監督 ジョシュ・サフディ
脚本 ロナルド・ブロンスタイン
ジョシュ・サフディ
ジャンル ドラマ/コメディ/スポーツ
出演 ティモシー・シャラメ as マーティ・マウザー
グウィネス・パルトロウ
オデッサ・アザイオン
ケビン・オレアリー
撮影 ダリウス・コンジ
編集 ロナルド・ブロンスタイン
ジョシュ・サフディ
上映アスペクト比 2.39 : 1
鑑賞方法
なんばパークスシネマ
ティモシーシャラメ×ジョシュ・サフディ監督となれば観に行かない理由はない!
ということで映画館に。毎年の事ですがこの時期は観るべき重要な映画が次々に公開されます。
ということで本作をなんばパークスシネマで鑑賞。
ここのシートはひじ掛けがどの席にも両側があって、隣の人と取り合うことがありません。
ほんのちょっとの違いなのですがこれがもたらす心理的なゆとりは鑑賞にものすごい違いがあります。
それに加えて、おなじなんばの繁華街にあるのに微妙に中心地からそれているので雰囲気が落ち着いてるんですよね。居心地という意味ではこの映画館が一番いいので上映方式が同じなら断然ここを選びます。
ということで封切り日の初回に鑑賞!
お客さんは封切り日の金曜日の初回ということで、6割くらい席が埋まっている感じでした。お客さんはまさに老若男女。おい仕事しろよ!っといいたくなるような社会人現役世代も多数。そんな映画ファンたちと一緒にいざ開演。
劇が始まったらいきなり面白くてそこからは無責任で自分勝手な主人公が自分の欲望をむき出しにハチャメチャな行動を次々に起こすのがとにかく面白い。ここ数年ポリコレ映画をたくさん見せられて来たからこそ、こうしたモラルゼロの映画は背徳感さえ興奮に変えてゆきます。このシーンで笑うってことはあんたも劇中の人物とおんなじレベルなんだよ!っていうウィットの利かせ方が大好きなので、本作は最高の作品でしたね。『ワン・バトル・アフター・アナザー』といい本作といい、コメディ映画の復権を感じます。SNSの浸透により、切り取られて貶められるリスクが多くなっている世の中で、嫌悪感と笑いの境界線ギリギリを攻める監督や演者の巧さに唸らされます。
ほとんど卓球なんかせずにあれやこれやと日本人選手とのリベンジマッチをするためになりふりかまわず奔走する主人公。それはいまや斜陽産業となり、大手メジャーが合併を繰り返さないといけなくなるほどシュリンクが進みつつある映画産業を、音楽産業でいうジャズやクラシック、演劇で言うオペラやバレエのように、権威はあるけどポップではなくなってしまったニッチで”高尚”なカルチャーにしないために悪あがきをしている本作そのものだと感じました。
映画がもっとギラギラしたものだったころの輝きを取り戻したいと、時代の流れから遅れてやってきた最後のスターであるティモシー・シャラメが奔走している姿は映画好きならしかと目に焼き付けておくべきでしょう。トムもブラピもなりふり構わず恥も外聞もかなぐり捨ててポップ・カルチャーとしての映画の復権に乗り出している現在。
AIだなんだと太刀打ちできない大きなうねりに飲み込まれてもがき続ける世界の人々に、もう一度なりふり構わず全力で立ち向かう勇気をくれる作品が多くなっています。
ホラー映画からはじまった映画復興ですが、昨年から今年の流れではいよいよそれ以外のジャンルの映画も巻き込んで復権を果たすべく様々なやり方で観客に新しい映画体験を味わわせてくれそうです。
