中学3年のときに数学を教わった先生のこと
が忘れられず。けっこう高齢のおじいちゃん
先生で。でも実際は60代のはず。中学生の子
どもにはおじいちゃんに見えただけ。
そのおじいちゃん先生は「文字」を「もじ」
ではなくて「もんじ」と言うのでした。
「『もんじ』はきちんと書かないといかん」
そのたびに友だちと授業中もクスクス笑って
いたものです。
「時代劇に出てくる武士でも『モンジ』とは
言わないよねえ」
てな具合で、先生のあだ名は当然のことなが
ら「モンジ」。子どもは残酷なものです。
今時のスマホでも「もんじ」って入力すれば
「文字」の漢字が先頭に出てくるのに、誰も
「もんじ」とは発音しない。
「文字」自体はどっちで読まれたいと思って
る? やっぱり「もんじ」のほうが断然格調
高いよね。
60代になってみて日本語の格調やら美しさ
やらを改めて思い直す私ここにあり。
でも「文字」を「もんじ」とは言えない私。