6月に4泊していただいたお客様から、帰国後、その後の旅の詳細な記録のメールをいただきました。私の中にとどめておくには、もったいない貴重な体験だと思いましたので、お客様の許可を得て、ご紹介したいと思います。
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3週間の旅行を終えて7月3日に帰国し2週間が経ちました。
ご連絡したかったのですが、用事や疲れなどでなかなか時間が取れませんでした。
写真以上に快適なステイと、合計数時間にもわたるアドバイスや美術館予約や時刻表のプリントアウトなどなど、本当に助かりました。
朝食もおいしく、可愛い猫さんにも会えました。お部屋も旧市街らしくてとてもよかったです。
深く御礼申し上げます。
あれから、レッチェ、バルレッタ、バーリにそれぞれ5泊しました。
ちょっと長くなってしまいますが、ちょっと交通機関のことで体験したことを書いてみます。
サレントツアー
レッチェ3日目に疲れが出て1日寝ていたのでガッリポリまで出かけられませんで、残念だなと思っていたところ、広場の観光案内所でサレント半島のツアーを見つけたので最終日にそれに参加しました。
チラシにはオトラント、カストロ、レウカ、ガッリポリ、ガラティーナと書いてあり、とにかくガッリポリとガラティーナに行ける!ことが魅力的に思えて参加したのですが、なぜかガラティーナには行きませんで、30分早くレッチェに戻ってきました。
9時発夕方6時まで、70ユーロでした。チラシにはガイドなし(かまわない)の運転手のみ、エアコンの効いた快適なバン、とわざわざ書いてありましたが、エアコンはありませんでした。
オーストラリア人の初老の夫婦2組と男性一人との6人でした。オトラント(私には再訪ですが)には1時間半、そしてカストロに2時間いました。
カストロは全然知らなかったので、その時はちょっとがっかりしたのですが、丘の上にある旧市街はかわいらしくカテドラーレもお城もありとても素敵で、このツアーでは一番の思い出になりました。帰ってからゆきーなさんのブログも読みました。港の近くにはビーチがあってなかなかいいところですね。
それからいよいよガッリポリですが、滞在は1時間ほどしかなくて、大急ぎで海沿いを歩いて教会をいくつか訪ねて、旧市街を通り抜けてきました。あと1時間でもあったらなと。
というわけで、お得かお得でないかは今でもわかりませんが、バスはレウカまでずっと海沿いを走ってきれいでした。
カステルデルモンテ
バルレッタに着いた翌朝カステルデルモンテに行くことにしていました。駅のタバッキのおじさんの指示に従って、バスターミナル(これがちょっとわかりにくかったです)からアンドリア行きの9時のバスに乗り、9時半くらいにアンドリアに着きましたが、カステルデルモンテに行くバスは14時までないとのこと。案内の人にタクシーはどうですかと言われたのですが、これも1時間以上待たされるとのことで、とりあえずバスでバルレッタに戻りました。
観光案内所に行って相談すると、バスが減便されていることはよく知っていて、明日の朝ならタクシーがあって、35ユーロで往復してくれるとのことで、翌日タクシーで行ってきました。私のあとで別の観光客のカップルもカステルデルモンテに行けなくて困っていてタクシーをすすめられていました。ここのスタッフはイタリア語だけでしたが親切で、カステルデルモンテの予約(必要だったらしいです)もしてくれました。
あとでb&bのオーナーに聞いたところでは、カステルデルモンテなどへのバスが減便されたり運休になったりしているのは問題になっているそうで、カンナエの戦場などはほぼ行けないような状況だと話していました。鉄道で行けるところにしぼって旅行するのがいいですよ、とのこと。博物館のことなど詳しく、若いですが親切な人でした。
バルレッタ
バルレッタは旧市街に泊りましたが思った以上に良いところで、『ツーリスティックな街では全くない」(b&bのオーナーの話)そうですが、カテドラーレもお城もいいですし夜はお祭りのように人々がそぞろ歩いていて、とてもいい滞在になりました。
カノーザにもバスで(少ない本数です)行きました。考古学博物館はガイド付き貸切り状態でしたし、遺跡も多いし街も見所に変化があって良いところでした。もう少し涼しければ1日かけて細かく見てまわれたでしょう。
帰りのバスは、乗り場がよくわからないのと不安だったので、とりあえず駅まで歩きました。周りにバルも何もなく閉鎖されたみたいな寂れた駅を見ていると、バスがとおりかかって運転手が声をかけてきて「そんなところで待っていても電車なんか来ないぞ、バスに乗れ」と切符がなかったのに乗せてくれました。バルレッタの駅でチケットを買ってわたしましたが、親切な運転手でした。行きしなに乗ったバスとは会社が違ったのですが、もしかしたら同じチケットで乗れたのかもしれないですね(往復買っていました)。
モンテサンタンジェロ
バルレッタからフォッジアまで鉄道。モンテサンタンジェロ行きのバスは、乗った時には満員でしたが、マンフレドニアの港でほとんどの人が降りてしまい、(マンフレドニアの駅にはいかず、お城近くの港です。)終点まで乗ったのは私と女の人が一人だけでした。
