
『時の扉』WANDS(1993年4月17日発売)
彼らの活動時期は意外に短く、寡作でありました。
しかし、その活動歴で、奏でるサウンドはめまぐるしく激変していて
特にグランジ志向であった”Same Side”は個人的にもグッときた一曲です。
しかし、このコーナーの趣向である
”和”の名盤、というくくりなら、このアルバムこそピッタリ来ます。
デビュー盤のデジタル路線から、J-POP(当時はその言葉がまだ無かったのですから、そういう意味では彼らはオリジネイターです)路線へと舵を切り、中山美穂との共演”世界中の誰よりきっと”の大ヒットで一躍有名になった彼らの飛ぶ鳥を落とす勢いの溢れるパワーが詰まっています。
”時の扉”
当時20歳そこそこだった上杉のヴォーカルの完成度に驚かされます。
編曲は当時ビーズを成功に導いた明石昌夫が担当。
”このまま君だけを奪い去りたい”
上杉が作詞担当したDEENの曲のカバー。織田哲郎らしい煌めくようなメロディが美しいです。編曲は”世界中の誰よりきっと”の葉山たけし。彼は大黒摩季の諸作でも有名ですね。
”星のない空の下で”
ビーイング色の薄いサウンドで、アルバム収録曲中では少し異彩を放つ作品。
でもこういう曲に惹かれてしまうのは、私がポップ・ミュージックのトリコだからでしょう。
”もっと強く抱きしめたなら”
これも葉山たけしの編曲。
”ガラスの心で”
このアルバムで個人的に一番好きな曲。明石昌夫らしいサウンドで、初期ビーズに比肩するクオリティ。