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Career Dock

みんな不安、必要性に駆られてもどうしてよいかわからない状態、終身雇用の崩壊、長寿化等変わりゆく市場、就業形態の変化。
体をチェックするようにキャリアもドックしよう。

【記事】 採用するなら新卒より団塊?



団塊世代の大量定年を迎えてから3年が経つ。就職氷河期にあって中小企業で活躍する大企業OBが急増。月額十数万円でベテランの力を借りたいニーズは根強い。 



 「営業は会社の顔だからね。責任は重いけどやりがいはあるよ」 


日広ピーアールの永井春夫顧問(右)は、井上健社長(左)からの信頼が厚い

 広告代理店の日広ピーアール(東京都千代田区)で顧客開拓に苦戦する新入社員を励ますのは、同社顧問の永井春夫氏。今年2月から週に1回、若手社員に営業ノウハウやビジネスマナーを教えている。一昨年までヤマハエレクトロニクスマーケティング(東京都港区)で取締役営業統括部長を務めていた。永井氏は、人材スカウト会社のレイス(東京都港区)が昨年2月に始めた「顧問名鑑」の登録者である。上場企業の役員、部長経験者を中小企業に顧問として紹介するサービスだ。

 日広ピーアールは社員数十人の小所帯ながら、毎年12人の新卒を採用している。井上健社長は「社員は全員が営業に駆け回って忙しい。若手の教育を任せられるベテランが欲しかった。永井先生は私の相談相手にもなってくれている」と話す。



年収1400万円の顧問も

 大学生が就職活動で苦しむ一方で、永井氏のようなベテランを求める企業は少なくない。「優れたシニア人材は頼りになる即戦力。単純な比較は難しいが、福利厚生も含めて30万~35万円かかる若手社員よりも人件費は安い」とレイス「顧問名鑑」事業部の堤寛夫副部長は話す。

 顧問名鑑の登録者は平均6263歳。団塊の世代が中心である。レイスはサービス開始から1年で登録者を530人、申込企業を620社まで増やした。顧問を求める企業の9割以上は、売上高100億円未満だ。既に百数十社で同社の顧問が働いている。レイスは企業と登録者の要望を聞いて、両者の面談を設定。採用された顧問は1カ月に14回勤務したり、メールや電話で相談に乗ったりする。長年培った人脈を生かした営業先の開拓や、事業戦略の立案にも携わる。契約期間は1年か2年。1社につき毎月5万~25万円の顧問料を手にする。6社と契約して年収1400万円を稼ぐ猛者もいるという。



出所;http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100416/214031/


「中国ビジネスをどうすりゃいいんだ?」を考えてみる


久保田達也=サイバー大学IT学部教授,イッツ代表,冒険家

 この不況の中,見えない明日に向けて「どうすりゃいいんだ?」とだれもが悩んでいるのではないだろうか。それを考える第一弾として経済上なくてはならない存在となった中国とどう向き合えばいいのかを考えてみた。

 しかし,私にとっては中国とはいったいどういう国なのか雲をつかむような感じで,中国そのものを脳裏に描けないのだ。たとえば物を売ったり,買ったりしてみようとすると,誰が相手で,どんな生活をしていて,どんな価値観を持ち,何を求めているのか? といった商いの基本であるお客の顔が見えないのだ。分かっていることといえば人口13億人の国で近くて遠い国だというくらいなものなのだ。

 13億と言ってもピンとこないので,日本が13個ある国と考えてみたり,ヨーロッパの人口(約5億8000万人)とアメリカの人口(約3億7000万人)を合体したより多い,と想像してみたりしたのだがやっぱりピンとこない。とにかく想像を超えた巨大国家だということはなんとなく分かるだけだ。

東洋証券・熊谷会長にインタビュー

 そこでまず,中国とは何? これから何をしようとしている? 日本企業はどうしている? を知ろうと,中国に詳しい東洋証券の熊谷征男会長に,中国の現状と胡錦濤国家主席が率いる国家ビジョンをわかりやすく解説していただいた。その内容の中核をなす言葉として「中」という漢字で表してみた。それは

(1)中間層の消費活性化
(2)内陸都市の活性化
(3)内需拡大を計り世界の工場という輸出国から消費国への進展

――という「三つの中」である(後ろの二つに関しては,「内」を「中」と捉えた)。中国ニュースを「3中」でよみとくと,中国が何を目指してそうしているのか,どう向き合っていけばいいのかが分かるようになってきた。


