ツインさんとは

しばらく会ってない

 

道のど真ん中で

彼が笑顔で待っていた、あの日以来だ。

 

 

スキルアップのために

習い事を複数はじめた。

 

知識を深めるのはすごく楽しい。

思いきってやって良かった。

 

 

バスに乗ることがふえ

景色を見て、初めて知ったことがある。

 

毎朝

ツインさんの近くを通る時間が

一日のたった10分の間に

起きてたってこと。

 

そんなに奇跡的な時間だったとは

知らなかった。

 

 

だから、この前も

あの道を通る直前

『運命の人、運命の人』

ってツインさんの声が

頭にこだましたんだ。

 

 

 

子供たちも相変わらず

ツインさんの話をふってくる。

 

今はなんの関わりもないのに

毎日、毎日、あきないのかと思うほど。

 

会えない日が続いても

忘れないで、信じて進んでいい。

見えない力に

そう言われている気がしてならない。

 

 

しかも天使ちゃんからは

最近、ツインさんを推される。

 

どうやら私が

ツインさんに恋してるという

設定らしい。

バレたのかと一瞬焦ったけど

どうも本当にジョーダンみたい。

 

 

この間なんて

肩を組まれて、こう言われた。

 

「このまま、お母さんを

ツインさんのもとに

送り出してあげたいわ」

 

とたんに、顔が熱くなる。

彼女がどういう意味で言ってるのか

わからないけど

ニヤける顔を隠すのに必死だった。

 

 

どんな話も最後は

ツインさんネタに繋がるから

 

どうして?って聞くと

 

「お母さん、

世界のすべては

ツインさんなんだよ」

って謎なことを言う。

 

もう一人の子にも

そう言われたことがある。

 

「世界はツインさんで出来ている。

すべてはツインさんに続いてるんだよ」って。

 

 

 

ふと

これが具現化なんだろうと思った。

 

目に見えない世界のことが

少しずつ現実になっていく。

私とツインさんの想いが

現実に溢れ出してきたのだろうと思う。

 

 

 

 

ブログを書いていない間も

周囲で色んなことが起きていた。

 

合わせて私の感情も

浮き沈みも激しくなって

相変わらず泣いていた。

 

 

 

数日前のこと。

疲れきって洗濯物を取りこんでたら、急に

 

「もう抵抗せずに

全部受け入れよう。

ありのままでいよう」

って思えた。

 

 

ずっと

どうにかしようとしていたんだ。

 

人の感情やエゴに

巻き込まれないようにしたり

自分のやりたいことを貫こうとしたり

 

けど、いい変化は起きなかった。

もがけばもがくほど

溺れていったんだ。

 

 

すべてに降参すれば

理想通りには

いかないのかもしれない。

 

でももう

それでいいと、思えたんだ。

 

目の前で起きることを

受け止めないと、また

同じことが起きる。

今世だけじゃなく、生まれ変わっても

宿題みたいに出されるんだよ。

 


 

 

 

 

夕食時、天使ちゃんじゃないほうの子供に

怒りをぶつけられた。

 

私たち夫婦の問題のことだ。

疑問に思ってたことがあったらしい。

私と最近しゃべってくれないのは

そのせいだった。


 

すべてに降参したばかりの私

子供の話を聞いて

ただありのままを答えた。

 

 

理解されなければ、それまでだ。

嘘をついてまで

自分の味方にさせようとは思わない。

 

すべてはこの子が決めること。

 

すると

「勘違いしてた、ごめん」

って謝られた。

めったに謝らない

超反抗期の子が謝るから驚いた。

 

 

ああ、そうか

今まで私は

ずっとこの子に

理解してほしいと思ってたんだ。

 

 

 

手の力がぬけて、気付いた。

 

知らない間に、私はたくさんのものを

握りしめていたことに。

 

 

 

人を変えようとするのはやめよう。

 

だけど

自分に嘘はつかないで生きよう。

 

自分と他人の

すべてのありのままを

受け入れよう。

 

ツインさんとの未来も手放そう。

来世でもしょうがないと

わりきって。

 

 

もがかずに、波に身をゆだねる。

そうすれば

見たこともない場所に

辿り着くような気がする。

 

 

なぜか心から信じられるのは

そこにツインさんがいることだ。

 

 

 

 

 

私たちはテレパシーが強い。

 

その理由が

今ならわかる。

 

私とツインさんとの間には

かなり大きな障害があるからだ。

 

慎重に動かないといけないって

お互いが認識してるから。

 

 

ツインさんの職業柄も

関係してると思う。

たくさんの人を相手にしているのもあるし

人のチカラを信じる要素も持ち合わせてるから。

 

それにプラスして

私のほうも、得意技は人を信じること。

 

だからこそ

テレパシーが強いんだと思う。

そして必要だから、強めに

神様がくれたんだと思う。

 

 

 

 

それが理解できたのは

少し前の出来事だった。

 

 

 

卒婚中の旦那に

うんざりし始めていた。

 

子供のための卒婚なのに

いつの間にか私は

 

ありのままの自分で過ごすこと

魂に正直に生きることを優先しすぎて

欲張りになっていたんだ。

 

 

ある時

腹の立つことがあって

イライラがおさまらなくなっていた。

 

 

ツインさんが電波で

ちょこちょこやってくる。

 

「ダメですよ。僕が迎えにいくまで

何もしないでください。

今はそのままでいてください!」

 

なぜか必死で

何度もそう言われた。

 

ツインさん、なんで何回もくるの?

「なんか、心配なんです。

 僕を信じて、待っててください」

 

 

そう、言われたのに

私はイライラが止められず

とうとう、爆発してしまった。

 

 

修羅場になった。

頭脳明晰な旦那さんに

とことん追い詰められた。

 

さらに続く攻撃に

声が出なくなると

泣きながらうつむいて

ただ

「ツインさん、助けて」と

心の中で繰り返した。

 

どうして、暴走してしまったんだろう。

どうして、ツインさんの言葉を

聞かなかったんだろう。

 

後悔しながら

とにかく助けてと、叫んだ。

 

 

ツインさんの返事はなかった。

 

ピタリと電波は途絶え

近くにいる感じもなく

ツインさんは現れなくなってしまった。

 

 

最悪だ。

 

私がしたことは

ただのエゴの塊。

 

そして

ツインさんを信じることが

出来なくて

傷つけたんだ。

 

 

 

翌日、仕事。

毎日のように見ていた

ゾロ目を気持ち悪いくらい見なくなった。

 

きっと

ゲームオーバーになっちゃったんだ。

 

 

 

夕方、帰り道。

ふいにツインさんが電波で現れた。

 

「今から会えますか?

