私が死んだあとも愛する犬を守る本 | 特定非営利活動法人C.O.N

特定非営利活動法人C.O.N

地域猫活動、公営住宅とペット、ペット防災、多頭飼育崩壊、高齢者とペット問題など、人と猫にまつわる様々な社会課題に取り組んでいます。高齢者とペットの安心プロジェクトは5年目になりました!人と動物が共に生きる、ワンウェルフェアの実現を目指しています。





大好評の

『私が死んだあとも愛する猫を守る本』

のワンちゃん版が登場!  




もしもに備えて

愛するペットを守るための

具体的な方法が満載です。




猫版に続き、

C.O.Nの取り組みを掲載していただき、

私たちにとっても

思い出深い

ジローのことが紹介されています。






高齢者さんが救急搬送で運ばれ、

ジローはひとり残されました。

ご近所さんとC.O.Nとで

約1年、ジローのお世話に通いました。



体が不自由になっていた高齢者さんは、

地域からも孤立し、

認知症が始まっていたのかもしれません。

ジローの散歩もできず、

生活環境はとても悪化していました。









ジローは見るからにひどい皮膚病で、

このまま死んでしまうのでは、、

と思うほど怯え切っていました。




1ヶ月ほどしたころ、

治療をし戻れると聞いていた

高齢者さんが

亡くなりました。


ジローはそんな状態だったので、

里親さんは見つからず、

空港譲渡会や地域のお祭りで

チラシをまいたり、

一時預かりさんの募集を始めました。







大変なことだらけでしたが、

teamねこのてさんの紹介で

ジローをとても大切にしてくれる里親さんに

出会うことができました。







高齢者とペットの安心プロジェクトの

活動のなかで、

残された多くの犬や猫たちを

みてきました。



私たちのもとに入った相談は、

多くは命をつなぐことができましたが、

間に合わなかった、、、

ということもありました。




飼い主さんから愛されてきた

犬猫たちが、



捨てられ、

さまよい、

息絶える、



飼い主を失い、

行き場を失い、

命を落とす。



そんなことが

みんなの知らないところで

起こっています。







物言わぬどうぶつたちの命を

つないでいける社会を心から願い、

命をつなぐ『仕組み』づくりを

一歩一歩、

小さな歩みを進めています。





私が死んだあとも愛する犬を守る本

著者:富田園子


【はじめに】

病床にふせっていたり、余命宣告を受けている人でなければ、自分が死ぬことなど考えないのがふつうだと思います。私もそうです。

いつかは死ぬとわかってはいても、それは遠い先のことで、いますぐ考えなければならない問題ではない。それがふつうの感覚かなと思います。

でも、その状態で動物を飼うことは、じつはとても危険なことだと私は知りました。

もしあなたがいなくなったら、残された犬はどうなるでしょうか。

子どもができたら、多くの人は保険に入りますよね。同じことを、愛犬にもやってあげませんか。

動物を守るのは人を守るよりハードルが高いことです。対策しなければ、命さえ奪われる。

それが現実です。

でも、どうやって? 何から始めれば? 

それを、本書ではお伝えします。

ひとつでも実行してもらえれば嬉しいです。

路頭に迷って悲しい思いをする犬が、1匹でも減りますように。


――「はじめに」より