(1)中間層の消費活性化

熊谷氏 「中国は世界の工場と呼ばれるように,豊富な労働力と技術学習を基盤とした生産輸出国を確立しており,ここ10年間で急速な経済発展を成し遂げてきました。しかし,その間に中国の経済に構造的な変化が起こってきました。これまで,高度経済成長のエンジンであった経済圏(珠江デルタ,長江デルタ,環渤海経済圏など)の,主として輸出中心の加工貿易型の企業が多い沿岸ゾーンに逆風が吹いてきました。いずれも輸出コストの上昇要因ですが,(I)は人民元高の進行。ご存知のように人民元の対米ドル相場は2005年7月21日に管理変動相場制に移行以来,約20%強元高になっています。(II)は労働賃金の上昇トレンドです。そして(III)は外資企業の法人税率の上昇です(15%→25%。中国の輸出額の約60%超は外資企業によるもの)。

 一方,これらの要因は内需産業振興にとってはプラスに働いています。(I)の人民元高は輸入価格が下がるので内需にとってプラスです。(II)は所得の増加ですので,国内消費需要の拡大につながります。(III)については,中国国内企業に対する法人税が減税になっています(約35%→約25%へ。内外企業原則一律25%へ)。

 また,これまで輸出,固定資産投資主導で2ケタ高成長という成長一辺倒の特急で走ってきましたが,経済社会にいろいろなひずみを残しました。都市と農村,沿岸地域と内陸部など貧富の格差,環境の問題,経済と社会の摩擦などです。ここで少し成長のブレーキを踏み,調和のとれた社会へ向かって調整しようということです。胡錦濤政権が2002年の発足以来の重要テーマとして掲げてきた「和階社会(調和のとれた社会)」実現のため,この機に沿岸部と内陸部の格差を一気に是正しようという狙いがあります(主として4兆元の大型財政出動と金融緩和策によります) 。

 2012年には現政権の交代の時代を迎えます。最近の民主化の動きなど,社会秩序の安定という意味からも内需を一層振興することが重要な課題です。今回のリーマンショックに端を発する経済危機を教訓として,ますます輸出,固定資産中心の経済から輸出,固定資産投資,消費のバランスのとれた経済構造に変え,特に内需拡大に本腰を入れるというわけです。内需拡大にはこのような背景があるのです。」

熊谷氏 「JETRO(日本貿易振興機構)によれば,2009年中国の実質GDP成長率は8.7%であり,2位である日本を追い抜く勢いです(今年は追い抜かれます)。そのうち輸出はマイナス3.9%とさすがに世界の消費が冷え込んだ影響を受けました(そして,固定資産投資が8.0%,消費が4.6%で8.7%成長)。そこで中国は今年(2010年)の政策として輸出をプラスに据え置きながら,国内消費の成長をどれだけ伸ばせるか,結果として8.0%超の成長率を目標にしていますが,今年の第1四半期(1~3月)のGDPが11.9%ですので,通年では9~10%の成長と予測されています。」

 かつてアメリカのマクドナルドが「中国は13億の胃袋」と言っていたのを思い出すのだが,内需拡大が進めば13億の顔が化粧品を買い,13億の足が靴を買い,13億が車を買う。さらに13億がテレビを見て,13億がインターネットを使い,13億が自己実現を目指す21世紀の巨大マーケットへと急速に拡大していることは間違いない(現実には,当面2020年までにその約半分の7~8億人のマーケットがターゲットになるだろう)。

熊谷氏 「中国の内需拡大のための原動力として内陸部をテコ入れし,都市人口を増やす都市化を進めています。出稼ぎ労働者(農民工)にも都市戸籍を与え,社会保障の充実や消費の促進を図る考えで地方の中小都市建設に注力しています。都市化のための交通,物流のインフラを整備し内需の拡大につなげるわけです。

 また,人口の多い農民を含めた新しい医療,社会保障制度の法的整備が検討されています。中国の高貯蓄率の背景には,社会保障の未整備に対する未来への不安があるからです。セーフネットが充実されると消費の底上げにつながるはずです。」

