のどかな大湯の風景もゆっくり歩けなくなってきた10連勤目です。
今朝は昨日のお客さまを朝食でお出迎えしました。
みなさんご機嫌で朝からビールで乾杯です。
わたしも元気に挨拶して朝食のお世話をさせていただきました。
そこでお客様にわたしは、「このリンゴをバスの中で食べたいから皮をむいて詰めてきて」と頼まれました。
わたしはそれを厨房のかたにお願いしてお見送りのときに持っていくことにしました。
お客様のバスが到着する10分前、わたしはリンゴの折り詰めを持って向かってっていると、先輩の客室係の人に呼び止められて言われました。
「お手ふきとつまようじくらい付けなさい、気が利かないね。」
がつんときました。
どこにあるかわからなかったものの、それらを付けるという考えがまったく浮かばなかった自分が情けなかったです。
自分は精一杯お客様に接したつもりだったけど何もできてなかったです。
お客様をおもてなしするということは、お客様の望むこと、して欲しいと思うこと、だけではなく、これからのお客様の旅路のことや、お客様の体調、好み、自分の推し量りうるすべてのことに想像力を働かせ、さらに自分の個性でお客様の旅に彩を添えてあげることでした。
わたしはまだまだ何もできてませんでした。
お客様のリンゴを持っていくことに必死で、それをお客さまがこれから食べることをちっとも想像できてなかったのです。
そんなまだまだなわたしなのに、おきゃくさまたちは最後に一緒に記念写真を撮ろうと言ってくださり、ホテルの前でみんなで並んで写真を撮ってくださり、わたしがお見送りで手を振るとみなさんバスから身を乗り出して手を振ってくださり、ホントにホントに感激で涙が出そうでした。
まぶしい朝日を浴びながら、満面の笑顔で手を振ってくださったわたしの初めてのお客さまの姿は一生忘れません。
これから初心を忘れそうになったらいつもこのときの気持ちを思い出したいと思います。
この気持ちを忘れずにもっともっとおもてなしのできる人になれるように日々努力します!