並木道で待ってます」

 

え?本当?

半信半疑で向かう。

 

だけど

ツインさんは現れなかった。

 

「全部、あなたの妄想ですよ。

 信じてたんですか?

 それにあなたのこと

 ちょっといいなって思っただけです。

 だから、旦那さんと戻ってください。

 今ならまだ間に合います」

 

何それ。

何その下手くそなウソ。

だけどやっぱり私の妄想?

 

どちらにしても、旦那さんの元には

戻る気はなかった。

せっかく電波が戻ったのに……。

離れていくツインさんに、泣きそうになった。

 

 

家に帰ると

天使ちゃんたちが

明るく振舞ってくれた。

 

その様子を見て思いだした。

 

そうだよ、この子達に導かれて

ここまでやってきたのは

ウソじゃない。事実だよ。

自分を信じて、ここまで来たのは確かなんだよ。

 

ツインさん

ごめんなさい。

 

私、信じるよ。

全てをもう何もかも、信じるよ。

 

そしたら何度もこだましたんだ。

「あなたが好きです!」

ツインさんの叫び声が聞こえた。

 

 

 

翌日、仕事は休みだった。

起きる気力が出なかった。

最悪な事態は変わらないからだ。

 

天使ちゃんが、朝から喉が痛いという。

明らかにウソ。

きっと、ぶっ倒れてる私を

気にしてくれてるんだと気づいたら

無理に行かせようと思わなかった。

ダメな母親。

エゴで子供達を巻き込んだ最悪な母親。

 

 

午前中は泣いて過ごしていた。

だけど、だんだん

心に気力が戻っていった。

 

もう一度、もう一度

立ち上がってみたい。

今度はエゴに振り回されないように。

みんなを幸せにするために。

落ち着いて、きちんと考えながら。

 

 

午後、天使ちゃんが話を聞いてくれた。

どっちが大人かわからない。笑

天使ちゃんの体調も

やっぱり良かった。

 

天使ちゃんの会話の中に

またツインさんの名前が出てきた。

 

やっぱりこの子は

私とツインさんを結びつけてくれてる

キューピッドなんだろう。

 

そんな天使ちゃんは

私がもう一度

やり直すのを心から応援してくれた。

 

 

 

夜、ツインさんと電波が繋がると

自分が考えてることを伝えた。

 

「そうです。失敗しても

 何度でも立ち上がること。

 未来のことを考えても

 不安になるだけです。

 なら、今できることをしましょう。

 

 それから

 旦那さんに勝つことより

 子供たちを

 守ることを考えてください」

 

ツインさんの的確なアドバイスが

ぐさっと刺さった。

 

なんで、この前

ちゃんとツインさんの言葉を

聞かなかったんだろう。

 

きっと

テレパシー自体が

まだどこかで半信半疑だったからだ。

 

 

後日。

旦那さんと再び話し合い

お互いにもう一度、子供のための将来を

考えることで解決した。

 

 

それからすぐだった。

再びゾロ目を頻繁に見るようになったんだ。

 

本当にエンジェルナンバーって

わかりやすい。

そして、ありがたい。

 

自分が守られていることを

教えられた気がした。

 

 

 

エゴが崩壊し、更地だけになった今

これからは自分の力で築いて

いかなくちゃいけない。

 

だけど

おかげで

もう怖いものがなくなった。

 

ただ信じて、前に進むだけ。

 

私が私のために、愛するすべての人のために

自分の人生を生きていくだけだ。

 

 

 

 

ふと思う。

こんな不思議な話を誰が信じるだろうか、と。

 

きっと同じ経験者か

ツインさんだけかもしれない。

 

だけど

一番信じてあげなきゃいけないのは

自分以外に、他ならないんだ。

 

 

 

 

前回のつづき。

 

胸にあった謎の塊は

少しずつ消えていった。

 

 

それと比例するように

ツインさんから飛んでくるエネルギーが

なんだか力強くなってきていた。

奥底からパワーがみなぎってる感じ。

ツインさんに何か起きたのだろうか?

 

 

それと同時に

私のほうもツインさんを信じる力が

さらに強くなった。

 

目の前のことに

すっかり夢中になる時間が増えた。

 

 

例えば

 

遠く離れた人のことを

元気にやってると信じてたら

めったに思い出さなくなるように。

 

逆に

心配だったり

信用できない部分があると

ずっと気になって連絡を取ってしまうみたいに。

 

今の状況は

それに似ているんだと思う。

ちゃんとツインさんを

信じることができたら

自分のことに夢中になれるんだと思う。

 

 

で、ここ最近の大変化は

そんなときにやってくる声のこと。

 

 

頭の中でツインさんが

私を呼ぶ声が聞こえるの。

もしくは、ツインさんの姿が目の前に

ぼやっと現れる。

 

ほんと、不意にやってくる。

 

 

前までのテレパシーは

ツインさんの声が一方的にこだまする

のが多かったんだけど

 

私が「助けて」と

叫んでしまって以来

 

いつの間にか

会話ができるようになってしまった。

 

 

最初は

頭がおかしくなったのかな

妄想かなと思ったけど

どうも違う。

 

そう確信したのは

こんな出来事があったから。

 

 

 

 

ツインさんとは

あれからパッタリ会わなくなっていた。

 

向こうは私の姿を見かけてるだろうけど

私からは本当に、ツインさんの姿を見ない。

道のど真ん中で笑顔で挨拶されたっきり。

 

 

ある日、ふと電波で

会いたいなぁと言ったら

即座に

「会いに行けないですね」

と返されて凹んだ。

 

臆病だもんね、っていう脅しは

もうききませんよ

とまで言われた。

 

そっか、あの時も会話ができてたのか。

それって、ちょっとずつ

テレパシーが強くなってるってこと?

