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通常平均の倍以上になっていたのでビックリです・・・

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この数日
「シェリー・ブランデー」
の検索で
当ブログを訪問される方が多いですね・・・
興味をもたれる方が増えて嬉しいですね!

で、改めて他のサイト含め
その疑問の真意を少し探りましたところ、
以前、書きました
シェリー・ブランデーとは?
では、
回答になっていない基礎的な部分がありましたので、

今一度簡単に
「シェリー・ブランデーとは?基礎編」
として改めて書きたいと思います。

**********

シェリー・ブランデーとは

まず、「スペイン固有のブランデー」です。
あくまでもブランデーであって、
「マール」や「グラッパ」のような
「カストリ系の蒸留酒」ではありません。

次に、「シェリー・ブランデー」とありますが、
この場合の「シェリー」は、
いわゆる「シェリー酒」ではありません。

つまり

【葡萄⇒発酵⇒白ワイン
⇒酒精強化⇒シェリー酒
⇒蒸留⇒ブランデー⇒シェリー樽熟成】

ではなく、

【葡萄⇒発酵⇒白ワイン
⇒蒸留⇒ブランデー⇒シェリー樽熟成】


が正解です。

で、シェリー酒そのものがそうですが、
シェリーとは「モノの名前ではなく」、
本来、「場所の名前です」。


ですから、シェリー・ブランデーの場合のシェリーは、
「シェリー=ヘレス」ですから、
「ヘレス産の」「ヘレス熟成の」
という意味になります。


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次に、歴史的な部分ですが、
11世紀頃:ブランデー製造技術発達・・・
13世紀頃:シェリー酒の原型が発生。
14世紀頃:イングランドの需要増加。
15世紀以降:大航海時代の酒として重宝。
16世紀?:積極的に酒精が強化?
17世紀以降:大航海・遠洋航海貿易の必需品に。
19世紀:シェリー酒そのものの多様化。
シェリー酒の強化用に用いていたブランデーのみの需要が急増。
単式のみだった蒸留が連続式も用いられるように・・・
20世紀:ブランデーは別個に造られるように。

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葡萄に関しては、
当初はシェリー酒を造る過程で出てきた
パロミノの副産物的な葡萄果汁を用いることが多かったですが、

現在は、シェリー・ブランデーだけの別の大きな市場があるので、
副産物産では到底その量を賄いきれず、
品種はパロミノから量的に栽培がしやすいアイレンが主に、
また葡萄そのものの栽培地域はラ・マンチャが主となっています。

では、何がシェリー・ブランデーらしさなのかと言いますと、
あくまでもシェリー/ヘレスの原産地呼称が定めた熟成地域内で、
あくまでもシェリー酒樽の空樽で熟成するというのが、
そのシェリー・ブランデーらしさを生んでいます。

故、主にオロロソの空樽を用いるシェリー・ブランデーは
時にシェリー樽のスコッチや、ラムに共通した味や香りがあるのです。


©Kohya Nakase


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