青春&人生は薔薇色だ/桑田乃梨子
あやしいあやしいフェチな世界♪
先日自分のフェチ(笑)についてはぷちかましてきた
ばかりの私では御座いますが(Tシャツ編
・軍服編
)
フェチの世界というのは正直何でもアリでかつ大層奥の
深いディープでヘビーな愛のようです。
森島恵子(23) 高校の体育教師 勿論独身
・・は制服フェチである。
制服フェチといってもこれまた実に幅広い。
軍服、警察官、消防士、白衣、看護士、ウエイトレス、メイド、
セーラー服、ブレザー、・・・コレだけじゃないけれど・・
彼女は学生の制服フェチ。
しかも男の子の学ランやブレザーではない。
女の子の制服フェチなのだ。ああ。怪しくて好き(爆)。
女の子の普通の制服から体操服まで大好きな彼女に
とって、この教師という職はある意味天職でしょう。
(女子生徒と保護者はヤだろうけど)
だけど彼女は別に「女の子」が好きというわけでも
多分なさそう。あくまでも「女の子の制服」と「制服が
似合う女の子」にデレデレしてしまうみたい。
更に触れたいだのではなく、あくまでも「見る」ことに
幸せと快感と天国気分を感じるらしい。
なんて複雑なのだ。。
でもフェチについてはそんなもんなのかもね。
そんな彼女のお気に入りは勿論女子生徒。
本橋さんというロングの髪の可愛い少女。
そして彼女が手下のように使っているのが広瀬君。
更に微妙に森島先生にアタックしているのが
同じ教師である北先生。
なんとこの4人の四角関係に発展してしまうのだから
漫画って面白い。
特に桑田氏の漫画はもうどう進むのかわかんなかったり
するもんだから、なかなか楽しいです。
元々はこれは「青春は薔薇色だ」「人生は薔薇色だ」という
2冊のコミックスだったのですが、ありがたいことに
文庫化された時、犬神くんと3作まとまって1冊になりました。
更に文庫版には作者の書き下ろし漫画も収録されていて
ファンならニヤニヤしてしまう1冊となっています。
その書き下ろしもなんと15ページですぜ。
だからかなり分厚い文庫です。
だけどコミックス3冊よりは収納スペースが少なくて済むのが
とてもいい所。引っ越しする時もこの小さいサイズは有難い
もんですわよ。凄く実感しとります。今。
ああ。また話がずれましたね。
薔薇色シリーズは主人公は怪しい趣味を持っておりますが
その他の人物は実に爽やかです。
なので全然怪しくないので安心して見かけたら手にとって
みて下さい。
桑田氏の絵柄も特にクセはなく、結構色んな人に受け入れ
られ易いのではないかと、ちょいと邪推してみたりする。
おまけ。「怪しいフェチ本ギャラリー」
フェチ大全集 売り切れ中。なんか見たいような見るのが怖いような。
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2【予約】 鋼の錬金術師 (12) 初回限定特装版
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9純情ロマンチカ(第6巻)
10Nana(3)
Last Update:October 31,2005
トーマの心臓/萩尾望都
文学的で残酷な話だと思った。
一般的に名作として良く名前が挙がる作品なんだけど
実はなんとなく読めずにして、最近やっと読んでみました。
萩尾作品というと、今までは短編だと「半身」など。
中編だと「おそるべき子供たち」(コクトー)、
長編だと「残酷な神が支配する」を読んでました。
「残酷な・・」はもう文字通り残酷な話で、本を買って来ても
1冊を一気に読めなくて、結果的に読むのもとても時間が
かかってしまった作品なんだけれど、ココロの中に重しと
してズンと残った作品になりました。
そしてこの「トーマの心臓」も同じでした。
お耽美などよりも、子供たちの置かれている状況、
子供たちの寂しさなどがひしひしと感じられて
どうしても一気に読めず・・。
と、共にとても内容が文学的。又はヨーロッパあたりの
古い詩のような・・・ベルレーヌとかランボーとかそのへん。