 

 

何だかんだ話して

最終的には

「とにかく行きませんから!」

とぴしゃり。

 

……案外、はっきりしてるなぁ。

 

期待を持たせちゃいけませんからと

ツインさんに言われた。

 

 

……ふーん。

確かに私も、そう言われたほうが

帰り道に会えるかもなんて

期待しないもんね。

 

 

だけど、ショックだった。

ただ、会いたいなって

思っただけだよ。

ただそれだけなのに……。

 

 

 

帰り道。

 

 

いつの間にか

悲しみが爆発しそうになっていた。

姿さえ見ないのも原因かもしれない。

 

なんだか全てを

吹っ切りたくなったんだ。

 

私、ノイローゼなんじゃないかな?って。

こんなに会話できるもんなの?

おかしくない?

もう、もう、全てを頭から消したい!

だって、好きなら会いにくるでしょう?

私、色々ありすぎて

頭がおかしくなったんだよ、きっと!

 

 

頭を空っぽにしたくて

片耳のイヤホンで

激しい音楽を聴いた。

 

泣きそうになりながら

がむしゃらに

自転車をこいだ。

 

 

そしたら風が強くなってきて

どんどん空が黒い雲に覆われ始めたんだ。

 

 

急いで家路へ向かう。

だけど間に合わずとうとう

横殴りの雨がふりだした。

 

 

なんでよ、なんでこんな時に!!

 

そしたら

ふっと思い出したんだ。

 

ついこの前

子供を迎えにいったときのこと。

小さな男の子の言葉。

 

 

その時も強い雨が突然降ってきて

私自身、

全てが信じられなくなってた時だった。

 

目の前にいた小さな男の子が

お母さんに言ったんだ。

 

「あ、神様が怒ってる」って。

 

その時も

そっか、私、間違ってるんだって

気付かされた。

 

 

……ってことはもしかして

この雨も

神様が怒ってるの?

 

怒ってるってことは

……現実ってこと?

ノイローゼじゃないってこと?

そういうこと?

 

 

少しだけ信じてみようかと

思い始めた時だった。

駐輪場で

自転車を停めようとした手が止まった。

 

イヤホンから

聞いたことのない音楽が流れ始めたんだ。

AIが勝手に選曲した曲。

 

 

「どんなに打ちのめされたって

悲しみに心をまかせちゃだめだよ。

 

君は今逃げたいっていうけど

それが本音なのかい?

 

僕にはそう思えないよ。

心を不安にしちゃだめさ。

 

あきらめないでどんな時も

君ならできるんだ」

 

 

 

神様に引き止められてる気がした。

ツインレイの道、頑張りなさいって

背中を押されてるような気がした。

 

 

そのあと

家に帰ってすぐだった。

 

うちの天使ちゃんに話しかけられたんだ。

何気ない話題だった。

ちなみに天使ちゃんは今、ツインさんと

関わりもない。

 

なのに、天使ちゃんの口から

またツインさんの名前が飛び出したんだ。

 

帰ってほんと三分もたっていなかった。

 

 

 

 

ああ、もうわけがわからない。

そんなに後押しされるなら

信じるしかないのか。

 

それに信じないと

ツインさんの声は聞こえないって

知ってる。

 

 

 

もう一度、信じてみようと

思った瞬間だった。

 

 

 

 

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!

 

頭の中に

めっちゃ早口の声が勢いよく響いた。

 

 

どうやら私が暴走してるのも

わかってたみたい。

後からわかったけど

ツインさんの方がテレパシー能力が強いらしい。

何かと私の気持ちは受信されてるみたい。。。

 

 

しょうがないよ。

ツインさんにも

色々都合があるんでしょ。わかってる。

 

私がそういうと

 

最終的にはただ単純に

勇気がないからだと

ツインさんは答えた。

 

こういうことがあって

私は再び、テレパシーを

信じるようになったんだ。

 

 

それに

ツインさんも妄想だと

思うことがあるらしい。

 

だって、カスタさん、

全然、僕のほう見ないでしょ。

本当に僕のこと好きなのか、妄想なのか

迷う時ありますよ、と。

 

確かに、私、ツンデレだもんね。

 

 

 

 

 

ツインのパターンは

十人十色。

 

大まかな流れは一緒だろうけど

その人の個性や特性で

色々変わるんだと思う。

 

 

ネット上の項目に

自分が当てはまらないからといって

ツインじゃないとは限らない。

 

 

大事なのは

自分が感じたことを

自分が信じてあげること。

 

 

十人十色の中に

自分もいるんだと思えば

胸を張っていいんじゃないかと、私は思う。

 

 

 

 

子供が工作した鳥を持ってかえってきた。

 

ふとイメージが湧いた。

 

一気に急降下した鳥が

地面すれすれのところで

翼を羽ばたかせ、前よりも高く飛ぶ姿だ。

 

その鳥を見るたびに

それが思い浮かんで不思議だった。

 

 

 

突然のことだった。

 

旦那さんが

今までのことをくつがえす

行動を起こしたんだ。

 

 

今までの問題が

すべて私の勘違いだったと

思わせる出来事だった。

 

 

旦那さんがそういうの

上手なのも知ってる。

だから私は

騙されまいと足を踏ん張った、つもりだった……

 

 

崖から突き落とされたように

すべてが恐怖に感じ始める。

 

旦那さんという存在さえ、怖くなった。

 

 

気づけば

泣きながら心の中で叫んでいた。

 

 

たすけて、たすけて、たすけて!

 

 

覚悟を決めたばかりなのに

私はツインさんに向けて

叫んでしまったんだ。

 

 

私からの声が届いてるかは

わからない。

送るなら愛のある感情にしよう

って思ってたのに。

 

 

それでも私は

頭で考えることが出来なかった。

 

ツインさんへの迷惑も考えず

押さえていた気持ちをかなぐり捨て

ただ、泣きながら叫んだ。

 

 

 

ふと

どこかで言葉がこだました。

 

 

迎えに行きますから

迎えに行きますから

 

生きててください!

 

 

だけど

どんどん押しつぶしてくる不安に

その声はかき消されたんだ。

 

 

 

 

 

翌朝。

 

まるで大きな岩の塊みたいに

不安を胸に感じた。

 

なんなんだろう

初めて感じる感覚だ。

本当に胸の中に埋もれてるみたい。

 

 

他の心配事かと思い

別件で子供と話しをしたけど

不安は消えなかった。

 

 

仕事に集中したり

人と笑って会話したりしても

塊は消えない。

 

 

もしやこれは

ツインさんが抱えてるものなのかな。

ツインさんの方にも何か起きてるのかな。

 

考えてもわからない。

 

 

とにかくこういう時は

自問自答に限る。

 

ゆっくりと

自分の声に耳を澄ましてみることにした。

 

 

 

 

朝、ツインさんの近くを通る。

人の気配はたくさんあって

奥の方にツインさんがいるのもわかった。

 

するとほんの一瞬

ツインさんから喜んでる電波を感じた。

 

 

なんで喜んでるんだろう?

