⽊原俊壱・京都⽊原病院理事⻑・院⻑に聞く◆Vol.2 先週に続く第二弾。最終版 | ニューヨークと東京に暮らす変な経営者のひとりごと

ニューヨークと東京に暮らす変な経営者のひとりごと

(旧タイトル、NYと六本木ヒルズに住む経営者のひとりごと) 
ニューヨークと東京で会社を経営してます。 NYがベースで、年間10回以上、NYー東京間を往復しています。 アメリカ生活が30年以上になるので、日本にいると沢山の驚きがあります。そんな驚きを綴っています。

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木原院長のホームページ(K-method)、

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このブログでは木原院長の了承を得て、

この記事を公開しております。 

 

【京都】新病院建設の真の⽬的は

後継者育成-⽊原俊壱・

京都⽊原病院理事⻑・院⻑に聞く

 

◆Vol.2 新病院はフルサイズの

⼿術室3室と4Kモニターを設置 

 

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 京都⽊原病院(京都市)は2024年3⽉15⽇、

前⾝の京都脊椎脊髄外科・眼科病院の⽼朽化に

伴い新病院へ新築移転した。同院の理事⻑・

院⻑⽊原俊壱⽒は、旧病院の開業当初から

新病院への構想を持ち、新たな⼿術室には、

その構想の⼀つである⽊原⽒の考えたアイデアや

思いが詰まっている。⽊原⽒に新病院の⼿術室の

特徴や今後の展望などについて聞いた。

(2024年4⽉15⽇インタビュー、計2回連載の2回⽬)

木原俊壱先生

 

 

――新病院の⼿術室の特徴は何ですか。

 将来膝や股関節の⼈⼯関節⼿術や内視鏡⼿術、

ロボットによる脊椎脊髄⼿術もできるようにフルサイズの

⼿術室を3 室設置しました。⼿術治療項⽬を⾸、背中、

腰に加えて、患者からのニーズが多かった膝、股関節、

⾜⾸、肩、肘などにも対応する予定です。

 

 現在は4Kモニターを⾒ながらの⼿術を始めています。

モニターを⾒ながらの⼿術の利点は⼿術の安全性と、

術者の疲労軽減ができることです。

また、モニター越しに⼿術を指導できるので、

若⼿医師の教育には最適です。さらにコメディカルの教育でも、

モニター越しに術者のペースを落とさないように

器械出しの⽅法を学べます。

 

 

⼿術室

――新病院を建設した真の⽬的は、

⽊原先⽣の後継者を育てることだそうですね。

 

 私は、⾃分が開発したK-method(低侵襲頚椎椎⼸形成術)

による脊椎脊髄⼿術で多くの患者を救い、

メディアにも取り上げられました。

 

メディアでは、私以外にも「スーパードクター」とか

「神の⼿」などの呼び名で⼿術⾃慢の先⽣⽅が取り上げられ、

「その⼈にしかできない」というふうに

クローズアップされているように感じます。

 

 医療とは、スーパードクターを輩出するものではなく、

⼀番⼤事なことは、1⼈でも多くの患者や家族に対して

どのようにして笑顔や喜び、幸せを届けるかということだ

と思います。

 

そのためには、後継者を育てることにより、

いつまでも安⼼して医療が受けられる体制を

整えることが⼤事だと思っています。

 

 当院としては、私が⾏う脊椎脊髄⼿術の担い⼿を

育てることが急務です。

 

なぜなら、安全で正確な治療を求めて来院される患者

の数と⽐較して後継者の数が圧倒的に⾜りないからです。

 

 脊椎脊髄⼿術の経験がなくても構いませんし、

診療科も問いません。

 

私は本当に患者のためになる外科医を育てたいと思っています。

 

脊椎脊髄疾患分野を極めたいという若い医師がいれば、

私は喜んで⼀から教える覚悟です。

 

 

――旧病院の環境では、後継者育成は難しかったのですか。

 旧病院は脊椎脊髄⼿術の後継者を育成できるほど

⼿術スペースが広くなく、

1回の⼿術で多⼈数での育成ができませんでした。

 

また、育成プログラムの拡充や実務経験の提供において、

⼗分な環境を提供できていないことが明らかでした。

 

 新病院ではフルサイズの⼿術室3室と4Kモニターを

設置できていることから、多⼈数での育成に充分な設備

と環境が整っていると思います。

 

また、シーメンスの最新式MRIおよびCTを完備し、

安全で⾝体の負担の少ない世界⽔準の検査も可能です。

 

医療技術も⽇に⽇に進歩を遂げているので、

より効果的に学び、成⻑することができる

育成プログラムを今後考えていく予定です。

 

 