ランボーといってもアフガンに仲間を助けに行くあのおじさん
ではないぞー。あれはあれで面白いけどさ。
少年たちはドイツのギムナジウム(寄宿学校という意味?)で
親元から離れて暮らしていたり、そもそも親がいなくて
ここに来ていたり、色々なつらい事情を抱えて生活している。
月に一度お茶会があり、上級生たちはお気に入りの子を
招待して(一応)ふるまう。
なんかとても耽美な世界に感じられるけど現実はドロドロ
したものなんだと思った・・。
このお茶会に招待されていたトーマという綺麗な少年が、
冒頭で自殺をする。
この時代の少女漫画の展開としてはあまりに衝撃的じゃ
ないでしょうか。
彼は自殺をする前に憧れの上級生・ユーリに手紙を遺す。
その遺書はまるで詩のような・・謎解きのような遺書らしく
ない文章。
自殺はトーマという少年のユーリへの愛の証しだったの
かもしれないけどあまりに残酷だ。
結果、ユーリはずっと苦しむ事になる。
こんなの愛じゃない・・そう思った。
彼の死の直後に転入してくるのがエーリクという少年。
彼はトーマに良く似た少年だが、性格は全く違う。
でも「トーマに似ている」というだけで、ユーリから冷たい
仕打ちを受けたり、周りは彼が全く知らないトーマという
少年の姿を彼に重ねて、「エーリク」としう存在は無視
されているように思った。
このエーリク少年も家庭に深くつらい事情を抱えている。
小さな頃に両親が離婚し、母親に育てられてきた。
その母親に恋人が出来、寄宿学校に入れられた。
今までまるで恋人同士のように密接だった母子関係が
崩れる。彼は母親の名前を呼び涙を流す。
まだまだ子供なのだ。
エーリクだけれじゃない。生徒全員がまだ子供。
なのに彼らの抱える現実はあまりにも複雑で惨く、その
結果、体はまだ小さくても大人にならざるを得ず、
無理している内にまた傷ついてしまう。
代表的なのが優等生・ユーリとその親友であり少し
アウトサイダー的な存在のオスカーじゃないかと思う。
エーリク少年も色々な経験を通して成長して行く。
成長した時彼は自分で運命を選択する事になる。
その選択したものを見て、もし母親が生きていたら
大層喜ぶでしょう。だけど成長のきっかけれとなった
ものの一つに母親の死があるから、なんて残酷
に感じてしまったけど、これで良かったんだとも思えた。
ユーリ少年もトーマの事、体にある傷、家の事など
沢山つらい事情を抱え込んでいる。
その結果彼が年齢の割に子供らしく出来なくなって
しまったのはとても悲しい事だと思いました。
いきがっているみんなの兄貴分的存在のオスカーもそう。
彼だってまだ子供なのに。
だから彼らは愛を痛烈に求める。
対象となるのは周りの同じ少年たち。
だって周りには彼らしかいないのだから。
だけどその「愛」は決して成就はしない。
成就させられず自ら死んだ少年・トーマ。
タイトルの「トーマの心臓」という言葉には
哲学的な・・何かの象徴的な・・そしてとても複雑な
深い深い意味が隠されているのでしょう。
少年同士の愛はこの作品が発表された時代は
萩尾望都さん、竹宮恵子さん、山岸凉子さん、
青池保子さん、一条ゆかりさんなどの24年組と
呼ばれる巨匠たちがテーマにしていたものです。
この作品から20年近く経って発表された「残酷な神が
支配する」を先に読んだ私ですが、「残酷な・・」の
精神的な土台はこの作品にあったんじゃないかと
一人納得してしまいました。
これは何度も読んで「トーマの心臓」というタイトルに
隠された沢山の意味を見つけだしたくなりました。
そして思ったのがこの作品に主人公はいない・・ということ。
少年たちみんなが主人公なんだと・・。
この本の表紙のイラストレーターは誰なんだろう。
こういう絵とても好きです。
ハロウィンですね。
日本でも仮装パーティがはやりだしたとか、大阪で電車
(地下鉄?)に仮装行列が占拠してとんでもない事になった
とか聞きましたが、私はハロウィンと聞くと実はちょっと
切なくなってしまったりもする。
それは絶対あの映画の影響だと思う。
何かというと・・これ
いや、この手のは見ない。これだ。