 

あ、久しぶりに通ったからか。

って、私はそんなにハッピーじゃないけどね。

 

やっぱり私からの電波は

届きずらいらしい。

まぁしょうがないか。

 

 

 

 

 

自問自答を繰り返していると

ようやく胸の中にある塊の正体が

見えてきた。

 

 

それは

私が私を疑っているということだ。

 

ここまで来て

まさかのことだった。

 

 

 

旦那さんが真実であれば

こんなに揉める必要がなかったのでは?

 

子供たちを不安にさせることも

なかったのでは?

 

すべて私の勘違いで

たくさんのものをぶち壊しただけ。

 

ツイン概念にどっぷり浸かり

私は真実を見失っていたんだ。

 

ああ、どうしよう。

どうしよう。

 

私……最悪だ。

 

 

 

 

 

翌朝、雨。

 

ツインさんの近くを

歩いて通らなくちゃいけない。

 

角を曲がると

私しか通行人がいなかった。

タイミング悪っ。

 

道にツインさんの姿はなくてホッとした。

だけど入り口の中にいる可能性大。

 

今の自分を

ツインさんに見られたくなくて

傘を深くさす。

 

 

すると

かなり遠くの方で

大きな挨拶が聞こえたんだ。

すごく力強い声。

ツインさんの声。

 

 

きっと誰かが

ツインさんの目の前を通ったんだろう。

私よりも先に歩いていた誰かに。

 

 

私は傘に隠れたまま、通り過ぎた。

 

かっこ悪くて、ダサい自分を

ただひたすら感じた。

 

 

 

 

職場で

いつもそんなこと言わない人に

元気ないねと言われた。

 

私語にはうるさい上司が

自分からちょっかいをかけてきた。

 

同僚が変な画像を見せて

笑かしにきてくれた。

 

私、相当元気ないんだろうなぁ。

笑ってるんだけどなぁ。

 

 

 

 

その夜

我が家の天使ちゃんに突然聞かれた。

家の問題のことだ。

 

「どう思ってるの?」

 

まるで今の私の状態を

見透かしてるかのよう。

 

やっぱり、天使ちゃんは何かと繋がってるのかな?

それさえも半信半疑になっていた。

 

 

だけど……

この流れに身をゆだねてみる。

 

子供たちに胸のうちを話してみた。

自分が信じられなくなってしまったことも、だ。

母親としてどうかと思うけど。

 

 

 

ごめんと言うと

天使ちゃんが笑った。

 

「すべての騒動を巻き起こした原因は

父さんに変わりないよ。

もし勘違いだったとしても

私はこの流れでいいと思う」

 

 

相変わらずどこか大人で

あっけらかんとした様子に度肝を抜かれた。

 

 

おかげで

なんとなく心の整理ができたみたい。

 

だけど心が疲れてる。

胸の塊はまだそこにあるんだ。

 

その日は早く寝ることにした。

 

 

 

 

 

深夜、目が覚めた。

ハッとした。

 

 

私が私を信じてあげなくてどうするの!?

 

私の感じたことをわかってあげられるのは

私しかいないよ!

 

私のヒーローは

ツインさんでも誰でもない

私なんだよ。

 

私を助けられるのは、私!

 

 

 

 

一人にしてごめん……。

 

ようやく私は

自分の手を再び握りしめた。

 

私の手を私が離しちゃダメじゃないか。

 

ふと携帯を見ると

1時11分。

 

 

ああ、また繋がった。

 

やっぱり自分を信じるって

大事なこと。

むしろそれ以外、ない。

 

 

 

 

それでも

まだ胸の塊が消えないのが不思議だった。

 

自分が思ってるより

結構、深くまで沈んでたみたい。

 

ならば

ちょっとずつ立ち上がろう。

無理せず、ゆっくり

私を癒していこう。

 

 

 

 

朝から一人、スーパーへ買い出しに行った。

 

商品を選んでいたら

夜ご飯を作る相手がいるって

大事だなって思った。

 

子供もだけど

旦那さんの存在は大きいんだ。

 

以前までは買い物しながら

ただメニューを考える楽しみがあった。

 

だから

 

あの平和なときに戻りたいなって

思ったんだ。

 

 

 

だって……

旦那さんに悪意はなくて

嘘もついていないんでしょう。

 

 

彼なりに苦悩して

努力する時間があって

私も傷を癒す時間という薬があって

 

 

いつの間にか

旦那さんを許してる自分がいた。

 

 

……なら、一緒にまた過ごす?

 

許すってそういうことだよね。

そのほうが子供達も幸せだよね。

 

 

 

と、その時だった。

ピーピー!!と大きな音が目の前で鳴った。

 

レジの機械に異常が発生したらしい。

店員さんがすぐに駆けつけてくれて

対応してくれたけど

 

すぐに治ったと思いきや

二度起きた。

レジの機械トラブルに出会ったのは

初めてだった。

 

 

買い物袋につめこみながら

ハッとする。

 

その考えは違うよって

言われてる気がした。

 

そうだよね

それは、ありのままの私じゃない。

 

 

じゃあ

 

 

旦那さんのことは許すけど

それとこれとは別ってこと?

 

 

そっか。

旦那さんのことは

旦那さんが信じてあげればいい。

 

私のことは私が

信じてあげればいい。

 

どっちにも正義があるんだから。

 

それにこの流れは

旦那さんと離れていく運命にしか見えない。

 

 

 

 

 

帰り道、自転車で並木道を通る。

 

昼間なのに一瞬

街灯がついているように見えたけど

太陽が反射しただけだった。

 

ふと、ツインさんのことを思い出した。

 

そういえば

街灯の下にいた私を

窓から見てたことあったっけ。

 

私が見上げたら、パッと隠れたんだ。

背が高いから、全然隠れてないの。笑

 

 

この道にも現れたなぁ。

私を心配して、走ってきて

こんにちはで通り過ぎた。笑

 

 

そうやって

自転車を漕ぐたびに

どんどん思い出がよみがえってきたんだ。

 

 

気づけば

この町にはツインさんとの思い出が

溢れていた。

 

 

どれもこれも

ツインさんの想いが

ダダ漏れな景色ばかりだ。

 

なるべくそばに来ようとするの。

話しかけないくせにね。

 

だけど

私を見つめる姿は

ずっと変わらないんだ。

 

距離が遠くても近くても

ツインさんに避けられても

一瞬目をそらされても。

 

結局、なぜか嬉しそうに私を見るんだ。

吸い込まれそうなくらい、

キラキラした瞳で。

 

そう、ずっと彼は

私を見てる。

 

 

 

 

ふいに

昨日の声がよみがえってきた。

 

 

そう言えばツインさん

めっちゃ大声で挨拶してたけど

その後、誰の返事もなかったよね。

 

 

え、あたし?

