「ブラック企業に就職したくありません。ブラックかどうか入社前に見分ける方法はないですか?」
こんな質問がよくきます。
先日もある転職希望者が
「●E● ●O●●」という会社に興味があるのですが、ネットでの評判はあまりよくありません。
この会社はブラックですか?」
と聞いてきました。
そもそも、ブラック企業の定義は何かと言えば、明確なものはありません。
わかりやすく言えば、「入らないほうがいい会社、さっさと辞めたほうがいい会社」です。
ただ、その会社がブラック企業であるかどうかは、内情を正確に知らない限りは不明です。
また、様々な問題点も、当事者の受け取り方によって「良い会社」だったり「悪い会社」だったり
するのです。
例えば、 とても給料の高い会社だと、
【とにかく多く稼ぎたい!】 = 中身はどうあれ、稼げれば ○
【やりがいを感じて働きたい】 = 売上至上主義の会社は ×
となります。給料も高いし、働き甲斐もあるし、残業も少ないし、なんて会社は少ないのです。
さて、ブラック企業と言われる会社の経験者にその理由を聞いてみると、
1.条件が求人内容とだいぶ違っていた ⇒ 長時間労働、有給取れない、ノルマあり等。
2.パワハラがひどい ⇒ 上司からの言葉の暴力やいじめが頻発
3.社長以下、同族だけがおいしい思いをしている
4.自腹の経費が多い。長時間のサービス残業をさせられる。
5.やめようにもやめられない。やめさせてくれない。
6.面接が短いのに内定通知は早い、電話で連絡が来る。
といった特徴が目立ちました。
それでは、どうすれば入社前にブラック企業を見分けられるのでしょうか?
これは私の経験上の話ですので、絶対に正解とは言えませんが、参考にはなると思います。
■求人誌等にいつも広告が出ている
■求人広告には、甘い言葉がたくさん並んでいる
・笑顔いっぱいの若手男女社員 画像がある
・高い給料例を出している
・○○アドバイザーなど、かっこよさそうな横文字職種、でも単なる営業。
・海外研修あり(今年はラスベガス)など、派手な福利厚生をうたう
■同業他社や、そのエリアの相場に比べて、明らかに高い給料・時給
■平均年齢がやけに若い ⇒ 出入りが激しいと考えられる
■説明会や面接担当者が、比較的若くてチャラチャラしている。ノリが軽い。
■社名で検索すると、入れてもいないのに「○○社 評判」と上位に来る
■ネットで評判を見ると、たくさんの悪い書き込みがある
■会社訪問したら、やけに電話の音がにぎやかで、壁には目標のグラフや数値がたくさん!
大きな会社、目立つ会社ほど社員も情報も多いので、いい話以上に悪い話も多いもの。
ましてやインターネットの世界なので、匿名で書き込みができ、気に食わなくて辞めた人や
問題があってやめさせられた人、選考に落とされて逆恨みした人の嫌がらせ書き込みなど
もあり、その逆にブラック企業の幹部社員が「いい会社」であるような書き込みをしたりも
しているので、どの情報が本当かは判断しずらいのです。
私の場合、その会社の社員や事務所を見るとそこそこ状況がわかります。
身だしなみや言葉遣い、社内の張り紙やデスクの上の様子、電話の内容などで判断
しますが、たいてい当たりますね。
最近いくつかブラックらしいとわかった企業のほとんどは、高い基本給に高額の歩合給
がついていました。電話や訪問での厳しい営業が待っています。
仕事というのは厳しいもので、楽だから良い会社というわけではありませんが、
理不尽で意味のないプレッシャーや、上層部だけ甘い汁を吸うような会社は
働く価値がありません。
この企業がブラックかどうかの質問を受けても、正確な答えは出せませんが、
会社選びは慎重にやる必要はありますね。