昭和すでに沈みゆき、いまだ残照あり | 時代の片隅で...

時代の片隅で...

70年代や80年代のレトロなものが好きです。
日々思うことを書いていきたいと思います。

みなさまごきげんよう

前回の続きになります
今回でこの話が一旦完結に
なる訳なんですが


もうわかった方も

いらっしゃるのでは?

と思うんですが

2番目の男というのは


私の○○なんですよ


ここはみなさまの

ご想像におまかせ致します


  残照


わりかし若いときに亡くなって

この人の妻がこの辞書を

持っていたのですが

目が見えにくくなったのを期に

私が譲り受けた

ということなんですね






生きてるときはとても大事に

持ち歩いていたという辞典ですが

なんだか今で言うスマホみたいに

何でも言葉を調べながら

読んでいたんでしょうね


持ち物はその人の

残照(ざんしょう)であるとも言えますが


プライドが高く

人よりも博識であらんとする姿は

今で言うところの


意識高い系


とでもいうんでしょうかね


本人はさまざまな劣等感を

抱えてそれを払拭しようと

生きていた反動が

この辞書というアイテムだった

と考えることもできそうです



  いい歳こいてといわれた晩年



この話は全て私は直接聞いた
話ではなくこの人の周囲の人から
聞いた言わばまた聞きで
話の中でも今まではちょっと
悪い面ばかりの話だったんですが

違う一面も持っているんですね~

毎回これを必ず見ていたというのが

1970年~1971年放送の


※画像はお借りしています


このアニメでして

毎回観ては泣いていた

というんですから面白いですよね


今と違って男おいそれと泣くのは

情けないと言われた時代の

人間ですから


とはいえ昔のアニメは感動させる

ものも多かったのですがこの人

純粋な面もあったんだそうです


  だからお前達は


また近所の悪ガキを


お前らちょっと来い!


といって集まっている

全員を集めて

家に連れ込んではよく

納豆飯を食べさせたそうです


これ実際当時悪ガキだったという

人から直接聞いたんですがね



サムネイル
 

知らないおじさんが来て


『お前ら腹減ってるから悪いこと

するんだ!家で飯食っていけ』


と言って

納豆飯食べさせてもらったから

びっくりするよね

涙出るくらいうれしかったよ


言われてみて最初は

なんだ?と思ったけどホントに

腹減ってるから

悪いことしていたんだよね


という辞典を小脇に抱えていた

男の話はある意味破天荒に見えるんですが

実は繊細で世の中をじっくり

観察していたという


まさに浮世離れという言葉が

そっくり当てはまる所があります


  『言林』初版本


この辞典は初版本でして

国立国会図書館のサイトから

どうやらダウンロードして

見れるようになっています

(↑すごい時代だなぁ!)



元々の国語辞典というのは

近年で有名なものに

『明解国語辞典』金田一京助・監修

というものがありますが

この初版が1943年(昭和18年)

のようです


その次に国語辞典として出版されたのが

この『言林』1949年(昭和24年)

となっています


以降は有名な『広辞苑』という国語辞典は

1955年(昭和30年)と

なっていまして

なんだか6年置きに出ていますよね


まあ、見ての通り古い訳です






  さいごに


さて一冊の国語辞典から

こんなに話が長くなるとは

思いませんでしたが


最後まで読んでくださり

ありがとうございました

これにて一巻の終わりでございます




また、お会いしましょう😉✋