こんにちは。「墓の魚」の作曲家です。
こちらは、私の好きな作家クラリン(レオポルド・アラス)
のスペイン語原文の本。

レオポルド・アラスは、社会に対する皮肉と風刺を得意とした
19世紀スペインの作家で、
私、つまり「墓の魚」の作品には、とても大きな影響を与えています。
↓

さて、この本、なんで表紙が牛かと思ったら、
一話目に「さよならコルデーラ」が入っているのです♪♪
貧困ゆえに幼い頃から全てを奪われてきた兄と妹。
兄は戦争に連れて行かれ、
最愛の牛まで最後は売られていってしまいます。
ちなみに私は、好きなスペイン文学をスペイン語で読み、
お気に入りの一文をコレクションしていくのが趣味なのですが、
例えば、この作品では、以下の文章です!
「一切合財を持っていってしまう。
これが計り知れない世の中なのだ!!」
AQUELLO ERA EL MUNDO LO DESCONOCIDO QUE SE LO LLEVA TODO
ここにも社会を風刺するクラリンの、
そしてスペイン文学のピカレスク哲学を見る事ができます。
(このクラリンの一節を読むと私は、
スティーブン・キングの名一文
「愛するものはぜんぶさらいとられる」
All That You Love Will Be Carried Away
を想い出してしまいます。
世の中の不条理や、残酷さをこの様に表現してしまうのは、
なかなか文学的な趣向ではありませんか。)
ピカレスクって何?
ヤクザとか悪党の物語じゃないの?
と思う方がいるかもしれませんが、
元来、本家スペインのピカレスク文学というのは、
■まず主人公が貧困な事、
■それ故、ひねくれたろくでなしが多い、
■政治などの支配者層に対して反発し、社会底辺の立場から皮肉を言う事、
■つまり、世の中の現状に文句を言う事が特徴なのです。
そういった意味ではこの作品も、
純粋ではないにしても、ピカレスク的だとは言えます。
余談ですが、この作品の作中で語られる戦争は、
カルリスタ戦争と語られています。
カルリスタ戦争とは、王位継承をめぐって争われたスペイン内戦です。
跡継ぎのいなかったフェルナンド王が、
無理矢理、法律を変え、娘に王位を渡そうとした為、
王位を受け継ぐはずだった弟カルロスが反乱を起こしたのですが、
それを利用して、様々な思惑の立場の者が参戦し、
三回に渡る戦争となったのです。
この物語は、
三回あった戦争のうちのいつの時代なのでしょうね?
さて、バンド「墓の魚」の宣伝もしておきましょうか?(笑)。
19世紀スペイン時代を生きた様々な人々の
ユーモアあふれる音楽を歌う「墓の魚」の音楽。

プエルタ・ティエラのヒモ男の歌、
ポルトガルの墓地で墓穴を掘る女のファド、
バカリャウ(タラ)を賛美するオペラ、
Día de Muertos(死者の日)の歌、
人間の人生の虚栄を歌ったタンゴなど、
ラテン世界のイワシ焼きの香りが漂う音楽を
ぜひ、コンサートに聴きに来て下さいね♪


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