日々雑感 左手 | 作家修業@ぴろこ

作家修業@ぴろこ

幼い頃から文字に親しんで育つ。
2017年に色彩心理カウンセラーとなり、更に文章を書くことで自らを癒せることを学ぶ。
文章を通して自分のコンプレックスを解消できた経験をもとに、文筆家として活動する。

ひと仕事終えて、お昼ごはんをどうしようかなと考えていた。ササっと作って簡単に済ませるのもいいのだが、思い立って外食に出かけることにした。郵便局に寄り、ファミレスに入る。お昼のピークは過ぎたのだろうか。さほど混雑した様子はなかった。


席に着くとメニューを渡された。ランチメニューがあったので、その中からパスタを選ぶ。店はL字型の作りになっていて、しかも細長い。作業の効率は、あまりよくないだろう。この店で働くなら、ものすごく歩くだろうなと、ぼんやり考えていた。
 

一人でランチするときは、手帳や本を持っていくことが多い。食べながら読むのは行儀が悪いけれど、わたしの好きな時間の過ごし方だ。時折目を上げて、他のテーブルを観察したり、場合によっては他の人の話を聞いたりもする。
 

ゆっくりと食べているときに、店員さんがテーブルを片付けているのを見た。片付けたあとテーブルはきれいになっていた。20分くらい過ぎ、また同じ店員さんがやってきた。さきほど片付けたテーブルを拭いている。消毒用のスプレーらしきものを吹きかけて、念入りに拭き上げていった。あ、左手。右手でスプレーし、布巾を使っているのが左手だった。あの人は左利きだな、と感じた。
 

もしかしたら右利きなのかもしれないし、仕事に就いてから両手を使えるようにしたのかもしれない。ただ何となく、力を入れる作業をするのは利き手のような気がする。そして、その手が左手であると親近感がわくのは、私が左利きだからに違いない。

 

 

日々雑感6