こんにちわ。

本日は、2月5日に行われた衆院予算委での共産党志位委員長と我らが安倍首相の質疑応答がおもしろかったので、その映像の解説を中心にお届けしたいと思います。

その前に先日いただいた質問にお答えします。
「マイナス金利をGPIFが肩代わり」するというニュース記事に対するゆずさんの質問に関してです。

ゆぞさん:
>はじめまして。質問があります。
>http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52068
>公的年金を運用するGPIFが、保有する現金のマイナス金利分を負担する方針を固めた。銀行業界は、さらに一般消費者に直接負担を求める施策として、
口座維持手数料の導入についても検討を始めている。マイナス金利政策による負担が一般消費者にも及びそうだ。
>
>という内容の記事なのですが、国債にかかるマイナス金利は日銀が保有するならばその価値を減価させていくものですよね?プラス金利でもマイナス金利
でも借金増えたらおかしいですものね?
>しかしこの記事では、日銀の当座預金にもマイナス金利をかけている!(??ι_??*)みたいなのですが、これを正当化するような言い訳は存在するのでしょう
か?
>それともわたしのマイナス金利に対する理解がおかしいのでしょうか?ぜひ教えて頂けたら嬉しいですm(_ _)m
 

というご質問でした。

私、どうもゆずさんの質問の意図するところがわからなかったので経済評論家の天野統康さんに聞きました。

質問された方は、
・日銀当座預金にかかるマイナス金利
・国債のマイナス金利
の二つがごちゃ混ぜになっているように思います。

今回の記事は、みずほ系列の信託銀行にかかる「日銀当座預金のマイナス金利分」をGPIFが負担するということです。
国債のマイナス金利とは、金利がマイナスでも取引される国債のことです。この二つは分けないといけません。

とのことでした。

私は、現状買いオペにより日銀に購入された国債のマイナス金利分は各市中銀行が日銀に払っているが、そのマイナス金利分をGPIFが余剰資金を使って立て替えることとなると認識しております。



さて、本題です。
2/5の予算委での共産党志位さんと安倍さんのやりとりです。

毎回安倍ちゃんのあまりの無知さに辟易しつつ記事を書いておりますが、「こんな人が5年もわが国の首相をやり続けて日本社会を破壊し続けてきたけど、本当にわが国は大丈夫なのだろうか?」と心の底から心配になります。

しかしそれと同時に今回は志位さんのかっこよさを再認し、わずかながらの光を見出した次第です。

私は一応保守を自負していますが、保守論壇重鎮の故西部邁先生が生前に「今は、日本共産党こそが最も保守思想に近い」と語っていたことが思い起こされます。

今回は約50分を「生活保護」問題に絞って質問をぶつけた志位さんですが、これは単に貧困層の問題というだけではなく、安倍政権のマクロ経済的なとんちんかんさや彼らの嘘や欺瞞を暴き、格差拡大によって社会にもたらされる国民全員の不利益などを白日のもとに晒した極めて重要な質疑内容だったと思います。
(NHKが本件をTV中継しなかった理由もここにあるのではないでしょうか 笑)

安倍さんが無邪気に発した嘘を一個一個論破していくのは、本当に時間のかかる作業です。
以下、長くなってしまいましたが、真実に近づきたい方はどうぞご覧になっていただきたいと思います。
 

▼志位和夫 共産党 予算委員会 2018年2月5日
https://www.youtube.com/watch?v=zuYeoYX8ybg

 

以下、抜粋・要約しながら解説します。

まず、安倍政権が最大5%の生活保護費削減を決めたことに関して、制度を利用している人たちだけの問題ではなく最低賃金などにも影響を与えると説くCさん。
さらに先日の施政方針演説にて安倍ちゃんが「”相対的貧困率”が下がったので、野党による”貧困が悪化”したという指摘は当たらない」と自画自賛していたことをさし、「安倍首相はどの程度貧困の広がりを認識しているか」と安倍ちゃんに問います。

https://rpr.c.yimg.jp/im_siggmuc0d8aLqFAWpc5UpjhiNw---x800-n1/amd/20170627-00072619-roupeiro-001-9-view.png
相対的貧困率の推移(*調査は三年おきに実施)

志位さんは以下のように発します。

志位さん:
確かに上がり続けていた「相対的貧困率」が12年から15年にかけて若干改善しているが、本当に貧困が悪化していないと言えるのか?
「相対的貧困率」は、「等価可処分所得」の半分の値を「貧困ライン」とし、その値に満たない所得の人たちを指すものです。
この「等価可処分所得」の中央値が下がると、それに連動して「貧困ライン」も下がる
ものであります。

 

総務省統計局  用語解説
http://www.stat.go.jp/data/zensho/2014/kaisetsu.htm ;

