【目次】
① 極右・カルト・ネオナチを結ぶWACL(世界反共連盟)とCIA
② WACL(世界反共連盟)とは何か
③ WACL参加組織はナチ、テロリスト、暗殺部隊、ファシスト
④ WACL(WLFD)/APACLの中枢は、韓国・台湾・日本



米国のペロシ下院議長の台湾訪問、対する中国のミサイル演習を受けて東アジアのパワーバランスが急激に変わりつつあるようだ。

来日していたエルブリッジ・コルビー元米国防副次官補は「岸田文雄政権が検討している防衛費の増額ペースでは到底、中国の脅威には対抗できない。直ちに防衛費を現在の3倍程度に引き上げるべきだ」と提唱した。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB0455L0U2A800C2000000/

その米国からの要請と中国弾道ミサイル発射にこたえる形で小野寺元防衛相は反撃能力の早期保持へ検討を促した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/09d3b93e11ce28dc21bb6b7c714896a82482ebd0

私も度々記事にしてきたように、このエスカレーションは米国の計画であるようにも思える。

前出のコルビー元米国防副次官は2020年2月、台頭する中国と復讐心に燃えるロシアをライバルとしながら、「かつて同様に、アメリカが安全保障を確保し、自由社会としての繁栄を実現していくには、アジアとヨーロッパというもっとも重要な地域で好ましいパワーバランスを確保し、アメリカの社会と経済そして同盟国を、パワフルなライバルとの長期的競争に備えさせる必要がある」ときな臭い想定を語っていた。
https://www.foreignaffairsj.co.jp/theme/202002_colby/

21年3月には「中国は6年以内に台湾侵攻の可能性」と米軍司令官証言が米国の計画の現実味に触れている。
https://globe.asahi.com/article/14305417




下記は先日作成した図(更新版)だが、台湾と日本はウクライナと同じ運命を辿っているようにしか思えない。


 

 

 

 

① 極右・カルト・ネオナチを結ぶWACL(世界反共連盟)とCIA


今回の記事からは確認しきれていない領域、つまり陰謀論に入っていくかもしれない。
陰謀論というと身構える人もいるだろうが、現実や事実と仮説や推測、疑惑の間のグラデーションの話でしかない。(そもそも現実や事実が何なのか正確に定義できる人もいないだろう。ウク露戦争で実証されたように主流メディアの報道であっても虚偽に満ち溢れていた)

思い返せば7月8日以前まで世間一般にとっては、統一教会と自民党の癒着構造の話も「陰謀論の範疇」だったが、突如、様々な報道が増え「事実」として市民権を得るかたちとなった。

文鮮明と共に勝共連合を作った岸信介、笹川良一、児玉誉士夫の三人がCIA工作員だったことは米国の公文書で確認されているという話に関しても、リベラル派ど真ん中の津田大介氏が番組で発するほど当たり前になった。
https://twitter.com/cargojp/status/1550514683865870337


このような状況を鑑み、統一教会とCIA、そしてその中間団体であるWACL(世界反共連盟)の相関図を作成するに至った。
下図に含まれる事項には疑惑の範疇も含むものもあるため注意は必要だが、大局は変わらないだろう。
現在はVersion.02としているが、間違いや新事実が見つかったら随時更新していく。


(画像はこちらでDLできるので常識の範囲内で自由に使ってほしい。何か私に危害を加えようと匿名で犯罪行為に及んでもネットのログは捜査機関によって全て所得可能だ。 https://twitter.com/cargojp/status/1557324956287275009 )

冷戦時代、CIAは、反共戦線のためナチスやテロリストを利用し、各国でテロやクーデターを起こしていたが、その作戦を実行するフロント組織「WACL」の中心的存在が統一教会であった。
統一教会は日本で霊感商法によって信者から収奪した金をテロ資金として流用していたことになる。

統一教会と関係のあった自民・維新議員が、決して「統一教会と縁を切る」「カルト規制法により解散させる」と言えないのは、ハニトラにより弱みを握られていたこともあるだろうし、組織があまりに巨大で凶悪だからだろう。
また、マスコミの調査報道がこの国際的なテロネットワークに踏み込まないのも、対象があまりにも巨大な悪の秘密結社であるからで、加えてマスコミ自身がその片棒を担いでいるためでもあるだろう。(読売の正力松太郎、朝日の緒方竹虎・船橋洋一はCIA工作員である)


