こんにちわ。
「墓の魚」の作曲家です。
という訳で、前回のブログの続きで、
私の描いた歌詞の紹介の二作品目です。
今回はラテン楽団「墓の魚」は、こんな詩を書いてますよ~。
という紹介なのですが、
まぁ、こういった
信仰をテーマにした様なタイプの作品は、
ポルトガルやスペインならともかく、
日本では珍しい形なのだと思うので、
「変な詩だな~」と思っていただければ幸いです(笑)
↓↓↓
秘密裏にされていた本当にたくさんの事を
黒実 音子
怯えた社会主義者が隠れ、凍えた痩せっぽちの黒犬が、
寂しげに打ち捨てられたムエルト(死)に吠える深夜・・
すなわち2月24日の午前零時に
ピニェイロはようやく眠り込む事ができた。
そして彼は、その時、その瞬間、
長い間、彼にとって栄光の父である神によって、
秘密裏にされていた本当にたくさんの事を
理解したのだった。
彼は、自分勝手で、いつも自らの事で精一杯のように見えた彼の母が、
何時いかなる時も、
どれだけ彼を想い、不器用に愛していたかを理解した
彼は、恋人が抱えていた、男性である彼にはわかりえなかった
不遇さに対する怒りと、
卑怯ともいえるが、当然ともいえる
自らを愛する彼女の言い分をようやく理解した
彼は、彼が最も忌み嫌い、憎んでいる
敵対者の持っている決して譲れない魂の信念と
頑固な意地と、
常に涙を流しているその深い悲しみを理解した
彼は、彼の仕事場で、人の陰口を叩く同僚達、
すなわち深く考える事、進む事を
一時的か、あるいは永久に休んでしまっている者達の、
隠された不安と焦りの気持ちを理解した
彼は、昔、彼が心から楽しみ、仲間達と遊んでいる時、
誘われなかった少年エジーニョの孤独と、
その少年が持っていた空想力の素晴らしさを理解した
彼は、青春時代の初恋の少女コンスタンサの不幸、悩み・・・
すなわち家族との不和、
そして、長い人生の壮絶な彼女の孤高の戦いを理解した
彼は、友人が誰にも言えずに抱えている
死と孤独と不幸への恐怖と、
自分だけが深淵に落ちていくかもしれぬという
その魂の罪深い悩みを理解した
そして、この世の誰もがその悩みを抱え、
まことには善人であり、悪人でもあり、
ただの迷い人である事を理解した
彼は、彼が尊敬し、
同時にだからこそ必然的に畏怖していた男が、
実は彼と同じ人間であり、
無限に見えた持ち物も、もはや、そう多くない事を理解した
彼は、ある殺人者が抱えている
快楽への罪悪感と、絶望、
そして、彼の溶ける事が難しい
はるか昔に凍えた凍土の心を理解した
彼は、殺人者に殺された男の無念と、痛み、
愛する者を残していく
この世の残酷なトラジコメディ(無常劇)を理解した
彼は、無責任に悲しみや喜びに同調する世の人々の
その空虚な空洞の心、
しかし、本当はその精神の底に眠っている
無知と怯え、幼さを理解した
彼は、彼が理解しえなかったが、
この世の誰かには愛されている
あらゆる墓地の芸術を理解した
彼は、あらゆる宇宙の数学、そして無慈悲、
そして永久に終わる事のない
恐ろしい無限の夜を理解した
彼は、はるか昔に死んだ人間達が、
誰も覚えていない場所で交わした会話と
誰も覚えていない、もはや語られる事のない
埋葬されたその物語を理解した
彼は、彼が理解しえなかった
あらゆる事を理解した
しかし、その時にはもう彼は、
こういった全ての事を理解する必要はなくなっていたのだ
2月24日の午前零時に
ピニェイロはようやく眠る事ができた
そして、本当に全てを理解する時、人は、
神様のお側にいる事以外、
もう何もする事がないという事を
彼はようやく理解したのだった
**********************************
ぜひ、フォーローして下さい♪
→ツイッター
→YouTube音楽動画
フェイスブックページ作りました!!!
→https://www.facebook.com/pezdetumba/
→古典スペイン風・道化芝居楽団
墓の魚・公式サイト
***********************************