▼ 等価可処分所得
 全国消費実態調査は世帯を単位として実施しているため,各世帯を構成している世帯員の等価可処分所得を以下の方法により計算している。

世帯員ごとの年間収入額から,年間の税額及び社会保険料を推計し,それらを控除することによって、世帯員ごとの年間可処分所得を計算。
世帯員ごとに計算された年間可処分所得を合算し,世帯の年間可処分所得(I)を計算。
世帯の年間可処分所得(I)を世帯人員数(S)の平方根で除し,等価可処分所得(W):世帯人員1人当たり経済厚生(効用水準)を算出。(注2)
 等価可処分所得の計算方法
        W= I / √S

 

「貧困ライン」は上記「等価可処分所得」の半分、つまり「中央値」となり、「相対的貧困率」とはその中央値以下の所得の人々の割合となります。

そして志位さんは下記図表「貧困ラインの推移」を示す。


総務省作成:貧困ラインの推移
 志位さん:
貧困ラインが下がると、データ上、これまで貧困ライン以下と定義されていた人たちが、同じ収入であっても相対的貧困と定義されなくなってしまう。
すなわち貧困の実体が変わらなくても、相対的貧困率を押し下げるという効果が働くのであります。
つまり相対的貧困率が下がったからといって貧困の実体が改善したとはいえないんじゃないですか?


そこで安倍ちゃんは、相変わらずのファビョり気味でこう答えます。

 安倍ちゃん:
相対的貧困率論争は野党が出してきたもので、野党が批判して相対的貧困率を指標として使ってきたために答えたまでです。
雇用が改善し、経済が好調となったため、相対的貧困率や子供の貧困率が大きく改善したのです。
そこで、なぜ中央値が下がっているかと言うと、当然高齢者が増え収入が落ちたからです。

 

 志位さん:
今、子供の貧困率が改善しているとおっしゃいましたが、所得が低下し、子供を持つことさえかなわないというより深刻な事態もあるんです。
そして高齢者世帯が増えたことによって全体の貧困ラインが下がったという話は反証にはなりえません。
次のグラフをご覧ください。

先進国の貧困ラインの推移 (OECD調査 実質値)
 志位さん:
ご覧の通り、どの国も貧困ラインが上がっているのに、日本だけ下がり続けている。
高齢化というのは先進国共通の問題だが、日本だけがこれだけ低下している。
日本では、全体の所得が下がり続けているからこそ貧困ラインが下がったのです。
実質賃金も15万円下がっている。
こんな状態は日本だけですよ!

 

 安倍ちゃん:
貧困ラインが下がっているのは、いわばデフレの影響が大きいからなのだろうと思いますよ!
総雇用者所得は実質も名目もプラスになっています!
内閣府の調査では「”生活に満足”と答えた者が73.9%」で過去最高だったのです!(ドヤ顔でニヤニヤ)


嗚呼、安倍さんがまたまたバカを晒してしまった...。
忖度官僚が恣意的意図をもって作ったペーパーしか見ていないから現状認識ができないのしょう。
本当にバカつける薬はないんだろうなあと感じるとともに、安倍ちゃんのデマをいちいち修正しなければいけない良心的市民の立場にもなってほしいと思いますよ。(経団連を中心とした大スポンサーの意を受けるマスコミも強き者に忖度しているので、安倍ちゃんの発言が事実かどうかなんて検証しませんし)
このホラ吹きおじさんは、常に息を吐くように嘘を吐いていないと死んでしまう奇病にでも犯されているのでしょうか。

まず安倍ちゃんは「貧困ラインが下がっているのはデフレの影響が大きい」と発していますが、これでは何度も何度もご自分で「もはやデフレではない!」と息巻いていたことを否定することになってしまいますよね(笑)

そして二点目。 安倍ちゃんの言う「総雇用者所得」というもの、これはなかなか耳にしない指標ですが、「毎月の現金給与総額に雇用者数を乗じたものが総雇用者所得」ということみたいです。
 

こちらが内閣府が出している「総雇用者所得」推移のキャッシュページです。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:4XxIw7slw3QJ:www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/wage_income.xls+&cd=2&hl=ja&ct=clnk&gl=jp