 ということは,かつて日本の好景気の消費を今度は中国13億人が始めるわけだからマイホーム,白物家電,マイカーなどその頃のマーケティングデータをヒントに中国の消費者ニーズを予測することも可能なのではなかろうか。

 ただ日本で10年かかってやってきたことを,中国では約3年位でやってしまうわけだから幾重にも重なりながら猛スピードで消費されてゆく。だから日本の消費データのどの部分が重複して,何と何が同時性市場を持つだろうかという予測型マーケティングを研究してみたら,対中国の販売戦略に役立つはずだ。

熊谷氏 「政府は各種消費刺激支援策として,農村部(約7億~8億人)を対象にした「家電下郷」「汽車下郷」「建築下郷」や省エネ製品の販売促進など様々な政策を実施しています。「汽車下郷」では,旧式のオート三輪や低速トラックの軽トラックへの買い替え促進や農村部での自動車購入を支援するもので,排気量1300cc以下の小型乗用車購入への補助金を支給します(一般の人々には1600cc以下なら補助金支給)。例えば,2009年中国での乗用車販売で,日産は75.5万台でトヨタの71万台を抜き,かつ日産の日本国内販売約60万台を抜いています。そのうち,1600ccまでの小型車「ティーダ(東風日産)」は16万台を販売しています。2010年からは「マーチ」(1万ドル≒90万円)の新型車を現地生産し,中国を含む新興国をにらんだ戦略車を公開しています。ホンダは中国で58万台(日本国内での販売は63万台)です。日本の3大メーカーはエコカー技術で主役になろうとしています。

 ルームエアコン大手のダイキン工業は,販売台数が1年前に比べ2.5倍に伸びています(2009年20万台,2010年には50万台販売の見通し)。けん引役は昨年10月に投入した3000元台(5~6万円)の価格のインバーター(省エネ)搭載機種です。これは現地のエアコン最大手と組み,消費電力を30%減らせるというものです。日本では当たり前のインバーターも中国では普及が始まったばかりで,上海市などでは購入時に補助金が支給されます。沿岸部から内陸部でのエアコン需要も増加しており,家庭用の普及価格帯への規模メリットを追求する戦略は成果を出しています。2010年の3月期には中国は約1400億円の売上げです。空調の15%を占める中国事業が連結の業績を支えています。インドでも昨年9月に工場を立ち上げました。」

 これらの具体的な話から,日本企業の中国での奮闘が,成果を上げ始めているのがわかる。

熊谷氏 「日本の保険市場(総資産)は,1970年の約7兆3000億円から2006年は約260兆円と,36年間で35倍まで拡大しました。中国も2000年から2009年6月までの約8年間で,約11倍の約3兆7100億元まで伸びています。GDPの規模がまもなく日本を抜くのですから,これからますます保険市場が拡大することは,日本の先例を見ても明らかです。1人当たりの生命保険料は,2008年で日本の2869.5米ドルに対し,中国はわずか40分の1の71.7米ドルにとどまっています。香港で2929ドル,台湾で2288ドルですので,この値は間違いなく上がるはず。中国の保険会社もいずれ銀行と同じように世界トップ企業としてのプレゼンスが高まってくるでしょう。実際に(i)農民には簡易保険に加入する際,一人当たり12元ほどの補助金を出しています。(ii)「社会保険法」を制定し,年金制度を整備し,若いうちから安心してマイホーム建築や生活必需品の購入を促進させて,高貯蓄率を緩和させようとしています。(iii)減税といった所得増加策も検討されています。」

熊谷氏 「中国の一人っ子政策による老齢化,それに伴う養老問題は社会問題として浮上してきて,保険市場が大きなビジネスとして想定されています。日本の場合,世界に先駆けて少子高齢化社会に取り組むことで,優れた保険サービスを作り出しています。このノウハウは,少子高齢化保険サービスの先駆けとして社会ニーズがあるのではないでしょうか。また,近年,地震や雪害など大きな災害発生により国民の保険加入意識が向上していますし,政府の社会福祉促進が未だ不十分ですので,商業保険に対するニーズが増加します。都市化が進展し,国民の可処分所得が増え,消費構造のグレードアップにより保険加入者が増加することは言うまでもありません。」

