
『Janet Jackson's Rhythm Nation 1814』Janet Jackson(A&M)1989
R&Bの世界がヒップホップ、ニュー・ジャック・スウィングの方向へ急旋回するなか、ジャネットとジャム&ルイスはその変化に貪欲に挑戦する大作をリリースしてきました。
前作『Control』のクオリティを軽々と越える名作です。
"Rhythm Nation "
アルバムはこの強力なタイトル曲からスタート。ヒップホップを意識した、スライ&ザ・ファミリーストーンの”サンキュー”ネタ。サンキューと言えば、チョッパー・ベースが人類史上初めて披露された楽曲。ニュー・ジャック・スウィングのシンコペーションに、かつてのファンクのチョッパー・ベースとの符合を見たのか非常にうまい使い方。
"Miss You Much"
アルバムからのファースト・シングル。前作の延長線上のサウンドではあるものの、新しい時代を意識したいままで以上にぶっといビートが刺激的。
"Love Will Never Do (Without You) "
個人的に大好きな曲。これまでも何度か紹介しています。独特の音世界。最後は神々しささえたたえたコーラスパート。名曲。
"Alright"
これもニュー・ジャック・スウィングを意識しつつ、可愛らしい作品に仕上がっています。リン・コリンズの”シンク”ネタというのもヒップホップ的でいいです。
こうしたヒップホップ界隈から始まったネタ使いを端緒に、時代は急速に70年代回帰に向けて流れ、90年代の特色を決定づけることにつながりました。
"Escapade"
めちゃカワイイ曲。でもビートはめちゃぶっとくてかっこいい。こういうアンバランスさがジャネットの曲の面白さ。
"Black Cat"
意表を突くハードロックナンバー。これがまたかっこいい。
曲間をインタールードでつないでコンセプト・アルバムに仕上げられた大作。