――後継者育成と病院経営を両⽴することの

難しさはありますか。

 

 脊椎脊髄⼿術は技術が必要なのにも関わらず

収益性が低いです。

 

⼿術中に使⽤する⼈⼯⾻は安価であり、

抗⽣物質の使⽤もほとんどありません。

 

⼿術翌⽇には歩⾏可能で、経営的には有利とは

⾔いがたいでしょう。

 

 しかし、社会的には、低侵襲で医療費のかからない

⼿術がますます必要とされており、

何よりも患者の利益になる⼿術です。

 

後継者が技術を習得して巣⽴った時には、

各都市の病院で脊髄脊椎の⼿術や治療を

⾏える病院を開設してほしいと考えています。

この思いと技術をこの新病院で後継者たちに

伝えていくことが私の使命だと感じています。

 

 そして病院経営については、

脊椎脊髄の⼿術件数も増やしていくとともに、

今後開設予定の整形外科専⾨外来部⾨とリハビリ部⾨を

充実させ、総合的に利益を上げていく予定です。

 

 

――働き⽅改⾰が進む中での若⼿医師の教育について、

どのようにお考えですか。

 

 現在の働き⽅改⾰で医師がちゃんと育つのかというと、

どうなのかなとも思います。

 

医療の臨床現場では、定時で終わることもあれば、

緊急対応が必要で定時を過ぎてもやらざるを

得ないこともあります。必要以上に現場に拘束される

環境は改善しなくてはなりませんが、

定時で終わる働き⽅改⾰が医療の現場にそぐわない⾯が

あることも事実です。

 

私が研修医の頃は診療以外でも、

カンファレンスでの症例検討会に備えるための

資料作成や、⼿術計画の⾒直し、シミュレーションなど

睡眠時間を削ってまでしなければなりませんでした。

また、学会発表や英語の論⽂執筆も

⽇常的に⾏っていました。

 

 しかし、現在の働き⽅改⾰では、

時間外労働の短縮が問われています。

時間外労働だけでなく、労働時間外とみなされてしまう

⾃⼰研鑽に費やす時間も含め、

多くの負担が医師にかかっています。

 

医師は、⾃分の時間や⼈⽣を費やして

経験することで得られるものもあると思います。

たとえ医科⼤学での勉強や、本を読んで知識を得たりしても、

それを実際の現場で活かすには、やはり臨床経験や本⼈の⼯夫、

臨機応変さ、決断⼒などのさまざまな要素が必要だと感じます。

 

働きやすい環境とは何か、⼀⽅的な改⾰ではなく、

医師とともに本当の意味での働き⽅改⾰を

実現していくことが⼤事だと思います。

 

 われわれの時代が理想的だったとは⾔いません。

体調を崩すことや精神的なダメージがあった医師などに

対しては指導員がいつでも

相談できる体制が必要かと思います。

 

――最後に京都府の医師にメッセージをお願いします。

 当院は常に混み合っており、

⼿術待ちの患者が多いという印象があるようで、

京都府からの紹介が少ないように感じます。

 

しかし現在副院⻑や医師が増員され、毎⽇⼿術を⾏っており、

いつでも受け⼊れ可能です。

 

⼊院患者には無料で提供できる個室をできる

かぎり⽤意しています。

 

⼿術の必要性については当院で判断し、

不要な場合は患者に説明します。

 

⾸や腰の痛みやしびれが気になる患者は、

ぜひ当院での相談をお勧めください。


 

 

◆⽊原 俊壱(きはら・しゅんいち)⽒

1988年佐賀医科⼤学(現︓佐賀⼤学医学部)卒業後、

佐賀医科⼤学脳神経外科研修医⼊局。

その後、佐賀県⽴病院好⽣館脳神経外科研修医⼊局。

 

1989年同⼤学研修医(脳神経外科、消化器外科、

⿇酔科、胸部⼼臓外科)。1990年有⽥共⽴病院脳神経外科⼊職、

1991年聖マリア病院脳神経外科⼊職。

 

1992年佐賀医科⼤学(現︓佐賀⼤学医学部)医員⼊局後、

同⼤学⽂部教官助⼿。

1994年⽶国カリフォルニア州ロマリンダ⼤学留学。

1999年⼤津市⺠病院脳神経外科医⻑⼊職。

 

2005 年同病院診療局⼿術部診療部⻑(兼脳神経外科医⻑)就任。

 

2013年医療法⼈社団親和会京都脊椎脊髄外科・眼科病院

(現︓京都⽊原病院)理事⻑・院⻑就任。

【取材・⽂=⽥中 嘉尚(写真は病院提供)】

 

 

 

 

小生は医療関係者、医療従事者ではありません。 

 

京都木原病院の院長とは親しいため、

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