例年通りIFPI(国際レコード産業連盟)が発表した世界レコード産業の売上実績を取り上げます。
報告によると、2013年の世界レコード産業の売上は、パッケージ売上で前年比12%減となる77億ドル、配信による売上は前年比4%増となる59億ドル、それに権利収入11億ドルと”シンクロ収入3億ドルを加えて、合計150億ドルで前年比4%減とのこと。
日本の売上の落ち込みが主要因。日本の売上を除けば0.1%の減であることから、日本の売上減がそのまま世界のマーケットの落ち込みに繋がっています。ただ、日本の売上減には、アベノミクス効果による円安も大きく作用しており、単純に売上不振だけによるものとも言い切れません。
国別で見るとトップ5は今年も相変わらずの5国。
1位 米国(11年:44億ドル⇒12年:45億ドル⇒13年:45億ドル)世界市場シェア30%
2位 日本(11年:41億ドル⇒12年:44億ドル⇒13年:30億ドル)世界市場シェア20%
3位 独国(11年:15億ドル⇒12年:13億ドル⇒13年:14億ドル)世界市場シェア9%
4位 英国(11年:14億ドル⇒12年:13億ドル⇒13年:13億ドル)世界市場シェア9%
5位 仏国(11年:10億ドル⇒12年: 9億ドル⇒13年:10億ドル)世界市場シェア6%
上位5カ国の顔ぶれは変わらず、日本と米国で世界の音楽産業の50%のシェアを占めている現状にも変わりありませんが、上位5カ国によるシェアは74%になり、わずかではあるものの、4分の3以上のシェアを占めてきた体制は崩れました。そうなってくると、音楽産業の新興国の存在感が増してきます。
そこで今年からは、上位10ヶ国に拡大して実績を見てみます。
6位 豪国(11年:5億ドル⇒12年:5億ドル⇒13年:4億ドル)世界市場シェア3%
7位 加国(11年:4億ドル⇒12年:5億ドル⇒13年:4億ドル)世界市場シェア3%
8位 伊国(11年:2億ドル⇒12年:2億ドル⇒13年:2億ドル)世界市場シェア2%
9位 伯国(11年:3億ドル⇒12年:3億ドル⇒13年:2億ドル)世界市場シェア2%
10位 韓国(11年:2億ドル⇒12年:2億ドル⇒13年:2億ドル)世界市場シェア1%
最近優秀なアーティストを次々に輩出するオーストラリアが6位、セリーヌ・ディオンやジャスティン・ビーバーを輩出するカナダが7位と英語圏が強いのですが、8位のイタリア、9位のブラジル、10位の韓国など、サッカーの強豪国が音楽産業でも力があります。
2014年に入り欧州がデフレに突入の懸念が出始めており、ユーロ安に繋がる危険性が出てきました。
せっかく売上向上となった欧州のレコード産業にとって、ユーロ安はシェア低下に繋がるマイナス材料です。
そうなると、ますます新興国のシェアが伸びてくることを後押しする結果になるでしょう。
この産業もグローバル化の波を受け始めています。