原数値を(2011年=100)として算出していますが、2013年から2017年頭の安倍政権下の数値を見ると、実質で約1.4ポイント増加(86.2~87.6)し、名目で4.6ポイントも増加(85.2~89.8)している。
対して民主党政権の2010年から2013年頭までを見ると、実質で約1.1ポイントの増加(85.1~86.2)、名目で約0.5ポイントの減少(85.7~85.2)となっています。
民主党政権と比べると、実質値ではさほど変わらないが、名目値が伸びているのでこの点は評価できるでしょう。
しかし現在の安倍政権では金融緩和により円を刷りまくっているので、だいたい名目値は増えますし、一方では円高により無駄に輸入品のインフレが起こっている状況にあるので、物価の影響を加味した実質値はだいたい下がるのものなのです。
それに安倍政権はお金持ちを優遇しているのですから、「総雇用者」の数値を出したら、富裕層が株なんかでボロ儲けしている分も加算されるので、名目値が増えるのは当然ではないでしょうか。
民主党政権下の3年間で実質値が約1.1ポイントの増加、安倍政権下の4年間での実質値が約1.4ポイントの増加となっているのが、実態なんです。
民主党政権では年間約0.37ポイント増加、安倍政権では年間0.35ポイントの増加


ついでに、よく指標として採用される名目賃金と実質賃金の推移も見てみましょう。


http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/S/STAM/20160209/20160209223733.png

実質賃金と名目賃金の推移



https://i.imgur.com/kdbAtyY.jpg

名目賃金を世界と比較

はい。 惨憺たる状況ですね。

ホラッチョ安倍さんがよく「賃金が2%上がって景気は拡大している!」と鼻息荒くおっしゃっていますが、あれは嘘です。
あの2%というのは「一部上場企業のそのまた一部の人たちの数値(連合調べ)」であり、一般の労働者にはほぼ関係ありません。
      *良い子のみなさんは、インチキおじさんに騙されないようにしましょう。

また、三番目にホラッチョ安倍さんの挙げた「内閣府の調査では”生活に満足”と答えた者が73.9%で過去最高だった!」という件ですが、内閣人事院に首根っこを掴まれた内閣府の忖度官僚が調べた非定量的/非科学的統計などアテになるわけがありませんので、反論するに値しません。


安倍VS志位のバトル、続けます。

 志位さん:
総理は「貧困ラインはデフレの影響で下がった」とおっしゃいますが、私が先ほど提示したグラフは、物価の影響を加味した「実質値」ですよ。
実質値で下がり続けているんです。
貧困の実態を見るうえでは、貧困層の所得そのものがどうなっているか見ることが重要になりますので、もう一枚パネルをご覧ください。

所得が最も少ない10%層の所得推移(総務省統計 実質値)
 志位さん:
これが貧困の実態を反映した数値ですよ。
安倍政権下においても貧困が悪化しているという事実を正面から認めるべきではありませんか?
総理、お答えください。


ここで加藤厚労相がしゃしゃり出てきてテクニカルな言い訳

 加藤勝信厚生労働大臣:
等価可処分所得は、世帯が小さくなることに影響を受ける。
そして可処分所得は増えている。
  → 厚労省の発表する計算式等はこちらを参照 http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/20-21a-01.pdf

 

 志位さん:
それは名目の可処分所得のことで、それは若干プラスだが、実質値はマイナスになっている
そして等価可処分所得で測るのはおかしいとのご指摘だが、貧困を測るものさしとして「等価可処分所得」を使うのは”国際標準”なんですよ。
総理、貧困の状況が悪化しているのをお認めください。

 

 ホラッチョ安倍さん:
悪化はしていないと思います(ニヤニヤ)
安倍政権の五年で最低賃金が100円も上がったのです!
そして等価可処分所得の中央地が下がっているのは、いわば高齢者が増えたからで安倍政権になって急に下がったわけではありません!
安倍政権の経済政策の中において相対的貧困率は改善しているわけであります。

繰り返し、自画自賛する安倍。
 

 志位さん:
「等価可処分所得の中央地が下がったのは高齢者が増えたから」と繰り返しおっしゃいますが、「一人あたりの実質可処分所得」も直近の5年間でマイナスになっているんです。
高齢者世帯増えたということだけで説明できるものではないんですよ。
最低賃金のことも言われたけど、それも含めてここに効果が出ているんです。
総理は自分の都合の良い数字だけを宣伝し、深刻な実態を見ようともしない、そんな姿勢からはまともな政策は出てこないと思いますよ。
貧困の実体を正面から受け止めてください


まったくCさんの言うとおりですね。
ホラッチョ安倍さんは、すさまじいバカであります。
「最低賃金」というのは物価の影響を加味しない、名目値なのですよ。
貧困の実態を問うこの実質値の議論において、最低賃金はあまり関係ないわけです。

実質賃金自体はこの五年で約5%も下がり、物価の上昇に賃金上昇がまったく追いついていない状態となります。
そしてたとえ自給900円の人の時給が100円アップしたとしても月給16万円(手取りだともっと少ない)となり、この物価高のなか生きていくことは本当に苦しい。