まさかあたしに言ってました?

 

って、これ二度目な気がする……。笑

 

 

 

『迎えに行きますから、生きててください』

頭に響いた言葉も思い出した。

 

 

そっか。

ツインさんの近くを通った時

一瞬だけ届いた喜びの電波は

生存確認だったのか。笑

 

 

ってことは

私の叫び声、届いてた……?

 

 

胸の塊が

消えない理由は

ツインさんの不安?

 

 

それとも

同じように何かあったのかな?

いつも同じようなことが起きるから。

 

 

今はわからないけど

 

必ずあの時のあれは

こういう意味なんだって

わかる日が来るから

答え合わせは待つしかない。

 

 

やっぱり

積み重ねてきたものが

たくさんあった。

 

 

この先も、私は私の手を離さないでいよう。

 

 

落っこちそうになったけど

前よりも高く、飛べそうだ。

 

あの鳥はそれを教えてくれてたんだね。

 

 

やっぱりすべては

自分を信じること。

それがたくさんのサインとリンクして

奇跡に導いてくれるんだ。

 

 

 

 

感情が激しい荒波のように

岩にぶつかっては飛沫をあげる。

 

 

穏やかに過ごせたかと思うと

なぜかツインさんから離れようとする

自分がそこにいた。

 

 

いよいよ息もできないくらい

波の呼吸が荒くなったとき

その理由がようやくわかった。

 

 

今までいろんなものを手放してきたけど

 

最後はツイン概念そのものを

手放さなきゃいけないってことに

うすうす気づいてたんだ、私。

 

 

そうしないと

私はいつまでも一人で強くなれないってことも。

こびりついた依存心がある限り、前に進めないってこともね。

 

 

答えが見えたなら

もう逃げるわけにはいかなくなった。

 

だけどやっぱり怖いから

想像だけしてみたんだ。

ツイン概念から解放される自分を。

 

 

そしたらね

全身がふっと軽くなった。

 

ああ、もうツインさんに

囚われなくていいんだ。

 

私は自由に生きる道を選んで

いいんだって。

 

ようやく

一人で生きていく勇気が奥底から沸いた。

いや、生きなくちゃ

子供たちを育てなくちゃって前よりも

現実的に思ったんだ。

 

 

想像だったけど

そのままツインさんを手放すことにした。

ツイン概念とはもうサヨナラだ。

心の足かせが外れたみたいに

清々しい気分になった。

 

 

 

その夜

布団の中で、涙が止まらなくなった。

 

 

ツインさんとの未来がなくなったこともそう。

ある意味、失恋みたいなもんだから。

 

それより

とにかく今の自分の状況が

ひどいもんだなって

改めて実感したんだ。

 

 

後悔はひとつもないよ

私の心は自由になれたから。

 

正直、ずっと望んでいたことでもあったんだ。

旦那さんといることにずっと違和感があったから。

 

だから

ツインさんのおかげで

ここまで来れたのは確か。

だけどツインさんはいない。

 

結構ボロボロな状況だ。

 

でも自分で受け止めるしかない。

受け止めないと

次に進めない。

 

変な人生で、人より荒波ばっかりだけど

もうしょうがない。

 

受け止めよう、強くなろう。

辛くなったら誰かに甘えよう。

すべて自由なんだから。

 

これ以上のボロボロはない。

自分で立ち上がっていくしかない。

 

 

 

 

泣くだけ泣いた後だった。

 

ふわふわと

ツインさんの顔が思い浮かんだ。

 

 

え?

 

ダメでしょ、私。

思い出してる場合ではないのよ。

手放したのよ。

 

 

あれ、でもさ

ツイン概念、もうやめたんなら

妄想も自由だよね。

 

 

なんて

あっという間にふわふわの私が

舞い戻ってきたんだ。笑

 

 

目をパンパンに腫らしながら

私はツインさんと

おしゃべりする場面を妄想する。

ニヤけながらいつしか眠りについていた。

 

 

 

 

翌朝、目が覚めたとき

 

信じる気持ちだけが残っていた。

 

 

あれ、まだ執着してんのかな。

 

……いや、違う。

 

ただシンプルに

ただただシンプルに

信じてるんだよ。

 

 

だって

今までのすべての出来事と

ツインさんの存在が

ただそこに事実として残ってるんだから。

 

 

 

分かったんだ。

私に足りなかったもの。

 

 

 

 

どんな道を選んでも

幸せは用意されているし

あらゆるサポートがある。

 

自分の思った通りに

感じた通りに生きることがベストで

 

今回は

ツインソウルといる方が楽しいから

ツインソウル選びます!

でもいいんだけど

 

 

 

ツインレイの道を選ぶなら

覚悟が必要なんだ。

 

ツイン概念を手放して

それでもツインレイを信じるなら

その道を選ぶなら……

 

 

覚悟がないから

中途半端な手放し方しかできない。

一人で生きる勇気がなくて

なかなか前に進めないんだ。

 

 

私に足りなかったのは

ツインレイの道を進む覚悟だ。

 

 

 

 

 

それに気づいた途端だった。

私のなかに覚悟という芽が

飛び出した。

 

依存心の強い私に

ようやく生えた芽だった。

 

 

 

人は、信じることが苦手な生き物だ。

 

だけど信じるしかない道が

ツインレイの道。

 

その道を進む覚悟が

私には必要だったんだ。

 

 

 

 

不思議とね

ツインさんがどしっと

かまえてる感じがするの。

 

多分、20年間

私が私を好きになりまくった分

ツインさんはめっちゃ私のこと

好きなんだと思う。

それはずっと感じていた。

 

もし、なんの障害もなければ

ここへすっ飛んでくると思う。

 

だけど障害があるから

強くなるんだよね。

お互いに。

 

 

私が先へ進まないと

ツインさんの覚醒も進まないなら

行き先は一つしかない。

 

ツインさんは私。

私は私のために前へ進むよ。

 

 

 

ここから先の道は

自分に専念。

ツインさんは二の次だ。

 

 

私が私のために

一人で生きる自信をつけるよ。

 

 

 

 

 

ツインレイに気づいてから

まだ一年も経ってない。

 

何だかんだで展開が早いのは

今までの20年が

ぎゅっと詰まってるからだろう。

 

 

すべてを信じて進むよ。

もう何も考えずに前進だ!