本記事から数回にわたって、上図に表した事項が事実ないし極めて疑義が濃厚であることを立証していく。

例えば上図の一部が事実であることを示す1984年のワシントンポストの記事を引いてみよう。
(まさか国際政治を研究する者が間違えるわけはないだろうが、念のためワシントンポストは大メディアであり、ワシントンタイムスは統一教会系の機関紙である違いがあるため混同しないよう付言もしておく)
 


統一教会がCIAと一緒にニカラグアの反政府ゲリラ「コントラ」に資金提供していた事実はこのように証明される(確度が高まる)だろう。

ニカラグアの内戦「コントラ戦争」では10万人以上が死んだとされる。
日本人から騙し取った金が悲惨な戦争に流用されていたと考えるとやりきれない。

 

 

 

② WACL(世界反共連盟)とは何か


WACLを一言で表現するなら以下のような組織になるだろう。
 

・・・・・・・
WACLは3つの主要なグループの連合体である。枢軸国の日本軍と朝鮮中央情報部の残党に支援されたアジアのギャング、元西ドイツのナチスと東欧の協力者、そしてヒトラー連合から救い出された狂信的なゴミを、新しい反共産主義の聖戦のために再編した西側諜報機関の連合である。
             - The Afghan Contra Lobby(1988)

・・・・・・・


以下でWACLに関する基礎知識をWIKIから拾っていくので、全貌を掴めるだろう。

重要なのは、まずAPCL(アジア支部)が生まれ、その後にWACL(国際本部)ができ、その後USCWF(米国支部)などが組織されていったことで、このネットワークの設立にはシングローブとクラインという二人のCIA副長官が密接に関与していたということだ。

WACLは冷戦終結とともに「自由と民主主義のための世界連盟(The World League for Freedom and Democracy = WLFD)」と名称を改めている。


1954年6月15日に李承晩政権下の大韓民国で発足したアジア太平洋反共連盟(Asia Pacific Anti-Communist League, APACL)を国際組織に改組する形で、1966年に蔣介石政権下の中華民国(台湾)台北でWACL(世界反共連盟)が結成された。
創設には笹川良一や児玉誉士夫ら日本の反共主義者も関わった。
世界各地で年次総会を開催し、文鮮明率いる世界基督教統一神霊協会(統一協会)など多数の組織が参加
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E8%87%AA%E7%94%B1%E6%B0%91%E4%B8%BB%E9%80%A3%E7%9B%9F#%E6%AD%B4%E4%BB%A3%E6%8C%87%E5%B0%8E%E8%80%85


WACLのアメリカ合衆国支部であるアメリカ合衆国世界自由評議会(USCWF)は、1981年ジョン・K・シングローブ大佐が設立。シングローブは国連軍及び米韓連合司令部にて参謀長を務めていた。

自由と民主主義のための世界連盟(The World League for Freedom and Democracy = WLFD)は、反共産主義の政治家とグループの国際的な非政府組織である。
WLFDは1952年、中華民国(台湾) の指導者蒋介石と引退したチャールズ A.ウィロビー将軍の主導の下、世界反共産主義者連盟(World Anti-Communist League=WACL)として設立された。
東アジアとラテンアメリカの右翼独裁政権の支持を得て行動した。冷戦中、WACLは反共産主義者および反ソビエトの立場に積極的に参加した。

1966 年に APACL のメンバーは、アジア、オーストラリア、アフリカで27カ国に増えた。

世界反共産主義同盟 (WACL) の憲章は、8つの章と32の条項からなり、1967年4月1日に発効した。この憲章は、WACLが直ちに6つの地域に地域組織を設立すべきであると述べている。
アジア太平洋、欧州、中東、アフリカ、北アメリカ、ラテンアメリカとなる。
アジア地域の組織は、WACLの使命を推し進める主力であったた。
https://en.wikipedia.org/wiki/World_League_for_Freedom_and_Democracy


WLFDは中華民国支部長のChao Tze-chiがWLFDの初代会長に選出され、1995年に再選された。韓国のU Chae-sungが事務総長に指名される。

執行委員会の決定は、2001年1月13日に中華民国の台北で開催された第31回WLFD総会でもメンバーによって確認された。
2003年12月20日にオーストラリアのメルボルンで開催された第33回WLFD総会で、ヤオ・エンチー会長が連盟の会長に再選された。
ゲル・ヨングァンは連盟の事務局長に指名された。2008年8月1日、ゲルは辞任し、中華民国立法院(国会)の曾永泉副院長の政務補佐官である謝文煌が後任となった。謝は辞任し、2013年1月23日に周玉均が後任に指名された。
https://en.wikipedia.org/wiki/World_League_for_Freedom_and_Democracy