ていうか、総理大臣が責任放棄してどないすんねん。
このアホボンは国民の生活などまったくどうでもよく、自分の虚構の成果を数字で出すことにしか興味がないサイコパスなのではないでしょうか。
知能が低いだけではなく、他人、特に弱者に対する共感さえ皆無。
あるのは植民地の総督としての米国の金融資本家に対する忠誠心だけなのでしょう。

続けます。

この後志位さんは生活保護基準の改定について質問します。
対してホラッチョ安倍さんは「低所得者の所得との乖離を是正するために生活保護基準額を変えた。基準額が上がる世帯と下がる世帯が生じる。全体として引き下げるものではない」と発しているが、実像は以下の通りとなる。


志位さんのパネル : 生活扶助基準見直しの影響

誰がどう見ても全体として生活扶助費を引き下げるものになってるじゃないですか」と詰め寄るCさん。


安倍は生活保護を受ける貧困世帯にこのような残酷な仕打ちを課しているのです。  
7割近くの世帯で減額し、総額で210億円も削っている
そしてかわりに、アホボン安倍はお友達の加計学園には補助金数百億をポーンと渡していることも忘れてはいけません。

このCさんの問いに対してまたしても加藤厚労相がシャシャります。
 「生活保護をもらっていない低所得者と比べて、生活保護受給者は多く貰ってるから受給額を下げる」という類の弁明をし、さらにニヤニヤしながら「最低限の生活を科学的に分析して決めた」とのたまったのです。
加えてアホボンも「”全体として引き下げるものではない”と言ったがその通りじゃないか」とドヤります。
 

 志位さん
まったく質問に答えていない。
この今回の引き下げは2013年の10%引き下げに続く総額1100億円もの連続引き下げになります。
あなた方はこんなことをしておいて、まったく国民の痛みを感じていない!
この見直しは「健康で文化的な生活水準」を保証する憲法25条に反している。
貧困ラインが下がり続けているなか、最低所得の人たちに生活保護基準を合わせたらどういう事態が起こるのか。

と問いかけ、さらに貧困世帯、生活保護受給者の実態を調査をもとに例示します。
 (この辺の話は感動するので、ぜひ当該ビデオの23分以下をご自分ででお確かめください)

しかし安倍と加藤はこの後もテクニカルな言い訳に終始し、志位委員長と国民を冷笑するばかりです。

後半で志位さんが言うように、政府が国民の所得状況に合わせて生活保護基準を見直したというのなら、なぜ「母子加算を二割カット」したのでしょうか?

安倍と加藤の言い訳は、完全に詭弁にしか過ぎないのです。

  *ビデオの23分以降もぜひ見てほしいです。


私はこの映像を見て、このサイコパスども、まじでスリッパで頭ひっぱたきてえと思いましたよ。

こいつら頭おかしいんか?って話です。
メチャクチャ怒りを感じました。

そもそも低所得者に基準を合わせて生活保護受給額をカットするというのがまったくもって本末転倒です。

底辺にもっと消費を促すべく財政出動して、低所得者の所得を増やすよう努力すればいい。

需要が伸びている社会福祉分野に公共投資すればよろしいのです。

しかし、アホボン一味は「アベノミクス第二の矢!機動的な財政出動ヤァ!」とアホみたいに発しておきながら、実際は公共投資を削っています

(財務省・財政制度分科会資料「社会資本整備」)


就業者の増減 (有効求人倍率が上がったという実態は悲惨なものです)

こんな緊縮財政をやっているから消費も上がらないし、賃金もあがらないのですよ。

え? 財源?

財源なら新規国債刷ればいい。
ヘリマネをやればいい。
政府通貨発行すればいい。

税金なんか使わなくてもできるのです。

そんなに税金を財源にしたいんなら、安倍のお友達で、加藤勝信厚生労働大臣の姉の加藤康子・内閣官房参与がパナマのタックスヘイブンで脱法脱税してた金なんかを取り立てればいいだけだろが!ボケェ!!

それでもなおやらないと言うのなら、このアホボン一味は悪意をもって日本経済を破壊しようとする日本破壊工作員であると断言せねばなりません。
 

生活保護費の削減額:  5年で1100億円

タックスヘイブン脱法脱税額: 年間50~80兆円 

アホボン安倍さんの海外バラマキ額: 5年で54兆円


隣人に対する愛は皆無で、己の虚栄心と自己顕示欲のみで生きるインスタ蝿のようなアホボン安倍。

いい加減にしろよクズ。





https://pbs.twimg.com/media/CI56U4rUsAAdQZ7?format=jpg
論破されたことが理解できず、ぐるぐる答弁を続けるシンゾー





今日は怒りの一筆でしたが、後半の乱文失礼いたしました。

ご覧いただきありがとうございました。

GOKU