 

 

 

 

ふわふわ生きることは

自然体で波に漂うみたいなもので

 

引き潮になると

簡単にネガティブに襲われる。

 

それでもまた潮は満ちて

少しずつ前進する。

 

導く(みちびく)という言葉は

そこからきたらしい。

 

 

 

道の真ん中にいた笑顔のツインさんとは

あれっきり顔を合わせていない。

 

近くにいることは分かるけど

当番が変わったらしい。

 

 

それが続いて、寂しくなった。

またネガティブに舞い戻る。

 

 

だけど

ふと思ったんだ。

 

あれ?私って

ツインさんがいないと幸せになれないの?

 

ツインさんをいつまでも待ってなきゃいけないの?

 

もうツインレイやツインソウルに

こだわらなくてよくない?って。

 

 

 

そういえば

ツインソウルの日向さんにも

同じ気持ちを抱いた覚えがある。

 

日向さんを完全に手放した日で

ブログにも書いた。

 

その一ヶ月後くらいにツインさんと

久しぶりに会ったんだ。

 

半年ぶりくらいの再会だったかな。

ツインさんが雷に打たれたみたいに

私を見て動かなくなってたっけ。

 

あれから、ツインさんの存在を

意識するようになったんだ。

 

 

 

 

そっか

ようやくここまで手放せたんだ。

 

 

ツイン概念から自由になろう。

好きなように生きよう

だって私の人生なんだから。

 

 

身体がスッと軽くなった気がした。

またふわふわな自分に戻った。

 

そしたらその瞬間

ツインさんの電波が飛んできたんだ。

 

ダメですよ!絶対、ダメー!って。

 

 

 

 

 

その後

うちのスターシードくんが横に来たんだけど

ツインさんと仲良くしゃべってる風景が

ふと見えたんだ。

 

 

ん?何だ?

手放した瞬間からコレって?

 

 

夕食の時には

また子供たちからツインさんの名前が連呼された。

 

今じゃあ二人とも

ツインさんと関わりがないのに

今日はすごい勢いでネタにしている。

 

 

ツインさんはどこにでも出てきて

強いんだっていうキャラ設定らしい。

 

三人でめちゃくちゃ笑い転げた。

 

 

 

またツインさんのところに戻されてしまった。

 

ああ、やっぱり

この道の先にツインさんがいるのかな。

 

だよね、この運命の流れは

そういうことだよね。

 

きっともう何も

心配しなくていいんだ。

 

心配しなくていい。

心配しなくていい。

心配しなくていい。

 

 

自分の心の声のはずだった。

だけど何度も繰り返すときは

わかってる。

 

ツインさんも同じことを思ってる時だ。

 

 

 

新しいことに挑戦することにした。

勇気はいったけど

ずっとやってみたかったことと

素直に向き合うことにしたんだ。

 

 

 

朝から人の視線をたくさん感じた。

何でだろって思った。

 

色んな場所で

色んな人としゃべるタイミングに恵まれた。

 

帰り道

ツインさんの職場の前で

うちのスターシードくんとばったり出会うのも

初めてだった。

 

なんか神がかったみたいな空気が

そこらじゅうに漂っていル感じがするんだ。

人の気配もザワザワしてるんだけど。

 

うまい言葉が見つからないなぁ…

 

そう、あれだ。

神社に流れるピリッとした空気。

山の頂上で味わった新鮮な空気。

それはツインさんと二人になった時に

流れる空気でもある。

 

神がかってる。

運命の中で私は生きている。

たくさんの人の魂も感じる。

その中に生きてる「私」を感じるんだ。

 

 

 

不思議だなーって思ってた。

 

翌朝、目が覚めて

ふっと謎が解けた。

 

 

私、次のステージに移ったんだって。

自分の魂がまた成長したんだって。

 

波に漂いながら

時々クヨクヨしながら

ふわふわしながら

 

地味に私

パワーアップしてた。笑

 

 

本当にちょっとずつだけど

前進してたんだね。

 

新しい自分を楽しんでみるよ。

 

 

 

今、自分にできることをする。

 

そう決意したら

しっかりする!というより

なぜかフワフワしながら

過ごすようになった。

 

 

なんでだろう?

 

 

子供たちに言われて気付いた。

 

母さんって

自分が思ってるより、しっかりしてないし

フワフワしてるよ。

 

 

え、そうなの?

 

あ、そっか。そういうことか。

 

 

「今」をありのまま生きるってこと、

自分らしく生きるってことは

 

私にとって

フワフワ気ままに過ごすことなんだ。

 

今を楽しむこと。

感覚的に動くこと。

自由に生きること。

 

私、もともと、そういう人だったわ。

 

だけど

いつも不安になって

無理して

しっかりぶっちゃってたんだ。

 

 

 

 

 

……じゃあ

フワフワしててもいっか。笑

 

 

 

そしたらね

なんでもスムーズにいくようになったんだ。

 

 

愛をもって仕事ができるし

愛をもって家族と過ごせるようになった。

 

ツインさんのことを考える時間も減って

自分のやりたい生活を過ごすようになったの。

 

もっと自分の人生を考えるようになった。

挑戦したいことが見えてきた。

 

 

フワフワって言葉と真逆だけど

しっかり生きてるんだ。

 

 

それに

ツインさんのことを考えていないほうが

ふわーって電波がくるし

暖かいエネルギーに包まれることが多い。

 

 

 

 

ふとね

言葉が降って来た。

 

ツインレイに出会えた人生

じゃなくて

 

ツインさんが

私を迎えに来てくれたんだって。

 

 

ツインさんと初めてあった日から

すべてをクリアにするような出来事が

起きている。

 