ケビン・コスナーと誘拐した少年のロードムービー的もので
おじさん~おじいさんのアイドル、イーストウッドはそれを
追う刑事の役。
この少年、誘拐されてからブッチ(コスナー)とだんだん
情を通わせるんだけど、誘拐されたから可哀相というわけでは
ないんですよね・・。
誘拐される前から十分気の毒だった。
アメリカではこのハロウィンという行事は子供たちが
楽しみにしているもので、みんなで仮装を楽しみ家々を回って
お菓子を貰うんだけれど、実際楽しいだろうなあと思う。
だけどこの子はそれが出来ない。
体が弱くて出歩けないなどの仕方のない理由ではなく
母親がやっている宗教のせい。
宗教やるのは勝手だけど、そういう事まで子供を制御するのは
どうなのかなあ・・・と見ていて寂しく思った。
結局子供がイキイキしているのは、誘拐された後に誘拐犯と
仮装用の「おばけのキャスパー」の衣装を盗み、後ろで銃を
ちらつかせながらも、「仮装して家を訪問してお菓子を貰う」
という、他の子供たちは当たり前にやっている事が出来た時とか
とにかくその誘拐犯・ブッチと行動している時で、それが
とても残酷に思えてならなかったんだよね。。。
最後のシーンはもう見た人も多数いると思うけど書かないで
おきますね。一応。
あんな結果になり、あの後子供はどういう人生を進む事に
なるんだろうと気になってしまった。
もちろん映画の世界なんだけど。
だからかハロウィンと聞くとバカ騒ぎより、この子供の切ない
気持ちを思い出してしまうんですよね。
ハロウィンといえば漫画にもチラホラ出てきます。
例えば「BANANA FISH」。
アッシュがカボチャを恐がる原因はハロウィンの夜に
ヒントがありましたっけ。
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ひみつの犬神くん/桑田乃梨子
横溝正史の「犬神さまのたたりじゃぁぁ~~」?
それとも平井和正のウルフガイの犬神明?
体からミミズみたいなのとかが生えるわんころ?
まだあるのです。
その名は犬神鷹介(いぬがみよーすけ)高校生。
彼には秘密があります。
凄く安易な発想ですが、犬神明同様狼人間なのです。
変身モノというと漫画でも小説でも映画でも悲壮感が
悶々と漂っています。呪われた血だの呪われた宿命だのと
いうキーワードだってピッタリな気がするものも多い・・けど
この犬神くんは本人はクヨクヨしているのに、実に楽しく
話は進みます。なんたって周りを固める脇役たちが
とても個性豊かだったりするし、犬神くん本人がなんというか
可愛らしいキャラクターだからじゃないだろか。
彼は狼人間なのに犬が苦手です。
子供の頃えんえん泣いてた勢いでそのまま狼に変身した
ものの、そのまま犬に噛まれてしまって以来ダメだとか。
まるで「猫」のくせにネズミが苦手な「某えもん」のようです。
彼は好きな女の子がいます。
その女の子の前で変身してしまっても、彼女はぷにぷにの
肉球の感触とふわふわの毛並みを楽しむ始末。
彼は怪我をするとすぐ回復するくせにしくしく泣きます。
彼はオトメチックです。
彼は好きな女の子に告白しようとすると、動揺して変身します。
狼男がこれでいいのかよ・・・。でもいいんだろう。
肉球ぷにぷに毛皮ふかふかな感触を試させてくれる狼男
なんてそう滅多にいないでしょう。
犬神明はハードボイルドな血なまぐさい世界が合うけど
犬神鷹介はオトメチックな少女漫画の世界が似合っても
別にいいじゃんと思わせるあたりが凄いと思う。
・・と、そんなユニークなキャラクターを動かすのは、あの
桑田乃梨子さんだもの。
桑田さんの世界はとても独特です。
そして変人を描くのも上手です。
個人的には犬神君より、ハードボイルドにひたすら憧れる
犬神君の親友の歪谷君のキャラクターがとても好き。
犬神君がボケなら、歪谷君は真性のツッコミ役。
しかもその手の小説の読みすぎか、何かあるとKGBだのに
結びつけてしまう単純な可愛さも持ち合わせています。
ちなみにコレ、LALAで連載されたものですが、実は