 なるほど,日本の少子高齢化をビジネスノウハウとして輸出するという,逆転の発想があったわけだ。

(2)内陸都市の活性化

熊谷氏 「現在,中国の人口約13億人のうち都市人口が約44%。毎年約1%ずつ都市化率が上がると言われています。これが2020年には都市人口が約55%になり,その数は約7億~7億5000万人に増えると予想しています(中国科学院資料)。この現象は消費拡大につながるわけです。」

 なんと,日本の人口の約6倍が都市部に住むと予想しているわけだ。

熊谷氏 「中国は2025年までに3億5000万人が農村部から都市部に移動し,人口1000万人以上の8つの巨大都市,及び500万~1000万人の15の大都市,100万人以上の221の都市が形成されるとしています。『都市人口は現在の6億人弱から10億人近くに達し,中国の全人口の3分の2以上が都市部に集中する』と,米コンサルタント会社マッキンゼー・アンド・カンパニー上海支社のジョナサン・ウェッツェル取締役は予測しています(関連記事 )。」

 もし本当にそうなれば15年間で3億人分の建築,雇用,インフラ整備を新たに用意することになる。と同時に新たに3億人市場が誕生することになるわけで,都市生活に移住するとき彼らが憧れる都市生活と生活商品とは何か? を洞察できれば3億人マーケットに参加できる。中国では勝ち組の証となる見栄っ張りデザインが売れるそうなので「豪華絢爛の住宅や車」「リッチで派手なファッション」などがヒット商品になり得るわけだ。

熊谷氏 「中国は総合経済対策4兆元(約57兆円)と大胆な金融緩和策によって,“リーマンショック”後の世界経済の悪化からいち早く抜け出しましたが,4兆元の財政出動のうち約4割はインフラ投資,それも内陸部向けの投資が占めています。これまでの経済成長のエンジンであった経済圏 珠江デルタ,長江デルタ,環渤海経済圏など沿岸部の経済特区活性化から,内陸部の経済を活性化し発展させるために,特に交通や物流のインフラを充実させ,GDPに占める内陸部のシェア(現在40%以下を約50%の水準に)を高めようという政策です。重慶市や四川省(成都),広西省などの地域の成長率は2ケタになって,沿岸部と逆転の現象が起こっています。

 今後も大規模なインフラの開発プロジェクトが続きます。例えば,「中長期鉄道網建設計画」によると,現在約8万kmの鉄道営業キロ数を2020年までに12万kmまで拡大する目標を掲げています(日本の全鉄道の営業キロ数は約2.7万km)。日本の新幹線に相当する高速鉄道は2万km以上を建設します。 今後15年間の建設投資は全体で約5兆元(約68兆円)超になる見通しで,年間平均約3,300億元(約4兆円)以上の投資が必要になります。高速道路も今後30年以内に総延長を8.5万kmに引き上げる計画で,全体で約2兆元(約30兆円)になる見込みです。その中で,広大な中国大陸に新たな鉄道幹線を南北,東西にそれぞれ4本ずつ走らせる「4縦4横」計画を掲げており,完成すればこれまで比較的遅れていた内陸部や東北地方の経済振興も大きく前進することでしょう。

 また,国務院は09年12月,新たに22都市の地下鉄建設を認可しました(08年末時点では10都市31路線)。投資額は約8,820億元です。2010年には55路線,総延長1,500kmになります。上海は総延長420kmまで伸びる計画です(cf. ニューヨーク370km,東京304km)。

 なんとおおよそ日本の全鉄道の総距離を新幹線にするというのだ。

熊谷氏 「ですから,鉄道セクターでは日本のナブデスコ・日本信号・日本車両や,川重・日立などのビジネスチャンスが十分考えられます。米国でも,新幹線やリニアなどの高速鉄道の受注にJR東海も欧州勢や韓国,中国との受注競争になりますが,日本の政府の対応も重要なカギとなります。

 またエネルギー解決の一端を担う原子力発電の海外事業や,ITを使って電力を供給する次世代送電網(スマートグリッド)を活用した電力供給体制の整備でも同じことが言えます。日本の高い技術サービスと実績なら海外に受け入れられるはずです。中国を中心としたアジア市場で,韓国(サムスンや現代グループなど),台湾勢(友達光電,TSMCなど)がビジネスチャンスとして政府と一体で積極的な外交経済活動を展開しています。今後,日本企業も政府と一体で本腰を入れた海外展開が必要です」

