6月16日(日)『父の宝物』
Tさんが中学生のときの父親の思い出です。
お茶を持ってくるように言われたTさんは、畳の縁につまずいてしまいました。お盆がひっくり返り、湯呑みは落ちて割れてしまいました。
慌てて破片を拾い上げようとしたとき、「危ないから触つちやいけない」と父親が大きな声で止めました。そして「怪我はないか。やけどをしていないか」
と駆け寄ってきてくれたのです。
「大事な湯呑みを割ってしまってごめんなさい」と泣きだすと、「そんな物よりもお前の方が大事だよ」と、お茶の掛かった足をタオルで拭いてくれました。
普段は厳しい父親からの深い愛情を実感した出来事でした。
あれから数十年がたち、父親は亡くなりましたが、そのときの思い出は今でもTさんの心を温めてくれます。母親にそのことを話すと、「お父さんは言葉に出さなくても、いつもあなたを心配していたのよ」と語ってくれました。
Tさんには中学生の娘がいます。自分がそうしてもらったように、愛情を持って子どもに接していこうと心に誓っています。
【今日の言葉】愛された思い出が心の糧になります
《一言コメント》
何が本当に大切なのか。
この父親は、迷わずに息子のことを心配して、その事を伝わったなと思いました。
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※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
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