書家 清水恵エッセイ『 ときどき書心 』 vol.38 | インテリア書道の専門店 & ギャラリー キャレモジ

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道路に白い文字で書かれてある「路面標示」

をじっくり見たことがありますか?

いろいろありますけど、いちばんよく見かけ

るのはやっぱり「止まれ」かな?

車に乗っていて遠くから見ると、ふつうの文

字のように見えるのですけれど、歩いている

ときに間近でじっくり見ると、何だかタテに

間延びしたような実に奇妙な文字なのです。

遠くから見る用に書かれてあって、ほんとに

よく工夫してあるなあと感心して見入ってし

まいます。

目の錯覚も考慮に入れているのでしょうが、

そのデフォルメがデザイン的にも絶妙。

4、5年に1回書き直すとかで、なかなか難

しいのだそうです。

よく学校の校庭でライン引きに使われる用具

を大きくしたような機械で書いていく作業で、

それをたまたまテレビで見かけました。曲線

が至難の技らしく。特に「止まれ」の「ま」

の結びの部分は熟練技とか。回転部の難しさ

は書道とまったく同じです。どこかで標示を

見かけたら一度よく見てみてくださいな。