ツインさんは

私を迎えに

私の目の前に現れたんだ。

 

 

だから

何も不安になる必要なんてなかったんだよ。

 

 

そのことが、ようやく本気で腑に落ちた。

 

 

すべてを信じて

すべてをゆだねて

フワフワ進めばいい。笑

 

 

 

 

ある日の午後だった。

 

泣きそうな声で

苦しそうな声で

あなたに会いたいって

 

ツインさんの声が聞こえたんだ。

 

 

 

ここのところ

子供たちの口からツインさんの名前を聞くことが

減っていたんだけど

 

 

その声が聞こえた夜

急に子供たちが火がついたように

ツインさんの名前を連呼し始めた。

 

 

やっぱり子供たちも繋がってるんだ。

 

 

 

翌日、いつもの通勤時間に戻った私は

久しぶりにツインさんの

仕事場の近くを通ることに。

 

 

ツインさんが別の場所に現れて

私を捕まえに来てくれたのは

もう数週間も前のこと。

 

 

その場所を通ったけど

相変わらず人混みで

だけどいつも浮いて見えるはずの

ツインさんの姿はどこにもなかった。

 

 

……ああ残念。

 

 

そう思いながら

いつもの角を曲がる。

ツインさんの仕事場前だ。

 

 

そしたらね

 

 

ツインさんが

一人で堂々と

道の真ん中に立ってたんだ。

 

 

しかも

私の顔を見るなり

めっちゃ嬉しそうに笑顔を見せた。

 

元気に挨拶してくれた。

 

そっか

いつもの場所にいたんだ。

 

前までツインさんがいた場所に

しかも、ど真ん中に堂々と戻ってた。

 

 

そんな私は驚きながらも

後ろに人の群れもあって

笑顔で挨拶を返し、通り過ぎたけど

 

 

なに、どうしたの

なんで、めっちゃ笑顔なの。

 

こっちが笑えるくらい

めっちゃ嬉しそう。笑

 

どうしたの、ツインさん。

 

なんで、そんなに素直なのーーーーーーー!

 

 

 

 

私が私にありのままでいるから?

 

 

大げさかもしれないけど

生まれて来てよかったと思った。

 

 

あとは地球にゆだねて進むだけ。

 

 

自分の人生を、生きよう。

 

 

 

イベントがあって

ツインさんとは

直接関わらなかったけど

 

近くに来たとき

いつものように

あ、みつけたーって感じで

嬉しそうな顔を見せてくれた。

 

だけどすぐに目を伏せて

去ってしまったんだ。

 

 

変なの……

 

 

ふと後ろを振り向くと

旦那さんが立っていた。

 

 

……そういうことか。

おーい、邪魔しないでくれよ、旦那。

 

 

しかし

旦那さんは私から一向に離れない。

ツインさんが誰であるか

気づいたっぽかった。

やばい、こわい、どうしよう。不安がよぎる。

 

 

なのに

 

ツインさんもツインさんで

しばらくして

輪に寄ってきた。

 

 

なんだかすごく穏やかで

堂々としてた。

やっぱり前とは違う感じ。

 

特になにも起きなくてホッとした。

 

 

 

その姿を見かけたのが

今のところ最後。

 

 

私の仕事の都合で

会わないタイミングが続いてる。

 

 

そしたらまた

気分の浮き沈みが始まった。

まだまだ自分軸になりきれてない自分に

がっかりする。

 

 

さらに

がっかりしたことが

もう一つ。

 

 

ツインさんは

社会的にもしっかりと生きてる人。

 

私は何者でもない人。

 

若い頃

自分に未来があるなんて

子供を産むなんて

考えたことがなかった。

 

波乱の人生で

あれよあれよと

今までやってきた感じで

 

 

もちろん

どれも真剣に乗り越えてはきたけど

 

 

それでもやっぱり

今の私は何者でもないんだ。

 

 

同じ魂を持つのに

なんだ、この差は。

なんなんだ、この差は。

 

そう思うと

また自分がイヤになった。

 

 

泣いて泣いて泣いて

 

泣いたらスッキリして。笑

 

 

 

ここまで来たことを

ただ信じてみるしかないんだって

思ったんだ。

 

 

今、自分にできることを

するしかないって。

 

 

 

まずは

ぐちゃぐちゃになった頭と現状を整理するため

子供や旦那さんと話し合った。

 

 

結果、今、私がすべきことは

子供たちをちゃんと育てるために

旦那さんと協力すること

 

壊れかけている

子供たちと旦那さんの絆を見守ることだってわかったんだ。

 

 

どこか、ツインさんと一緒になるために

突っ走ってる部分もあったけど

それは違うなって気づいたんだよ。

 

 

みんなが幸せになるように

どんなに時間がかかっても

愛を持って生きていこうって思いなおした。

 

 

 

だからその前に

 

何もできない私を受け入れる。

ありのままの私を受け入れようと思ったんだ。

 

 

 

 

 

旦那さんの態度が変わった。

私への執着が徐々に消えつつある感じ。

 

元々、女友達みたいだったけど

それに戻った感じで。

 

やっと本当の卒婚が始まった気がした。

 

 

 

私が私のために生きる人生。

 

スタート地点に

ようやく立った。

 

 

夜中、身体中をかけめぐる電波が

ビリビリビリビリ、すごかった。

 

これ、ツインさんに出会って

一年目のときに毎日あったやつ。

 

当時は彼がツインレイだとは

気づいてなかったけども。

 

 

 

朝、洗濯物を干そうとしたら

突然

 

 

卒コンじゃないやん!!

 

 

って声がした。

 

 

 

ん?

ツインさんの電波かな?

時々、一言のときがあるから。

 

 

 

やっと分かったのかなぁ。

今の私の大ピンチな状況を。


自立するって決めてから

情報流すのやめたんだ。私。

 

 

 

以前、私の気持ちがバレたときも

タイムラグがあった。

 

私が覚醒すれば

ツインさんが遅れて覚醒するのかな?


 

 

ツインさんのそばを通るのは

1週間ぶり。

わざと避けた日もあったけど

なんやかんやで忙しかったのだ。

 

 

待ってますよ

逃げないでくださいね

 

の電波を思い出した。

 

 

本当にツインさんの

電波だったんだろうか。


私が勝手に妄想した

言葉かもしれない。

 

 

だけどやっぱり信じて

いつもの道を通ることにした。

 

 

 

ツインさんは

前に出ていた。

 

だけど人通りの多い時間帯で

いろんな人に挨拶してた。

 

 

へぇ、前に出てんじゃーん

なんて、通り過ぎようとした時だった。


突然、挨拶のテンポが早くなって

 

「おはようございます!」


って

めっちゃ大声が聞こえた。

 

 

だから



え、あたし?