デビュー作が犬神君だったと記憶しとります。
確か漫画の新人賞のページの作品紹介で、表紙のカットを
目にしたのが最初だったと思う。
当時、少年版の方の「ウルフガイ」に夢中だった私は
タイトルとあらすじに喜んだ記憶が微かにあったりする。
あの時のプロ一歩手前の漫画家さんが、今や中堅として
現役かつ人気もあるというのも何か感慨深いものがあります。
ちなみに他の新人賞のカットで覚えているものは
ありません。多分。
この本のコミックス版は現在絶版されていますが、
この犬神君と、女の子の制服フェチな女教師という
危ない題材の薔薇色シリーズが一緒になって文庫化されて
います。タイトルはそのまま「犬神くんと森島さん
」。
丁度繋ぎの部分に犬神君と森島先生の共演作品も
いれられていてバランスも良い感じでした。
おまけ 犬神ギャラリー
ヨースケちゃん・・・完全に浮いてるよう。
でもそこがいいんだけどね。
うん。これならちょっといい感じだ。
シルクロードシリーズ
シルクロード・シリーズは中国とロシアの境にある
天山山脈に住む10人の神々を中心に過去と未来を
行き来する壮大なスケールの物語です。
本はコミックス版で白泉社から11冊と、別の会社から
2冊の番外編が出ています。
(「カレーズ」{風の環・時の環・砂の環」)
更に完全版も角川書店から出たのですが、文庫化はまだ
されておらず、中古で手に入れるしかないようです。
その文庫化を望む声も多いのですが、投票が100を超えて
交渉に入って2年経っても出ないというのは難しいという
事なのでしょうか?名作なのにね。 復刊要望ページ
そして中古も探すのが大変!なにしろ昔の作品だから、
大手の古本屋さんには殆ど置いていません。
(ちょっと昔は普通に見つけられていたんですけどね。)
なのでこれも小さい古本屋さんやネットで探すのがベスト
でしょうか。特に番外編は見つけにくいです。
(ちなみに「風の環・・」はA6版。「カレーズ」は大判)
主人公は10人の神々(テングリ)。
彼らは全員長い金の美しい髪を持つ兄弟たちです。
元々は全員男性だったのだけど、長男であり長である
オリジンが日本に流れ付き幽閉されそのまま亡くなるという
ショッキングな事が起こりました。
その為一人欠けた状態がとても長く続きましたが
オリジンは亡くなる寸前に子供を遺しており、その子孫が
覚醒して天山(テンシャン)に還っていくというエピソードから
始まります。
設定された時代は一定しておらず、ある時は過去に。
またある時は未来に。
土地もシルクロードの色々な国々が舞台で、実に色々な
人間たちも登場します。
また人間の生は儚いものだという、悲しい話も多いのですが
その儚い命の人間たちと、永遠の命を与えられた神々や
異端の者たちとの対話は色々と考えさせられる事も大きいです。
こんないい話が文庫化されないのはなぜなのだ。
これは読みたくなった時に既に絶版していて、古本屋さん巡りで
全巻集めました。
当時はまだ大手の古本屋さんにもまだあったのですが、最近
見るとないですね。。たまに小規模の店で見かける程度。
角川の完全版に到っては何度かしか目にした事はありません。
ちなみに完全版の方は豪華な装丁で分厚い分、お値段も
そこそこしてましたっけ。
だけど最近知ったのですが、白泉社から出ているものより
更に書き下ろしがあったり、別の雑誌で掲載された関連作が
収録されていたり、番外編にあたる二作も収録されていたりと
かなり豪華な内容だった模様。(参考:神坂智子的世界 )
見つけた時買っておけば良かったと激しく後悔しています(苦笑)。
実はこれについて語りたかった為に、ブログのテーマにも
「神坂智子」を追加したのにも関わらず、宗教の世界にも
通ずる程のあまりにも深い世界になかなか書けずにいます。
だけどいつか書いてまとめるぞ・・とは思ってたりする。うん。
ところで今までこの作品の話題ってあまりブログで目に
しないんだけど、好き!という方いたら嬉しい。
また、シルクロードの国々が好きな方、神秘的な世界が
好きな方にも是非読んで欲しいなあと思ったりもする。