降りたのは町外れの麓のバスターミナルで、そこから歩いてもなかなか旧市街につかないので、途中のガソリンスタンドで尋ねると、旧市街はとても遠い山の上で、ずっと登っていかなくてはいけないと言われました(ネットで調べた情報ではカテドラルまで5分のはずでしたが)。そこで階段を見つけては登り、道をずっとあるいて、また階段を登って、と繰り返して(車通りは距離がありますから)目的地につきました。
見学を終えて、調べたとおりのバス乗り場に行くとバスはいない。近くの人たちに尋ねるとみなさん、「ここにはバスは来ない、麓のバスターミナルまで歩いていかなくてはならない』と言うのです。それで、こんどは下りですから、車通りを(車はほとんど通らないので)楽々歩いてターミナルまで行きました。
ガルガーノの景色は素晴らしいし、白い三角屋根の家家の景観もいいですね。マンフレドニア行きバスは私ともう一人だけしか乗っておらず、マンフレドニア駅には行かずに港が終点でした。お城は近くでしたが閉まっていて、周りのレストランやカフェも閉まっていたのでビーチのバルを見つけて入りました(水がなくなっていて喉がかわいていたので)。マンフレドニア駅まで距離がありますし、猛暑がこたえる。
バルの若い女性にシポントに行きたいと話してタクシーを呼んでくれますか、と言うと快く電話してくれたのですが、電話が繋がらないようでした。駅まで歩くしかないかと覚悟していたら、女性の友人の男女3人が車でシポントの2つの教会まで連れて行ってくれました。またその後マンフレドニアの駅まで送ってくれました。大変親切な人たちでした。
英語の話せる男性の話では、最近のコロナや燃料の高騰などのためにバスの減便や路線変更が頻繁にある。そういった変更がホームページなどにすぐには反映されないことも少なくないし、旅行者はバスを使わないで鉄道を利用して旅行するべきです、とのことでした。でも、機会があればぜひ、サンジョヴァンニ・ロトントは行くべきですよ、とすすめてくれました。
マンフレドニアの駅は無人ですが機能していて、小さな電車に乗ってバルレッタに戻れました。
ルーヴォとビトント
ルーヴォのヤッタ美術館は長期休館中でした(所蔵品の展覧会がバーリのお城でやっていました。ヤッタ美術館で見られないのは残念でしたが、バーリのお城もあのレプリカの彫刻まで運び込んで展示していて、雰囲気もいいのでよかったです)。
ビトントからバルレッタ行きの電車はまた30分以上遅れてきました。減便だったのかもしれません。しかし30分くらいの遅れはもう私にとっては誤差程度にしか感じなくなっていました。
オストゥーニ
ここは宿泊すると良さそうなところですね。
観光案内所で帰りのバスのバス停と時刻を教えてもらいましたが、ぜんぜんバスが来なくて1時間半待ちました。朝駅で出会った人たちなども一緒に待っていて、みんな困っていて、中には歩いて行くことにしたり、ヒッチハイクして行ってしまう人たちもいました。これは観光案内所の案内が悪いのか、何が悪いのか、よくわかりません。
帰りの電車はポリニャーノアマーレには止まらなかったので、ついでに行くつもりでしたができませんでした。もう疲れていたし。
この日が旅行の中では最もついてなかったかな、と思います。リベルテ広場で飲んだコーラが4ユーロだったというのもあるかもですが。
ついでに
バーリ滞在中、コンヴェルサーノとモノポリに行きました。バーリからコンヴェルサーノ、コンヴェルサーノからモノポリまではバスで行きました。
この二箇所は、ゆきーなさんがイタリア旅行情報サイトにお書きになった記事を読んで行きたくなったところで、どちらも古い歴史があるところだけあって、とてもよかったです。コンヴェルサーノの教会の若い女性がカテドラルまで一緒に案内してくれたり、どこでも大変親切にされました。
もう一つついでに、私の愛読書です。
『イタリア古寺巡礼』金沢百枝・小澤実 とんぼの本シリーズ 新潮社
3冊あります
1。 シチリア>ナポリ
このなかにプーリアのことがたくさん載っています。
2。 フィレンツェ>アッシジ
3。 ミラノ>ヴェネツィア
帰り、イスタンブールで乗り継いだ時、夜中の1時前後なのに空港は大勢の人が行き交っていて、売店やレストランも閉店して閑散とした羽田空港とは全然違うので驚きました。
今回は3週間ずっと暑さが大変でしたが、危ないことや嫌なことは全くなく、しんどいけれど良い旅行でした。帰ったあとジムで身体測定したら、3週間で体脂肪が3%以上、脂肪にしたら1キロ以上落ちていました。毎朝菓子パンとケーキとたくさんの果物、おいしい海の幸やピザ、ほぼ毎日ジェラートをたっぷりと食べながらですから、旅っていいですね。
プーリアは本当にいいところでした。街も教会もいいですし八箇所の考古学博物館も入れました。海も山もあります。
でも、良さは行ってみないとわかりませんね。あと、行きたくて行けなかったところはトレミティ、トロイア、カサラネッロ、などでしょうか。まだまだありますが。
では、またお目にかかれると本当にうれしいです。
お元気で。
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この記事もお勧め。
レオの家に泊まって、世界遺産、アルベロベッロとマテーラを効率よく観光する。