まさかあたしに言ってます?

 

 

そう思って振り向いたけど

ツインさんは背中を向けていた。

 

 

なんだ、勘違いか……

 

 

でも

 

 

私に言った気がするんですが

なぜでしょう……?

 

 


翌朝。



家を出たとき


今日もツインさんいるかなー

って考えた。


いないかなぁ。


いや、いるって信じようかな。


今まで信じるのが怖かったんだ。

期待はずれだとショックだから。


今日は絶対いるって

信じよう!




そう思った瞬間だった。


ふとね、ひらめいたんだ。



あれ? 

もしかしてツインさんって

私のこと待ってる?


邪魔なんかしてなくて

私が通るのいつも待ってる?


あ、そっか

待ってたんだぁぁ!


って、

そんなふうに

パッと答えが見えたの。

不思議と確信があった。





奇跡が起きたのは

そのあとだった。




ツインさんのいる場所の近く。

たくさんの人通りがあるとこでね


なんか浮いてる人が見えたんだ。



すごく遠くて

だけど、すごく気になって。


このパターンはもしやツインさん?



ツインさんてね

いつも人混みで

みんなと浮いて見えるの。




距離が近づくにつれて

ツインさんだと確信。


え、いつもと違う場所じゃないか。

なぜそこに?



ツインさんは人混みのなか

私のそばへやってきた。



そしたら自然と

ツインさんの前を

通らなくちゃいけなくなってね。



ツインさんが通る人に挨拶してるんだ。

で、なんか順番みたいな流れになってて


えーっ、何この流れー。

逃げれない。いや、逃げたくはない。

だけど逃げたいー。


そしたら案の定

私の番になっちゃったらしく

すぐそばで、目があった。


ツインさんが

私をつかまえたみたいに

正面から挨拶してくれたんだ。




電波は間違いなかったんだ。


逃げない、あきらめない


って言葉も



待ってますよ

逃げないでくださいね



と、私に送った言葉も。


全部

本物だった。



昨日の大声もそう。

通り過ぎるしかなかった私に

言ってくれたんだ。

逃げてないよ、ここにいるよ!って。




そして今日

ツインさんは自分から

もっともっと

前に出てきてくれたんだ。


絶対に私をつかまえられる場所まで、自分から。




そのあと

挨拶を返した私は

嬉しくて思わず笑顔になった。


そしたらツインさんも

ふっと笑顔を見せてくれたんだ。



戻ってきたツインさんは

なんだかたくましくなっていた。


その熱さを見て思い出したんだ。


あ、やば。

この人、元々熱血な人だったっけ?


この先、ある意味怖いかも。笑




帰り道。

ツインさんの仕事場に明かりがついていた。


ここにいるよって

言ってくれてる気がした。




目に見えない不思議な出来事。

今はただの偶然にしか見えないけど

現実はこれからついてくる。


そんな気がしてならないんだ。



また報告します。




 

昼寝をしてたら

不思議な夢を見た。

 

 

ツインさんが私を見つけたときから

今にいたるまでの

ツインさん目線のビジョンと

なんか感情みたいなの。

 

 

へぇ、そんなに特別だったのかと

目が覚めて、感動にひたる。

 

 

だけどそれはほんのつかの間のこと。

 

 

旦那さんがどうやら

ツインさんの存在に気づいたっぽいのだ。

 

 

とたんに恐怖に襲われた。

人が執着してるときこそ、何をしでかすか

わからないからだ。

 

 

せっかくツインさんと電波が復活したのに

 

 

せっかく

がんばる、逃げない、あきらめないって

 

声が聞こえたのに……。

 

 

 

名残惜しむのは

ほんの数秒間だった。

 

すぐに

私の心は決まったんだ。

 

 

 

もう、結ばれなくていい。

ツインさんが幸せならそれでいい。

ツインさんを絶対に守らなくちゃ。

 

絶対にバレないように

ツインさんの人生は私が守る。

 

 

涙が出た。

ツインさんのことは好きなままだし

旦那さんに戻ることもない。

ちゃんと子供は育てる。

これからも

ありのままの私で生きよう。

 

 

 

ああ、そういう結末かと

がっくりする自分がいた。

 

日向さんとの学びも

長かったのになぁ

 

なんだ、そういう結末かぁって。

 

しょうがないなぁ。

だけど、がっかりだなぁって。

 

 

 

ふと

天使ちゃんが、スマホから

曲を流し始めた。

 

 

聞こえてきたのは

シンクロした内容。

 

 

二人はお互いのために

あきらめるって

 

 

そんな歌詞だった。

 

 

それを何度も何度も

リピートされて

いやになった。

 

 

いやになった。

 

 

いやになった。

 

 

いやに……。

 

 

あれ?

なぜか心の霧が晴れ出している。

なんだろう。

 

 

 

そしたら

声がしたんだ。

 

もういいよって。

 

ガイドさんの声かな?

 

 

 

 

次の声はね

 

大丈夫、大丈夫って。

ツインさんかな?

わからないの。連続で言うからそうかなって。

 

 

 

最後の声は

奥底の自分だった。

 

こんなに奇跡が起きたんだから

最後はそんな結末じゃないよって。

 

 

 

不思議だった。

どんどんどんどん、霧が消えてったんだ。

 

 

なぜかね

また信じる方向に戻っていく。

 

 

そっか、そうだった。

闇は自分から生まれるんだった。

 

 

旦那さんを疑えば

旦那さんは

疑うような人間になってしまう。

 

旦那さんを信じれば

信じられる人間になるんだ。

 

 

なら

私が私の闇に勝てばいい。

すべてを信じる以外、他にない。

 

 

今までたくさんの手放しをしてきた。

 

けど結局は

ツインさんを信じるに戻る。

 

だからって

どの手放しもウソじゃないの。

どの覚悟もちゃんと持ってるの。

 

 

そのうえで

ツインさんを信じてるって感じかな。

 

 

執着を手放して

信じる。

 

 

そして

もうこれ以上の手放しは

ない気がしたんだ。