなかったと思いますが、小学生以上だったらOKかな。
でも高い。。
庭園など、癒やされる美しい空間が作られています。
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