カッサフォルテ犬猫コラム -130ページ目

歯石5

歯石はその字のごとく、石のように固いものです。
歯垢のうちは歯みがきで取れますが、歯石になってしまうと取れません。
砕いたり削ったりする必要があります。
この辺は人間とまったく一緒ですね。
人間と違うのは、ワンちゃんやネコちゃんの場合どうしても全身麻酔が必要になるということです。
麻酔なしで取りますという美容院などもあるようです。
確かに歯の表面に付いた歯石ならば、
おとなしい子であれば麻酔なしでも取ることはできます。
それで見た目はきれいにはなるでしょう。
でも、重要なのは歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の間の隙間に付いた歯石を取ることなのです。
これをとらなければ、例え見た目はきれいになっていても意味がありません。
これが歯肉炎や歯槽膿漏の原因になるのですから。

歯医者さんで経験のある方が多いと思いますが、
この歯周ポケットの歯石を取るには結構痛みを伴います。
これを麻酔なしで受け入れてくれる子はほとんどいないと思います。
麻酔なしでそこまで取れる技術があるのかもしれませんが、
少なくとも私には無理です。
ですから、全身麻酔で眠ってもらっている間に処置をします。

続きます。

歯石4

ここまでは外から見てわかる症状、他覚症状というやつです。
ワンちゃん、ネコちゃんはしゃべれないので言いませんが、
当然、痛みはあるはずです。
口内炎や歯肉炎の痛みを経験したことのない方はいらっしゃらないのではないでしょうか?
痛いですよね?イライラしますよね?
痛い歯でものを噛んだ経験がある方も結構いらっしゃるのでは?
歯が痛くてものが食べられないという経験がおありじゃありませんか?
ワンちゃん、ネコちゃんも同じかそれ以上の痛みを感じているはずです。
ワンちゃん、ネコちゃんは我慢強いというだけで痛みを感じないわけではありません。
実際に口が痛くて食欲が落ちる子は少なくありません。
歯の治療をしたらすごく食べるようになったというお話もよくうかがいます。
逆に、そんなに我慢強い子たちが食べられないぐらい痛いということです。

では、どうすればいいのか?

続きます。

歯石3

歯の根っこと鼻の中は非常に近いので、
鼻の中に歯槽膿漏の膿が出ることもあります。
薬を飲ませてもくしゃみや鼻水がなかなか止まらなかったのが
歯の治療をしたらピタッと止まったというケースもあります。

今までに私自身が体験した中で一番悲惨だったのは、
歯槽膿漏から顎の骨が溶けてしまい、下顎骨の半分が失われてしまった子ですね。
失われないまでも歯が原因で骨が脆くなり、
下顎が折れてしまった子も診たことがあります。
これらはかなりひどい例ではありますが、
歯石を放置するとこうなる可能性もあるということです。

さらに、人間では歯周病の細菌が血液の流れに乗って心臓に達し、
細菌性の心内膜炎を起こしたりすることも報告されています。
命取りになる可能性もあるということです。

続きます。