透明なもの例えばちいさな決断ひとつで、例えばちいさな好きを見つけただけで、いつもの街が違って見えることは。僕らの街に透明な風が吹く夜。大好きな季節の匂い。天才じゃなくても、特別じゃなくてもよかったんだ。何者にもなりたくないし、どこにもたどり着きたくないんだ。わたしはただこの空に舞う透明な花びらになりたいんだよ。愛しい街の冷たい春風に吹かれて。誰も触れることのできない、誰も見ることもできない、果てしなく焦がれ続ける何かのような。