"Stereo Love"が米国でも絶好調のEdward Maya。
ルーマニアからフランス、欧州、そして米国。
ヒットの規模がどんどん拡大しています。
そもそもルーマニアってどこ?というぐらい日本人には”東欧のどこか”というざっくりした地図上の認識しかありませんが、ドラキュラ伝説の発祥地としては世界中に知名度があります。
トランシルヴァニア、ワラキア、モルダヴィアを含むEU加盟国。
ルーマニアといえば”マイアヒ”で有名なO-Zoneの出身地でもあります。
24歳の彼のキャリアはまだ浅く、ワールドワイドなヒットのきっかけは、ルーマニアの男性ダンス・ポップ・グループ、Akcentのアルバム、『Fara Lacrimi' (No Tears)』のプロデュース担当になったことでした。
このアルバムから
"Stay with Me"
"That's My Name"
"Lover's Cry"
が国境を越えてヒット。
これらの手ごたえをもとに、自身のアーティスト活動を本格化。ロシアのモスクワ在住のVika Jigulinaをヴォーカルに迎え、より官能的でエキゾチックなサウンドに磨きをかけます。
ルーマニアはジプシー音楽も歴史的に根付いていて、そういう感覚がモダンに昇華されています。
"Stereo Love"
このPVは海外進出の際のミックスより長いバージョン。Edward Mayaが当時22歳と思えないオッサン風の着こなしなのはご愛嬌。Vika Jigulinaは綺麗なプロポーションと美貌を披露。”美女と老けた若者”の共演。
"This is My Life"
"Stereo Love"の特大ヒットに続く曲としてリリース。本作はちょっと中近東っぽいサウンドの風味。
"Desert Rain"
そして最近ようやく解禁された3枚目のシングル。
PVで驚くべきはVika Jigulinaの変貌。
女性は注目される程美しくなるとはいうものの、ここまで華麗に変身するものとは・・・。
Edward Maya氏もヘンテコなヒゲはそのままにちょっと洗練されました。
自身の立ち上げたMayavin Recordsを傘下に持つMayavinホールディングスを興し、企業家としてもステップアップ。
今年はアルバムリリースも目指しているようで、そちらの動静も気になります。
かつて”東欧の小パリ”と呼ばれたルーマニアの首都、ブカレストに生まれた彼。
ブカレストは共産主義国時代のチャウシェスク大統領によって、その歴史的景観を破壊されましたが、民主化以降も続いた長い低迷期を終え、00年代に経済を回復し、バルカン半島最大の人口を抱える都市として、重要度を増しています。
そんなルーマニアの勢いを感じる音楽だけに、今年押さえておきたいアーティストです。