 

 

 

③ WACL参加組織はナチ、テロリスト、暗殺部隊、ファシスト


1978年にはロジャー・ピアソンがWACL議長に就くものの、ネオナチに関与していた事、同年ワシントン・ポストによる批判記事により、WACLを除名されるか、少なくとも議長退任を余儀無くされたものと見られる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E8%87%AA%E7%94%B1%E6%B0%91%E4%B8%BB%E9%80%A3%E7%9B%9F#%E6%AD%B4%E4%BB%A3%E6%8C%87%E5%B0%8E%E8%80%85


物議を醸したWACL大会参加者たちのリスト:
世界反共和国同盟では、数多くのナチスの協力者やラテンアメリカの「死の部隊」が活動していた。会議に参加した著名人は以下の通りである。

笹川良一: 第二次世界大戦後、戦犯として収監された暴力団員、大富豪

文鮮明: 統一教会会長
児玉誉士夫: 裏の権力者、日本のヤクザ犯罪者
久保木修己:文鮮明の教会員、国際勝共連合(IFVC)会長、日本統一教会会長
マリオ・サンドバル・アラルコン: グアテマラの政治家、中米の死の部隊の「ゴッドファーザー」
ジョルジョ・アルミランテ: ネオ・ファシスト・イタリア社会運動の創設者兼指導者
ドスミトリー・カスモビッチ: スモレンスクのベラルーシ人警察官、パルチザンとの戦闘を担当
テオドール・オーバーレンダー: ナチスドイツのNSDAPの政治家、ビアホール一揆の参加者、ナハティガル大隊のオーバーロイトナント
アンテ・パヴェリッチ: クロアチア独立国のウスタシェファシスト指導者、第二次世界大戦中のセルビア人虐殺の責任者。
オットー・スコルツェニ:  オーストリア・ナチス・ドイツSS親衛隊上級大将
アルフレッド・ストロエスナー: パラグアイの独裁者

https://en.wikipedia.org/wiki/World_League_for_Freedom_and_Democracy

 

 

④ WACL(WLFD)/APACLの中枢は、韓国・台湾・日本


上掲した図を見てもわかるように、WACL(WLFD)/APACLの中枢は、韓国・台湾・日本である。
WACL/WLFDは、歴代議長職が台湾人、事務局長が韓国人と役割分担されている。

歴代議長に関してだけ以下に列挙する。

WLFDの歴代指導者は終身名誉議長だった谷正綱をはじめとして中国国民党の関係者が務めており、国民党の政権復帰で中華民国総統になった馬英九は2009年、2011年、2013年、2016年の世界自由日記念式典に出席していた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E8%87%AA%E7%94%B1%E6%B0%91%E4%B8%BB%E9%80%A3%E7%9B%9F#%E6%AD%B4%E4%BB%A3%E6%8C%87%E5%B0%8E%E8%80%85
 

歴代指導者(全員が台湾人):
 谷正綱:
1950年に内務大臣にあたる内政部長に、54年に国防省にあたる国防部参謀次長に就任。国民党中央委員。中国科学技術大学学長。1993年没
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E6%AD%A3%E7%B6%B1
https://pediainside.com/wiki/%E8%B0%B7%E6%AD%A3%E7%B6%B1

 張建邦: 
1969年~台北市市議・主席、通信大臣、運輸大臣を歴任。淡江大学学長。2018年没
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B5%E5%BB%BA%E9%82%A6

 趙自斉:
国民党台中市党局主席、国民党中央委員会委員。2020年没
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%99%E8%87%AA%E9%BD%8A
趙自斉は蒋介石以降4人の大統領顧問に
https://www.hoover.org/news/hoover-institution-acquires-personal-papers-chao-tze-chi-prominent-political-leader-who-served

 饒穎奇:
立法院の副主席、立法府の議員、総統府の上級管理職を歴任
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%A5%92%E7%A9%8E%E5%A5%87

 


WACLの中心的存在である統一教会や勝共連合が日本でやっていたこと、またABNステツコやバンデーラらOUNがウクライナで何をやっていたかはある程度調べがついているので、今後は、台湾や他の東欧地域、ラテンアメリカでのWACLの秘密工作作戦を調査していこうと思う。

ウクライナのネオナチに関してこのシリーズを参照されたい。

 

 

 



以上。

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