以前の記事で、家賃値下げ交渉が成功する可能性が高い物件の特徴と時期をご紹介しましたが、今回は値下げ交渉をするにあたって、頭に入れておきたいポイントをご紹介します。
お部屋探しの際には、不動産業者を通して探すことが一般的ですが、その不動産業者自身が家主のケースはほとんどありません。
不動産業者は貸し主と借り主の仲介の役目であって、家主は別に存在します。
不動産業者が仲介の立場でも、「元付け」と「客付け」の2通りの立場があります。
「元付け」は、家主さんから直接募集を受けていて、その情報を他の不動産業者に提供する立場です。
「客付け」は、元付けの業者からの情報を元に入居者を募集し、希望者がいた場合には元付けの業者と連絡を取り合って家主との契約を進めます。
仲介の業者が1社だけで、元付けと客付けの両方の立場の場合もありますが、仲介業者が2社入っている場合には、それぞれ元付けと客付けの2つの立場での場合がほとんどです。
家賃の値下げ交渉をする場合に、客付けの業者と交渉しても成功する可能性は低いです。
客付けの業者は、元付けの業者に連絡をして値下げの交渉をし、さらに元付け業者は家主に連絡をして値下げの交渉をしなければいけないので、それを行なうのでしたらもう少し家賃の低い物件を紹介した方が面倒ではないからです。
不動産業者から物件の資料をもらった時に、その業者の表示が書いていると思いますが、そこに「元付け」「客付け」の表示があると思います。
「客付け」の業者の場合には、値下げ交渉をしても難しいと思いますので、値下げ交渉をするなら「元付け」の表示がある物件のみに絞りましょう。
また、たまに「貸主」という表示がある場合がありますが、それは不動産業者が持っている物件で、その不動産業者自身が貸し主となっている場合です。
その場合には家主である不動産業者と直接交渉ができますので、条件によってはすんなりと値下げ交渉が成功する場合もあります。
次に値下げ交渉に挑む態度ですが、市場やフリーマーケットの値下げ交渉のような強気の態度で交渉する事はあまりお勧めしません。
なぜなら、賃貸住宅の場合は全体の物件数が決まっていて、値下げをしたら長期間に亘って予定の家賃収入が減ることになるからです。
例えば、総世帯数10世帯で、すべての部屋の家賃が10万円と仮定すると、家賃収入は月に100万円ですが、そのうち2つの部屋で家賃を2万円づつ下げた場合、家賃収入は96万円に減ってしまいます。
年間では48万円の家賃収入が減ることになるので、貸し主としては大きな問題です。
市場やフリーマーケットでは、多少値段を下げてもその分数を多く売れば売り上げは増えますが、アパートやマンションでは上限数が決まっているのでそうは行きません。
強気で交渉されると、あっさりと他の物件を紹介されるパターンになると思いますので、そのあたりは注意をしてください。
また、家賃の値下げ交渉をする際に、何の理由も無くただ一方的に「家賃を下げて欲しい」と言っても下げてくれる可能性は低いです。
「とても気に入ったのですが、予算が少し足りなくて・・・」「会社で残業削減のために収入が減ってしまって・・・」「親からの仕送りが減ってしまって・・・」などの理由から値下げをお願いすると良いと思いますが、厳しさだけを強調してしまうと、「家賃をきちんと払っていけるのか?」という不安を与えてしまいますので、あくまでも“ほんの少し予算が足りない”というスタンスで交渉していきましょう。
また、値下げを打診して不動産業者から「難しいですね」と言われたら、しつこく交渉を続けるのは避けたほうが良いです。
賃貸の部屋の場合には、普通の商品のように売れば基本的に終わりではなく、契約後は毎月家賃が発生します。
あまりしつこく値下げを交渉すると、「面倒くさい客」と思われ、その後の管理などにもしつこくクレームを言われる心配をされますので、極端な場合には「他の業者で探してください」と拒否されてしまう恐れもあります。
打診をしてみて、脈がありそうな場合に限って値下げ交渉を続けるようにしましょう。
以上、前回の「家賃の値下げ交渉の狙い目の条件」から2回に亘り値下げ交渉についてご紹介しましたが、賃貸物件の値下げ交渉は普通の商品やサービスと違って簡単には成功しませんが、条件が合えば意外とすんなり成功する場合もあります。
今回ご紹介をした注意事項も頭に入れて、チャレンジしてみると思わぬ得をする可能性もありますので、心意気のある方はぜひチャレンジしてみましょう