 なるほど,政府主導のチャンスに各国はしのぎを削っているが,日本企業は苦戦をしいられているわけです。

 中国大陸を縦横無尽に走る高速鉄道ができると直接中東の石油を中国全土に配給できるようになる。どうりでロシアが必死で抵抗したはずだ。

 それにしても,高速道路の建設をしながら高速鉄道を優先したのは環境保全を意図したからだ。13億人が車のアクセルを一斉に噴かしたら地球破壊を起こしてしまうし,石油エネルギーの輸入では足りなくなる。一方では電気自動車の開発に力を入れるのは当然なわけだ。

(3)内需拡大を計り,世界の工場という輸出国から消費国への進展

熊谷氏 「爆発する消費市場としての中国は,先ず,自動車市場が年間1360万台で世界一の規模になったことも重要ですが,より注目すべきことは生産,販売ともに前年比40%増という驚くべき伸び率だということです。また,外食産業については,2008年の売上が1兆3000億元(約20兆3000億円)を超えるマーケット(1990年から年間約18%の成長)であることです。さらに,世界の小売業の10%は中国の売上だと言われています。2009年の日本百貨店協会の統計で国別の購入総額トップ3は第1位・中国,第2位・台湾,第3位・香港です。中国の購買層が日本の小売にも消費不振からの脱出のカギにもなってきています。ユニクロが中国で大型店だけでも1000店舗展開を目指すということは容易に理解できます。

 また,中国で生まれる赤ちゃんは毎年約1600万人(日本は約100万人),中高年のシルバー人口は08年に1億6000万人と日本の人口より多いのです。これもまた,すごいマーケットです。そして,中国の海外旅行者は2008年に4000万人を超えたといいます(国内旅行者は延べ15億人)。日本への旅行者はようやく約100万人に達したばかりです。日本の政府は2015年までに500万人を超える中国からの旅行者をと,手を振っています。中間所得層の増大がチャイナパワーを加速させています。

 世界は中国製の安価な商品を求めていることもさることながら,各国の国内需要が低迷していることもあり,アジアの市場(中間層のマーケット9億人と言われている)に,特に中国のまさに目を覚まさんとしている約5億人と言われている市場に生き残りをかけて現地生産,技術導入,サービス業の開拓を展開していると言っても過言ではないでしょう。これにより作るもよし,買うもよし,生活するもよしということですが,そうなると元々中国は世界の工場である立場から,生産のための原材料確保が必須となります。輸出も国内需要ということで,中国が世界のマーケットで資源確保のため東奔西走していることが良く理解できるでしょう。」

 なるほど,最近中国関連のニュースに出ている通り,中国政府主導でアフリカの資源を求め,資金援助などを通じて積極的な国交外交を展開しているし,南米ブラジルに広大な農園を購入するなど食料確保にも余念がないとも聞く。13億人を抱えた国家ともなると,地球規模で明日の生活を準備してゆかねばならないのもうなずける。1億人だと10年先まで想定した政策でも小回りが利くが,13億人いると百年の計でないと豊かさが国民全体に行き渡らないのも道理だと思った。

熊谷氏 「中国の内需拡大市場に成功を収めている日本企業の例として資生堂があります。資生堂は,2005年からはこれまでの大都市での百貨店販売から中小都市でのフランチャイズによる化粧品専売店の設立をスタートし,2009年8月で3100箇所の専売店を展開しています。1991年から中国の1兆円(2008年 約1兆1200億円)ともいえる市場を開拓しており,中国女性のオシャレへの関心を盛り上げてきました。その結果,2010年には650~700億円の売上を予想しており,海外販売の2割を占めるにまで成長してきています。」

 考えてみれば中国人口13億人の半分は女性である。女性は「美しくなりたい」。だから6億5000万人は化粧品を買い始める,というマーケティングの三段論法が成り立つ。だとすると半分の6億5000万人の男性は男性化粧品,男性雑誌,男性ファッション,腕時計,一眼レフカメラ,バイク,スポーツカーなど大ヒットする可能性があるということだ。

 資生堂の成功要因は地道に足を運び,商品を説明した成果だと聞く。いい商品さえあれば直接中国に出向いて営業すればチャンスは充分あるということなのだ。

 熊谷氏のお話から,中国巨大市場がしだいに魅力的に思えてきた。それに挑戦するとは「ジャックと豆の木」みたいなものかもしれないけど,小さなことからならやってできないことではなさそうだ,とも思える。

 そこで「もっと手っ取り早く中国に物を売る方法はないのか」を考えてみたいと思う。

出所; http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20100426/223342/

自分で雇用を作り出してみる

出所;<http://events.nikkeibp.co.jp/invest/column_list/ >

2011年卒の学生を対象にした会社説明会がスタートした。今年4月に就職する2010年卒の学生は、世界同時不況の最中に就職活動に突入したこともあり、かなりの苦戦を強いられたようだが、これから本格化する、2011年卒業予定者を対象にした就職戦線は、あの「就職氷河期」に匹敵する厳しいものになりそうだ。

就職活動というと、多くの学生が有名企業、大企業を目指して殺到する。確かに親御さんも、自分の子供が有名企業に就職できれば、一安心だろうし、最近の若者は自分の未来予想図をきちっと描く傾向があるから、定年まで安心して働くことができ、かつ福利厚生がしっかりした大企業を目指そうとする。

2010年卒の学生のなかには、結局、内定をもらうことができず、これからどうするかで悩んでいる人もいるだろう。そういう人たちには、こう言いたい。「有名企業、大企業に就職しなければ、仕事ができないということではない」と。

先日、深夜帯のテレビを何気なく見ていたら、就職に失敗した学生が、雪深い限界集落に出かけていき、住み込みをして住居の雪下ろしを手伝っている姿が映し出されていた。そこに住む人たちと触れ合うなかで、彼はひとつのことを決意する。住民が少なくなってしまったため、かれこれ20年近く途絶えていたお祭りを再現しようというのだ。

あるいは、自分が通っている大学のフードコートが閉鎖されていくのを目にした学生が、就職せずに自ら起業をし、大学の先生や、食に詳しい先輩諸氏を巻き込んでそのフードコートにお店を開こうというプロジェクトを始めた、という話もある。

彼らの姿を見て、「大企業で働いていないから仕事をしていない」などと考える人は、まずいないだろう。確かに、彼らは有名企業、大企業に所属する「会社員」ではないが、立派な仕事をしている。21世紀における仕事のあり方は、「仕事をする」という行為が、市民社会に大きく近づいていくのだと思う。

例えば、ある地域に住んでいるお年寄りが、足腰が弱ってしまい、満足に買い物に出かけることができずに困っている。そういうお年寄りのニーズを汲み取ったビジネスは考えられないだろうか。地域に根ざした市民と、職を求める若者が近づいていき、お互いが顔を合わせる中で新しい雇用が生まれていく。

これは、今までにない新しい雇用の在り方だ。産学連携は、産業界と学校が一緒になって研究開発を進めるとともに、雇用の場を創出するという動きだが、これは地学連携、あるいは市学連携とでもいうべきだろうか。地域と学生が一緒になる、あるいは市民と学生が一緒になることで、新しいビジネスを作り、そこに雇用の場を広げていく。規模は小さくても、お互いに顔が見えるところで工夫を重ねて、ビジネスに結び付けていく。こういう動きが全国的に広がれば、年間3万人を超える自殺者の数も、徐々に減っていくに違いない。

この21世紀型ともいうべき雇用の在り方の一端を担うのが、これから世に出ようとしている若者たちなのだ。有名企業や大企業に入社することだけが就職ではない。ニーズのあるところに出向き、そこに新しいビジネスの種を植えていく。地元の人々としっかり向き合い、じっくりと腰を据えてビジネスを育てていく。それが新たな雇用を生み出す原動力になる。

だから、有名企業や大企業から内定がもらえず、就職浪人になってしまっても、落ち込んだり、自暴自棄になったりする必要はどこにもない。会社に雇ってもらうのではなく、自分で仕事を創っていけばいいのだ。それが可能になれば、日本経済も今の閉塞状態から脱却できるのではないだろうか。

【著者紹介】

浜矩子(同志社大学大学院ビジネス研究科教授)

一橋大学経済学部卒業後、三菱総合研究所に入所。ロンドン駐在員事務所所長、同研究所の主席研究員を経て、2002年秋より同志社大学大学院にて教鞭を振るう。

国内外のメディアに多数出演し、おもにマクロ経済問題に関するコメンテーター・執筆者として活躍。金融審議委員会、国税審査会委員など、政府関係委員も多数務める。